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村上春樹の『1Q84』についての疑問

 村上春樹の小説『1Q84』についての質問です。この本は数年前のベストセラーですから、お読みになったことも多数おられると思いますが、以下の点をどのように考えておられるのかお聞きしたい。  1984年のある日、主人公の青豆はタクシーに乗って首都高速道路で走行中渋滞に巻き込まれ、先を急いでいた彼女はタクシーを降りて非常階段を使ったことから別の世界(「1Q84」の世界)へ迷い込んでしまいます。後者の世界は住んでいる住民も景色も前者の世界とほとんど変わりなく、青豆は当初この世界に迷い込んだことに気付かなかったのですが、奇妙なことがあることにだんだんと気が付いていきます(たとえば、警官の制服・拳銃が知らないうちに変わってしまっているとか、青豆の記憶にない本栖湖での山梨県警と過激派と間に銃撃戦が過去にあったという事実とか、リトルピープルが暗躍するとか、・・・、そして1984の世界との決定的な違いは空に月が2つあること)。「1984の世界」と奇妙なことがつぎつぎと起こる「1Q84の世界」とは平行して存在する2つの世界(「パラレルワールド」)らしいのですが、つぎのような疑問が湧いてきませんか?  ・1984の世界に存在する人物は1Q84の世界にも存在するようですが、そうだとすると、もう一人の青豆も1Q84の世界に存在したはずです。1984の世界の青豆が1Q84の世界に紛れ込んだとき、もともと1Q84にいた青豆はどうなってしまったのでしょうか?同じことは、天吾についてもいえます。最終章(31章)で青豆と天吾が連れだって1Q84の世界から1984の世界へと脱出しますが、この天吾はもともと1Q84にいた天吾ですから、彼が1984の世界にはいることによって1984にいる天吾との関係はどうなるのでしょうか?  ・牛皮は空に大小2つの月が浮かんでいることに驚愕しますが(22章)、なぜ驚くのでしょうか?ここで登場する牛皮はもともと1Q84の世界にいた人物であって、月が2つあることは承知のはずではなかったのか!(この本の第3章以降はすべて1Q84の世界の話です。)また、月が2つあることに気づいているのは、青豆、天吾、牛皮の3人だけで、他の人たち―たとえば、タマル―は気づいていないように見えるのはなぜでしょうか?あるいは、もともと1Q84に住んでいたので、月が2つあることは当然だと考えているからなのでしょうか?それなら、天吾と牛皮の驚きは何を意味しているのでしょうか?  ・1Q84の世界で死んでしまった人たち―たとえば牛皮とか青豆が殺した人々―は1984の世界では生きているということはないのでしょうか?  こうした疑問がつぎつぎと湧いていますが、これらについての皆さんはどのように解釈しておられるのでしょうか?あるいは私の理解が間違っているのでしょうか?

みんなの回答

  • 130501
  • ベストアンサー率43% (14/32)
回答No.1

だいぶ前に読んだので記憶が定かではないのですが、2つの世界があることに気付いている人は、どちらかの世界にしか存在しないのだと思って読んでいました。 だから牛河さんは、どちらの世界に住んでいた人であっても世界が2つあることを認めることができない人なので月が2つあることに驚くのだと解釈したいと思います。 いささかこじつけでもそう思わないと、読み進めていくことができないと思いました。 私はその後の多崎つくるさんのお話がとても好きです。 こちらも、比喩はたくさんあり、研究者の解説を読むとそうだったのかーとその解釈に驚くこともありましたが、比較的腑に落ちるという表現がぴったりの小説ではないかと思いました。 村上作品の中で一番好きかもーと思います。

statecollege
質問者

お礼

質問をしたとき、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は読んでいなかったのですが、回答者様が引用されているので(時間ができたので)読んでみました。この本の最後の終わり方は、「ノルウェーの森」と似ていますね。ただ、「しろ」のレイプの事件と死に方は謎のままですね!また灰田がどうなってしまったのか?謎を本の中では解決しないで、読者の解釈・判断にまかせる形をとっている点で、通常のミステリー小説とは異なりますね!

statecollege
質問者

補足

>2つの世界があることに気付いている人は、どちらかの世界にしか存在しないのだと思って読んでいました でもそれだと、おかしくありませんか?青豆は1Q84の世界に迷い込んだとき、そこがこれまで住んでいた世界とは違う世界であることにはじめから気づいていたわけではなかった。だんだん、自分の記憶にない事件が過去にあったことを知って、おかしい、これは別の世界(パラレルワールド)だと気付いていくのです――質問でいくつか例をあげておきました。それまでは、青豆は2人いたということですか?天吾についても同じです。

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