土中の微生物の分解能力について

質問

自然界の分解者である土中の微生物は、動物の骨も分解するのでしょうか、しないのでしょうか。

回答No.1

indoken2 · ベストアンサー

骨の４０％はたんぱく質のコラーゲンで出来ています。
土中の微生物は、（当然のことですが、）コラーゲンを分解します。

骨の６０％は無機物で、主にリン酸カルシウム、それに炭酸カルシウムやリン酸マグネシウムです。
これら無機物については、一部を土中の微生物が利用することはあるでしょうが、無機物ですから、化学的な結合を壊して別の化合物を生成するというような意味で「分解」することはありません。

ということで、土の中に骨を放置すると、コラーゲンが分解してボロボロになりますが、リン酸カルシウムなどは分解されず、白い骨の形が比較的後まで残ります。

ただし、日本は雨が多く、土が酸性なので、土に残ったリン酸カルシウムなどは、時間と共に溶けて無くなってゆきます。
でもこれは微生物の仕業というわけではありません。

お礼

お礼が遅れてもうしわけありません。丁寧な解説ありがとうございました。ところで、骨も分解されるとなると、化石ができたり、何年も前の人骨が出て犯人が逮捕されるのはなぜですか。

回答No.2

indoken2

お礼欄のご質問について、

骨も分解されるとなると、化石ができたり、何年も前の人骨が出て犯人が逮捕されるのはなぜですか。
化石にもいろいろあり、足跡の化石なんてものもあります。
クラゲのきれいな化石もあります。
まして、骨については、コラーゲンが分解したとしても、リン酸カルシウムなど無機成分は分解されません。
また、アルカリ性の土壌ではリン酸カルシウムなどは溶け難いです。
化石となって残る場合があるのは、格別に不思議なこととは思えません。

「何年も前の人骨が出」ると言う程度の、比較的短い期間については、まだコラーゲンの分解もそんなに進まないと思います。

お礼

たびたびのご回答ありがとうございました。よくわかりました。