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古典の品詞

TANUHACHIの回答

  • TANUHACHI
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回答No.8

 この質問の前提ですが、他の回答者の方々は『今昔物語集』を典拠に挙げられているのかもしれませんが、実際には『大和物語』の第百段に同じ逸話が紹介されています。  それに依れば「大井に季繩の少将すみけるころ、帝、のたまひける。『花おもしろくなりなば、かならず御覧ぜむ』とありけるを、おぼし忘れて、おほしまさざりけり。」となっています。  大意をとれば「大井に季繩の少将が済んでいた頃の話である。帝が次の様に仰せられ云々」として、語り手がこのエピソードを紹介している状況です。  つまり「のたまひける」の具体的内容が「花(山吹の花)が見頃の季節になったなら、必ず観に行くからね」であり、その時の約束事を帝が忘れていたことに対し、季縄少将が歌でさり気なくチクリとつついたら、帝は「あちゃー、忘れてたは」と慌ててぶっ飛んできた、との逸話です。  ここから考えられることとして、  (1)目的語である「具体的内容」を省略している  (2)帝、のたまひける。が実際には「帝のたまひける、『花~』。」である可能性。読点と句点では意味も異なってきます(これは全ての伝本系統を調べ比較検証する必要性もあります。もし一種類だけがこの形ならば、誤写の可能性も生じます)  「けり」は「き」と異なり、過去にあったことを伝え聞いて他の人に話すとの使われ方をする助動詞である、授業では恐らくこの様な説明を受けたことでしょう。  けれどもこれだけでは説明として不十分で、「けり」が実際に使われているケースを調べてみますと  (3)過去の事柄や過去からあったという事実に、初めて「そうだったのだ」と気づいてあらためて過去を思い巡らすとの回想表現。  (4)今まで意識していなかったことに、初めて気づき、感動と驚きそして詠嘆の意味を表す表現。  (5)初めて聴いた話や伝説になどについて、そうだったのだとあらためて確認を表す表現。 として使われています。  こうした「機能」に着目すれば、活用形から判断するよりも、文脈の中で判断して文末が連体形で終わっている理由を考えていくとの視点が必要になります。パターン的に憶えていてもそれが全てに通用するとは限りません。  「たまふて」は「たまひて」との連用形が正しいのではないか、との問題ですが、これは既に説明されている「ウ音便」で解決されています。  「ク・グ、ヒ・ビ、ミ」などの音がフ(発音時にはウ)となる現象です。

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