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無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータの録音について

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータの録音について 多くのCD、LPがありますが、どれも残響が多めの環境で録音している音源が多いと思います。 理由はなぜでしょうか。 耳あたりがよく聴きやすいからでしょうか。 個人的な感覚ですが、逆に響きが控えめのものは長時間のリスニングでは聴き疲れするように思います。 よろしくお願いいたします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.3

理由の一つとしては、和音が響くように、というのがありそうですね。ヴァイオリンは基本的にメロディーを弾く楽器ですが、バッハの『無伴奏』ではけっこう和音を使っています。楽譜を見ると、音符がタテに4つ並んでたりするんです。これは一度に「ジャーン!」とは弾けないので、「ジャラララ~!」と順に弾いていきます。ただ、ヴァイオリンの音は減衰が速いので、なかなか和音として聞こえない。だから残響の多いところで演奏しよう、ということになるのでしょう。 (参考までに、このような和音を一度にジャン!と弾かなければならないと勘違いして、そのために弓の張力を弱くして4本の弦を一度に弾けるという「バッハ弓」なるものが考案されたこともあります。これは現在では否定されています。) でももっと大きいのは、peechanzさんが仰るように、「聴きやすいから」だと思います。現代人は、多くの楽器が鳴っている音楽に慣れていますからね。ヴァイオリン1つだけの音楽は、どこか落ち着かない、心細い感じがしてしまいます。だから残響で補おうということだと思います。 声楽曲でも一緒ですね。1本の旋律だけでできているグレゴリオ聖歌などは、現代人の耳には馴染みにくいので、非常に残響の多い録音になっています。エコーかけまくり、みたいな感じです(笑)。 http://www.youtube.com/watch?v=gsqWALgdJE8 宗教合唱曲は普通、教会で録音しますが、その中にも違いがあります。次の2つはどちらも、トマス・ルイス・デ・ビクトリアのミサ曲『おお大いなる神秘』の中の「アニュス・デイ(神の子羊)」の部分です。 まず、デイヴィッド・ヒル指揮のもの。 http://www.youtube.com/watch?v=pqSZFb4rUy4 次に、ジェレミー・サマリー指揮のもの。 http://www.youtube.com/watch?v=UpxuCB0SUOs まるで違う曲みたいでしょ(笑)。テンポも違いますが、エコーの具合もかなり違います。この2つはどちらも教会で録音してるはずなんですが、マイクの立て方とか色々と違いがあるのでしょう。私は技術的なことはわかりませんが。 で、たぶん聴きなれない人には、上のデイヴィッド・ヒルのほうが聴きやすいと思うんです。でも慣れてくると、ジェレミー・サマリーのほうが一つ一つの音が聞き取りやすいし、あっさりしていて、かえって心地良く思えたりしますよ。

peechanz
質問者

お礼

詳しくご回答ありがとうございます。「バッハ弓」というものがあったのですね。面白く読ませていただきました。バッハは残響を考えて作曲したのだということがわかりました。他の方のご回答からもそれが伺えます。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

noname#157218
noname#157218
回答No.2

 レコーディングや音響のことはよく分かりませんが、録音場所は、室内楽やピアノの録音と同じホールやスタジオを使っているのではないかと思います。(おそらく、オーケストラ用のホールやスタジオよりは小さいところでしょう)  ただ、無伴奏バイオリンの場合、ほとんど点音源かつ単音・小音量なので、室内楽やピアノ以上に残響が目立つのではないでしょうか。  宗教音楽などで、教会で録音したものは、かなりの残響があると思いますが、オーケストラと合唱という音の出る範囲が広く、音響空間そのものも広いので、音の広がり・奥行きとして聴こえ、あまり残響として意識されないのだと思います。  無伴奏バイオリンだからといって、意図的に残響を加えているとか、他の録音に比べて残響の多い会場で録音している、という訳ではないと思います。  録音の専門家がいればお伺いしてみたいところではありますが。

peechanz
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。スタジオ録音の無伴奏ヴァイオリンは、少ないようです。収録場所は8~9割がた、教会やホールのようです。 点音源などのお話大変参考になりました。

  • jupitan
  • ベストアンサー率36% (227/616)
回答No.1

>逆に響きが控えめのものは長時間のリスニングでは聴き疲れするように思います。 すでにご自身で答えを出されていますが・・・ ある程度残響がないと和音(重音)が響かないし、多声部ポリフォニーの部分も効果的に聴こえないでしょうから。また、適度に響くと楽器自体の倍音も伸びますしね。つまり響きが美しくなり耳当たりもよくなるのです。ということで、ヨーロッパの教会や宮殿などがよく使われます。

peechanz
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。大変参考になります!

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