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複素関数に関する質問

oodaikoの回答

  • oodaiko
  • ベストアンサー率67% (126/186)
回答No.3

2. まず変換 f(z)=1/zについて注意します。この変換は z≠0 かつ|z|が有限の場合は ちゃんと定義できて、z平面Zからw平面Wへの1対1変換になりますが、 z=0 のときおよび|z|が∞になる時は定義されません。 そこで無限遠点 [∞] という仮想的な点を考え(通常の∞とは意味が異なる ので[ ]をつけて区別します) |z| = ∞ なら z = [∞] とします。 (対遇を考えれば z ≠ [∞] なら|z| < ∞ すなわちzは通常の複素数です。) そして z=0 なら f(z) = [∞] および z = [∞]なら f(z)=0 と定義します。  すると fは 無限遠点も含めたz平面 Z∪{[∞]} から無限遠点も含めた w平面 W∪{[∞]} への1対1変換と考えることができるので、逆変換 g が定義でき、 g(w)= g(f(z)) = z となります。 明らかにg(w) = 1/w ですから f(f(z)) = z です。 (1)複素平面上の原点をOと書きます。 点P,Qの座標を表す複素数を同じ記号P,Qで書きます。混乱はしないでしょう。 単位円 |z| = 1 上の2点 P,Q を通る直線は 実数 xをパラメーターとして z-Q = x(P-Q) と表せます。 変形して z = Px + Q(1-x) がP,Q を通る直線の方程式になります。 さて |S-P~|=|S-Q~|= |S| となるような複素平面上の点Sを考えます。これは定義から解るように 三角形OP~Q~の外心ですからP=-QまたはP=Qでない限り一意的に存在します。 (P=Qとなるのは次の(2)の場合です。P=-Qの場合はS=[∞]とします。) そして |S-P~|^2 = (S-P~)(S-P~)~ = (S-P~)(S~-P) = SS~+PP~-(SP+S~P~) =|S|^2 +|P|^2 - (SP+S~P~) = |S|^2 なので SP+S~P~= |P|^2 …… (1) 同様にして SQ +S~Q~= |Q|^2 …… (2) であることも解ります。 さて準備が出来た所で |w -S|^2 = |1/z -S|^2 を計算してみます。 |1/z -S|^2 = |1-zS|^2 / |z|^2 ですからまず分子の |1-zS|^2 を計算します。 |1-zS|^2 = (1- zS)(1-zS)~ = (1- zS)(1-z~S~) = 1+ |z|^2 |S|^2 - (zS+z~S~) = 1+ |z|^2 |S|^2 -( PSx + QS(1-x) + P~S~x + Q~S~(1-x) ) = 1+ |z|^2 |S|^2 -( |P|^2 x + |Q|^2 (1-x) ) 【 (1)と(2)を使います 】 = |z|^2 |S|^2 【P,Qは単位円の点だから|P|^2 = |Q|^2 =1 より 】 したがって |w -S|^2 = |1/z -S|^2 = |1-zS|^2 / |z|^2 = |z|^2 |S|^2 / |z|^2 = |S|^2 よって |w -S| = |S| となりました。 これはwがSを中心とする半径 |S|の円周上の点であることを示しています w =O,w =P~,w =Q~ はいずれもこの式を満たしますから 答えは 「(Sを中心とし)原点とP~とQ~を通る円」 (S=[∞]のときは原点とP~とQ~=-P~を通る直線) です。 (2)上とほとんど同じですが上の回答で単純にP=Qとしても、直線の方程式からして 異なるのでうまく行きません。単位円に1点Pで接する直線の方程式は Pに直交しPを通る直線ですから実数 xをパラメーターとして z-P = Pxi と書けます。(複素平面上でiをかけることはπ/2だけ回転させることであることを 思い出して下さい) 変形して z = P(1-xi) となります。 こんどは |w -P~/2|^2 = |1/z -P~/2|^2 = |1-(zP~)/2|^2 / |z|^2を計算してみます。 例によって分子だけ計算すると |1-(zP~)/2|^2 = (1- (zP~)/2)(1-(z~P)/2) = 1+ (|z|^2 |P|^2)/ 4 -( PP~(1-xi) + P~P(1+xi) ) / 2 = (|z|^2 |P|^2)/ 4 となります。途中の細かい計算は(1)と同様なので自分で確かめて下さい。 (z~ = P~(1+xi) と PP~ = |P|^2 =1 がポイントです。) よって上と同様にして |w -P~/2| =|P~/2| であることが解ります。すなわち答えは 「原点とP~/2を通る円」 です。 (3)最初に述べたようにfによる変換を2回行なうと元の図形に戻るのですから どんな図形をfで変換したら 「点 i を中心とし原点を通る円 」になるかが 解ればそれが 「点 i を中心とし原点を通る円 をfで変換した図形」になります。 「点 i を中心とし原点を通る円」は 「(iを中心とし)原点とP=(√3) /2 + i /2 および Q=(-√3) /2 + i /2 を通る円」 ですから(1)の結果を考えると答えは 「単位円 |z| = 1 上の2点 P~=(√3) /2 - i /2 および Q~ =(-√3) /2 - i /2を通る直線」 となります。

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