新型インフルエンザに早めに感染が有利？

質問

新型インフルエンザに遅かれ早かれみんな罹るのですから、
弱毒性である今のうちに、なるべく早く感染してしまって抗体を作ったほうが有利なのでしょうか？
　ただし、重症化した場合、病院に行く必要があるので、
１０月上旬の感染ピークを避けて。

回答No.1

noname#160718 · ベストアンサー

獣医師でウイルスに専門知識を有しています。

　同じような質問は数多く出ていて、私もそれらに対して同じような回答をしているのですが、改めて。

　結果的に早い時期に罹ってしまったら、少なくとも短期的には免疫が得られるので再感染しにくくなるのは確かです。

　でも、質問者さんだけでなく、多くの人が同じように「早く罹ってしまった方が有利」と考えて、そういう行動(積極的に感染しようとまではしないものの、感染防御対策を実行しなくなったりとか)をとれば、

>１０月上旬の感染ピークを避けて。

　というのが判らなくなりますよね。もっと早期にピークが来てしまう可能性を考えなくてはならなくなります。また、そのピーク時には１日に76万人の新規患者が出る、というのが現在の予測なのですが、その「新規患者数」ももっと増えるかもしれません。
　現在の76万人の新規患者という予測ですら、医療機関がパンクするかもしれないから、ピークが来ると予想される10月までになんとか対応しなければ、という話になっているのに、ピークが早く来てなおかつ大きくなってしまったら、まあまず医療機関はパンクするところが続出するでしょう。
　そうなったら、本来なら軽症で済んだ人が十分な治療を受けることができずに重症化したり、最悪の場合犠牲になってしまったり、ということが増えてしまうでしょう。

　その「割を食ってしまう人」は質問者さんかもしれないし、質問者さんの近縁者や友人かもしれません。

　と考えると、「早く感染した方が有利」というのは、いささか"浅はかな"考えであることが理解できると思います。

　もうひとつ。
　いくら新型の感染力が強いからと言っても、日本中の人全員が罹るわけではありません。現在の予測でも、罹患者数は2,000万人かせいぜい3,000万人かといったところでしょう。
　とすると、なおさら「わざわざ罹患する」のは"浅はか"だと思いませんか？

　一番「有利」なのは、感染せずにワクチンを接種すること、であるのは明らかでしょう。今シーズンはワクチンが足りずに接種できなかったとしても、罹患せずに済めば来シーズンのワクチンを接種できれば同じです。

　まあ、感染防止の努力をしても感染する時には感染してしまうのですから(100%感染を防止できる方法はないから)、「感染防止の努力はするけれど、それでも感染してしまったら『早い内に感染した方が免疫ができて有利なんだ』と考える」くらいの気持ちで良いのではないでしょうか。

お礼

なるほど、詳しく説明してもらって、浅はかな考えに気付きました。
来シーズンまで罹らずに来シーズンに予防接種、が良いですね。
ところで、国民にワクチンが行き渡るのがいつ頃になるかの情報はありませんか。