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プルトニウムの拡散と毒性
プルトニウムについて2点質問があります。 1.「プルトニウムは質量数が重いので、周辺には拡散しにくい」という説を見かけたのですが これは本当ですか? 蒸気でプルトニウムが漂っていたら、普通の気体と同じように拡散し 黄砂や煤煙などの拡散しにくい物質とは、オーダーが違うように思うのですが、どうでしょうか? 2。「プルトニウム239は半減期が約2万4000年と長いので、放射線を出す能力は逆比例で弱いから安全」というのは本当ですか?にわかには信じがたいのですが・・・
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1.ほとんどあてになりません。質量数が大きい(重い)ことが拡散しにくいことにはなりません。金属中を拡散する話ではないでしょう。 これを言うなら密度でしょうが、それならいくらか言い分はあるとは思いますが。 確かに金属プルトニウムは、密度が19.8[g/cm^3]ほどで物質の中では大きな密度を持っています。しかし、これは金属としてであって、プルトニウムが必ず金属として存在するわけではありません。化合物になれば、それほど大きい密度を持つものはないでしょう。 また、密度が効果的に作用するような大きな粒で飛散するわけではありません。 仮に密度がいくらか大きくても、微粒子になればその効果はなくなってきます。その微粒子が単独で存在するとも限りません。ミストやダストの微粒子にのっかれば、本来の密度の差などなくなってしまいます。 というわけで、誰が言ったか知らないが、あまり信用しない方がよさそうです。 2.「放射線を出す能力は逆比例で弱い」というのはその通りだが、だからといって安全とは言えない。外部被ばくはともかくとして、内部被ばくでは、生物学的半減期も数十年から100年程度(,ネットで検索しても出所が不明のものが多くばらつきがあるが、他の物質と比べてと長いという点は一致しているようだ)と長いので、危険性はそれだけ増す。 また、放射線とは別に毒性があるとされているので、「安全」というのは「にわかには信じがたい」ですね。
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- Tacosan
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以下ほとんど Wikipedia の受け売り: 放射性物質の毒性は放射能という面だけを見ても「どれだけの強さで」「どれだけの期間」被爆するのかということを考える必要があります. 前者は単純には「放射能の強さ」ですが, 後者は「放射性物質そのものの半減期」と「生物学的半減期」の両方を考える必要があります. んで, Wikipedia によればプルトニウムの生物学的半減期は 20~50年となっています. つまり, 20年ないし 50年たってようやく半分に減るということですね. この半減期に依存する期間ず~っと被爆するわけだから, 「半減期が長いから安全」ということにはならないです. 余談だけど, プルトニウムの「語源のもと」が冥王 Pluto であるのは確かです... が, これはわりと「偶然」です. 周期表の Uranium-Neptunium-Plutonium と「惑星」の Uranus-Neptune-Pluto がぴったり並んでいることからわかるように, 語源そのものは「冥王星」の Pluto です.
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- kurokuro115
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1、はその通りでしょう。他の放射性物質に比べれば飛散はし難いという点はあります。が・・・大気、土壌、水や海はつながっていますよね。2万年以上の半減期がある物質ですし・・・ 2、ですがプルトニュウムはαという放射線を放出しています。α線は確かに紙で止まってしまうほど「弱い」ともいえますが、 人体に対しては放射性物質として、というか確認されている物質で最も人体に悪影響を与える物質です。語源のもとはギリシャ神話の「プルート」という冥界の王をとったとされています。1gで50万人を肺がんにできるとも、角砂糖五個の質量で日本を全滅させられるともささやかれるほどの恐怖とされています。科学的毒性もあるといわれていますが、それが現れるよりもはるかに少ない量でα線の電離作用により放射線障害の甚大な被害をうけます。安全は間違いでしょう。
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>プルトニウムは質量数が重いので、周辺には拡散しにくい その通りですが、「質量数が重い」というのは日本語が変で「質量が大きい」と言うべきでしょう。 また、プルトニウムの特別な化合物を作らないと気化しないので、気体としての拡散は難しいでしょう。 >プルトニウム239は半減期が約2万4000年と長いので、放射線を出す能力は逆比例で弱いから安全 というのはプルトニウムの「放射性元素」としての面だけを見ています。 問題なのはプルトニウムが「生化学的に毒」だということです。 第二次大戦後、核戦争を想定して英国軍がまだ独立前のオーストラリアの砂漠にプルトニウムをまくという愚行を行いました。 そのせいでその地帯は未だに人間の入れない状態になっています。
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