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【民法】請負の担保責任と売買の担保責任

民法571条は、売買の担保責任について、同時履行の関係にあることを規定していますが、この規定は、法定解除による原状回復義務の同時履行(546条)と同趣旨であって、買主が担保責任の解除をした場合にのみ適用されるとされているようです。 一方で、請負の担保責任の場合は、損害賠償債務と注文者の報酬債務は、同時履行の関係にあるとされていて(634条2項後段)、解除をしなくとも同時履行の抗弁を主張できるようです。 この両者の差は、どこにあるのでしょうか? ご回答よろしくお願い致します。

みんなの回答

  • kybos
  • ベストアンサー率31% (187/591)
回答No.3

ようやく理解した。 同時履行は双務契約上の牽連関係のある債務を履行について、 公平の観点から認められるものだというのがまず大前提。 で、瑕疵担保の損害賠償vs売買代金(または報酬債権)は牽連関係にない。 なぜなら、売買契約(または請負契約)から損害賠償請求権が発生するわけじゃないから。 だから、両者は同時履行の関係には立たないのが原則。 だけど、「公平の観点」という趣旨からすれば、1個の双務契約から発生した両当事者の債務ではなくとも、 同時履行を認めるべき場合があるので、そういう場合には533条を準用する規定が置かれている。 契約解除による原状回復(546条)の関係がそれ。 そして、請負契約の場合には、No.1に書いたとおり原状回復が観念しにくい場合もあるし、 土地の工作物に関してはそもそも解除が認められない。 だから、請負人に損害賠償債務を履行させるためには、そういう場合にも、 例外的に報酬債務と同時履行の関係にたたせるというのが公平。 一方、売買契約の場合は、売主が損害賠償に応じなければ解除もできるんだから、 原則どおり同時履行を認めなくても不公平とまではいえない。 そういうことなんだと思うよ。 ただ、売買の場合には明文の規定がないだけに、同時履行を認めるという見解も 成り立つかもしれないけどね。 逆に、請負の場合でも、信義則で同時履行を否定することもありうるという判例があるね。

rapunzel22
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。

  • kybos
  • ベストアンサー率31% (187/591)
回答No.2

ごめん、質問の趣旨がよくわからなくなってきた。 >売買契約の場合は、解除をしないと、売主の損害賠償債務と買主の代金債務は同時履行の関係に立たないようですが これは、解除したら売主の損害賠償債務と買主の代金債務は同時履行の関係になるということ? そもそも売買契約を解除したら、買主は代金を払わなくていいんだから、 売主の損害賠償債務と代金債務が同時履行になるなんてありえないんだけど、 オレがなにか誤解してるのかな?

rapunzel22
質問者

お礼

何度もご回答頂いて、かつ質問下手で本当に申し訳ありません。 売買契約の場合は、売主の担保責任による損害賠償債務と買主の代金債務は同時履行の関係に立たない(解除後の現状回復義務しか同時履行の関係に立たない)のに対して、請負契約の場合は、請負人の担保責任による損害賠償債務と注文者の代金債務は同時履行の関係に立つ(解除後の現状回復義務も当然同時履行の関係)とされているようなので、請負で同時履行を認めるならば、売買でも認めても良いのではないか?と思い、質問させて頂きました。 何度も申し訳ありませんが、ご回答頂ければ嬉しいです。

  • kybos
  • ベストアンサー率31% (187/591)
回答No.1

たとえば、注文者が材料を提供しての注文家具の製作という請負契約の場合を考える。 家具が完成したけど、注文したものとサイズが違っていて部屋に置けない。 その場合は契約目的が達成できない場合として、契約の解除ができる(635条)。 この場合の原状回復がなにかを考えればわかるけど、請負人は「代金返還」なのは明らか。 しかし、注文者は「家具を返す」ということじゃない。 もちろん、注文家具の製作なら引渡すところまでが請負人の債務だっただろうけど(633条)、 契約の本質はあくまで「仕事の完成」という行為債務。物の引渡債務じゃない。 そうだとすると、請負契約の解除の効果としては、請負人側には代金返還義務があるけど、 もう片方の中心である行為債務は原状回復が観念できない。 だから、同時履行にすることができない。 もちろん、材料を請負人が提供したなら違う考慮が働くだろうけど、 一般論としては請負人は行為債務を負うのが中心だからね。

rapunzel22
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 ご回答頂いたのに、まだ分かりません。。 売買契約の場合は、解除をしないと、売主の損害賠償債務と買主の代金債務は同時履行の関係に立たないようですが、一方で、請負契約の場合は、解除をしなくとも、請負人の損害賠償債務と注文者の代金債務は同時履行の関係に立つという差が分からないのです。 すいませんが、ご回答頂ければと思います。

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