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ATC自動列車制御装置とは何ですか? 某鉄道の路線で使われて

noname#132927の回答

noname#132927
noname#132927
回答No.3

鉄道従事員です。 ATS装置(オートマティック・トレイン・ストッパーの略です)  日本語で自動列車停止装置と言います。古い話ですが、昭和30年代に三鷹で夜中、駅に停車させてあった車両が無人で走行し、他の同型車両に衝突する事故がありました。63系による無人電車暴走事件なのですが、この事故がきっかけで開発されました。  信号機の手前に地上子を置き、この地上子から停止信号の時は一定の信号電波を発信。車両床下に着いている受信器(車上子)でこの信号電波を受け取ると、車上装置が台車に設置した速度計からの速度信号とを照査し(比較し)、0キロでない場合は運転士の意思とは関係なく非常ブレーキをかける装置です。  その後各鉄道会社毎に改良がされ、今では信号の種類によって制限速度を変化させるなど多機能になっていますが、基本的に動作したときは非常制動を掛けます。 ATC装置(オートマティック・トレイン・コントロールの略です)  ATSを発展させ多様な装置で、新幹線建設時に開発されました。新幹線は信号を目視したくてもホンの一瞬であること、停止信号を見てから非常制動を掛けても2.2キロ走ってしまうため、この装置を開発したと言います。  信号については複数の方式があります。車外に設置された灯火式信号機を併用する方式、車内の速度計に今はここまで速度を出して良いよという制限速度を表示する速度指示の方式(運行開始頃の新幹線や、初期に設置した地下鉄、私鉄、国鉄のATCがこの方式)、進行信号としては細かい速度の指示をする方式のデジタル方式(現在、山手線や京浜東北線で使用されているD-ATCなど)、運転台の速度計部分に細かい最高速度と灯火による信号を表示するCA方式(キャブシグナル方式)などがあります。  速度指示を出すポイントにATS同様に地上子を設置したり、線路に断続的に信号電波を送れるようにしたりして、列車の車上子で速度指示信号を受信させます。運転台の速度計に信号表示や速度指示表紙を行ない、運転士が指定された速度で走行しなければならない地点までに減速するための速度制御を行なわない場合、装置が自動的にブレーキをかけます。  ATSと異なるのは、指示された速度以下になると自動的にブレーキが緩解され(ブレーキが解除されること)、再び力行できるようになることです。 新幹線のみの特殊なところとしては、新幹線は速度指示による減速の際は基本的にATCによる自動制御ブレーキで減速を行ない、運転士は力行(加速)以外の操作はしません。ただし、時速30キロになると手動での制御をするかを選択でき、手動制御にすれば停車させたい位置で停車、自動のままにすると停車はしますが、停車位置を運転士が指示できません。 当然列車前方に障害物があれば、装置が非常ブレーキをかけます。 運転士の意思と関係なく速度制御ができるので、安全性ではATCの方が上です。安全性では一瞬で信号を通過してしまい見落とす可能性がある路線脇の灯火信号を併用する車外信号方式は使われることなく、運転台に速度指示等を出す車内信号方式が使われています。 双方の違いは、ATSは万が一の時に止めるだけ、ATCは細かい速度指示で電車を運転士の意思と関係なく速度制御し、必要なら非常停止、速度を変更させるだけなら記事速度以下になったら自動ブレーキを緩解する機能を持つことです。まあ、最近のATSは多機能で、かなりATCに近い機能も持ってますが。  信号機が無くなって不安になられたと思いますが、信号機はこれまで5灯式(5つの信号用電球、3種の色の組み合わせで、進行、減速、注意、警戒、停止を指示する。信号毎制限速度がある)やほくほく線の6等式(5等式に青1灯を追加し、5等式では表示しない青2灯点灯という高速進行信号が表示される)信号方式で必要だった線路脇の信号を、ATCでは車内で表示する信号(速度指示)に買えているので、線路脇の信号機は不要なのです。

noname#109784
質問者

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詳しくありがとうございました。参考になりました。

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