既出回答が、大変(小並で)残念すぎるので回答してこう
>日本に対しては永遠に謝罪を要求して行くというスタンスのようですがイギリスに対してはなにも言わないのはどうしてなんでしょうか?
第二次世界大戦終結後の国際(国際法・国際秩序)潮流として、戦時賠償に関しては、国家間賠償請求権は放棄している(SF条約はその典型例)
これついては中国は否定していないし、守っている。この決まり事は、あくまでも『国家賠償請求権』の話に過ぎない
つまり、日本国(政府)が勝手に自発的に賠償することは問題はないし、中国人民の個人が日本国に賠償請求することは問題がない(請求されても支払う義務はないので、払う必然性はない)
<ちなみに、これは戦後賠償の基礎中の基礎知識であり、既出回答者はこの基礎が理解できていない>
では、中国政府が英国に対する賠償請求しているか?というのは、上記したように、賠償請求権を否定していることから、”していない”
そこで、中国政府側が、英国に対して自発的な賠償を求める行為はどうか?といえば、
戦後まもなくはしているのだが、逆賠償を求められる(チラつかせた)ことから中国・英国は国家間の賠償をしない取り決めをしている。(中英共同宣言及び国連安保理議事より・というか、ヤルタ会談にも確認できる)
次に個人の賠償請求事例は存在する。既出回答者は知らないだけである。
ただし、英国司法は法廷判断していない。傍論において当事者間の和解による紛争解決を進言しているに過ぎないので、法的判断は行われていない。
なお、日本の地裁・高裁レベルでは個人の賠償(請求権)を時効、もしくは、訴えの利益がない、当事者適格から認めない。なお、賠償内容が戦後賠償の意味では様々あるので、仔細は割愛する
しかし、「西松建設」などの事例で戦後賠償に近いニアンスでの民間賠償事例がある(和解事例)
英国では戦後賠償ニアンスの基金での資金援助であるが、これは賠償ではない(アジア女性基金のようなものである)
>イギリスの方がどう考えても許し難い国ではありませんか?
英国の植民地統治時代の投下資本総量を考えれば(これは逆賠償にも関係する)許しがたいとは思えないだろう
そもそも、イギリスの植民地支配はあくまでも経済拠点であって、日本のように統制・計画性の乏しい支配とは異なるだろう。要は投下した社会資本を考えれば”英国には借りが大きい”、という話。
もっと言えば、オリエンタリズム(西洋至上主義)から列強に対しては文明国として優位性を認めるが、「日本は同族(カラード)のくせに・・・」という部類のヤッカミが勘案されるだろう
ちなみに、冷静かつ論理的には、英国は現在の中国共産政府の領有権を強力に結果的にも事実的にも援護する国であるのだから、許しがたいとは言えない。
まぁ、中国人からすれば、”清王朝をクソでその支配から開放してくれた”という見解は実はコアに存在しているらしい(清王朝が騎馬民族征服王朝であることが由来だが)
同時に、チベット・ウイグルの領有権の正当性を担保するのは英国のおかげだったりすることを理解できないと分からないかもしれない
つまり、歴史的過程から言えば中国政府は英国政府との貸借があるので許しがたい、という感情は希薄なのである
これが分からないのは、歴史の総合的な知識が圧倒的に欠如しているだけ・という話
>イギリス政府はすべて突っぱねているのでしょうか?
英国政府の自発的賠償などは中国政府は請求しないので、突っぱねることもない。
自発的な支援(賠償)事業を実施している(江沢民以前から)ので、代替賠償という見解があるだろう
個人賠償に関しては、日本と同じ司法レベルでも却下されている
まぁ、支援行為を賠償とは言えない部分は、日本と英国も同じなのだが、支援方法にも問題がある
日本のODAは”ヒモ付”きと言われる支援で、ODA資金で日本企業が潤って国内企業にメリットがない、などという事実があるから支援が逆にマイナス評価になってしまう背景もあるのだろう
『人材投下の支援が多いEU諸国の支援に比較し、日本は金だけだして、技術は提供しない』との批判も目立ったし、なにより日本の政府支援は治安の安定している都市部に偏重してしまったことから、”国内経済格差”の拡大が指摘されている。
(この支援による当事国の国内経済格差の問題は、現在でも日本の開発援助のテーマ)
まぁ、日本が悪い、というわけではなく、中国側の被害妄想な部分が多いのだがwwwww
>日本政府はいつまでに謝罪してるから永遠に謝罪を要求するだなんてことになったんでしょうか?
さぁ?
そもそも、(中国政府・中国人民)連中が何を持って「謝罪」と認識するのか?という問題があるので回答できない
同じことは、日本の拉致問題にも通じるもので、抽象的に「解決」などという概念はいくらでも要求がエスカレートするものだから、”厳格な謝罪の意味すること”を求めるものを精査するのがリアルポリティクス
謝罪については、もっと冷静にその主体を精査するのが妥当だった(それをやらずに放置しているから、河野談話・村山談話などの面倒な事実が成立しているわけだw)
>中国のイギリスと日本に対する扱いの差は一体なんなのでしょうか?
上記したとおり
根底にある「逆賠償問題」・「英中関係史」を日本人は知らないだけだろう
植民地統治モデルが本質的に違うし、植民地支配の経緯・過程とその背後にある価値観も十分に配慮できれば、中国側の傲慢な姿勢も理解できなくはない
その姿勢を尊重する必然性はないが、その源泉になるものは歴史から思慮すれば簡単に理解できる
根本的に賠償問題は、賠償主体について基礎知識がない既出回答者の程度が低すぎる(低すぎるというよりも、政治知識としてお粗末)
同時に、中国政府か?中国人か?という請求している客体をしっかり吟味できないでは話にならない
(まぁ、話として小学生レベルで十分なのだろうがw)
とりあえず、
(1)オリエンタリズム・(2)中華思想とその域外・・・というテーマだけで考えても理由は判然とするので、自前で二つのワードを中国側の立場で思慮すれば分かる
まぁ、真面目に取り合う道理がない要求には、スルーするだけで良い
同じステージで外交交渉する必然性はなく、相互に立場を主張しつつ平行線で調整しつづるのも、政治手法である
以上
お礼
ありがとうございます。 今や中国も日本の文化を受けているけどね。