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光の粒子性と波動性

Hikaru99の回答

  • Hikaru99
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回答No.9

弱い光という言葉の定義が良くわかっておりませんが、 光の粒子性は、光電効果から説明することができます。 光は波動か?粒子か?、歴史上の多くの物理学者たちが、この疑問の解明に取 り組みました。光の反射、屈折などが、波動説・粒子説の立場で説明されまし たが、最初に軍配をあげたのは波動説でした。光が干渉を起こす現象が粒子説 では説明できなかったからです。このため、しばらくの間は光は波動であると 信じられてきました。ところが、光電効果という現象が見つかりました。光電 効果は真空中の金属に紫外線などの短い波長の光を当てると金属内の自由電子 が外へ飛び出してくる現象です。光電効果を詳しく調べてみると、興味深い現 象がいくつか見つかりました。 (1) 電子は光があたったとたんに金属の外へと飛び出してくる。 (2) 光の波長を変えて実験してみると、飛び出してくる電子の運動エネルギー   は光の波長が短いほど大きい。 (3) ある波長より長い波長の光では、光の明るさをいくら強くしても電子は飛 び出してこない。 (4) 電子が飛び出してくる波長の光では、光の明るさに関係なく光が飛び出し てくる。 (5) 光の明るさを強くしても飛び出してくる電子の運動エネルギーは変わらず、   飛び出してくる電子の個数が増加する。 電子の運動エネルギーが光の強さに無関係という結論が、光の波動説に大きな 衝撃を与えました。光が波なら光を強くすれば光のエネルギーが大きくなり、 飛び出してくる電子のエネルギーも大きくなるはずだからです。また、光が波 なら、いかなる波長の光でも、明るさを強くするか、あるいは十分に時間をか ければ、電子はエネルギーを蓄積して金属の外へ飛び出してこなければなりま せん。しかし、結果は予想に反したのです。光の波動説はここで大きくつまづ くことになりましたが、一方で波の性質を示す光を目の前にして多くの物理学 者が頭を悩ませました。  この光電効果の不思議な現象を正しく説明したのがアインシュタインでした。 彼は一九〇五年に「光はその振動数に比例したエネルギーをもつ粒子(光子ま たは光量子)である」という光量子説を発表し、光電効果から光の正体を解き 明かしました。彼は光が弾丸のような粒子だったら、(1) のように、光がぶつ かったとたんに電子が飛び出してくるのは不思議ではないと考えました。また、 光は振動数に応じたエネルギーをもつ粒子であるため、光の明るさを強くして も光子一個のエネルギーは変わらないと考え、(2)~(4)の現象を説明しました。 さらに光の明るさが強くなるということは、光子の数が増えることであると考 え、(5) の現象を説明したのです。アインシュタインが、光が粒子の性質と波 の性質をあわせ持った光子であることを見事に結論づけたことによって、光の 波動説と粒子説の論争に終止符が打たれることになったのです。 参考:光と色の100不思議(東京書籍)    ブルーバックス物理のABC(講談社)

参考URL:
http://homepage1.nifty.com/kuwajima/lac100/

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