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燃料電池はどうして可能になったか
酸素ー水素燃料電池って化学反応式だけみれば簡単に利用できそうに見えますけど 実用化するにあたり何が困難な問題だったのですか?
- noyoru
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- 自然環境・エネルギー
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質問者が選んだベストアンサー
実際に使う場面で水素の供給・流通の方法が最大の問題になっていました。 水素は常温でガスなので、実験室などではガスボンベで供給されます。しかし、一般に水素ガスはプロパンガスなどに比べて扱いが難しく、危険性が高いと言われています。 タンクより安全に多くの水素を扱える水素貯蔵合金タンクが研究されています。また、メタノールや天然ガス、ガソリンを分解して、水素を取り出す方式(改質)の研究も進んで、メタノールと天然ガスについては実用レベルに達しています。 燃料電池を電気自動車で利用する場合を考えると、供給システムのインフラ整備に必要なコストが低く抑えられるのは、今までのガソリンスタンドをそのまま、利用できるガソリンの改質方式ですが、まだ改質について技術的な課題が残っています。 有望なのは、同じ液体でガソリンスタンド形式で供給が可能なメタノールの改質方式です。 特定の場所を行き来する路線バスなどでは、水素スタンドを作って圧縮液体水素で供給する方式も実用化されそうです。 家庭用の電力供給で燃料電池を利用する場合は、天然ガス改質方式が最も適していて、既に大規模な燃料電池発電システムでは実用化されています。
その他の回答 (2)
以下の参考URLサイトには関連質問の回答があります。更に、「TOP」ページで「燃料電池」と入れて検索していくつかの回答があります。これらが参考になりますでしょうか? 更に詳細は ◎http://eclab.kz.tsukuba.ac.jp/fcdic/ja/ (燃料電池開発情報センター) のサイトがあります。 水素の純度の問題(電極)、改質装置、水素源の選択、インフラ、PEMの膜、小型化等・・・。 ご参考まで。
お礼
先日に続き参考URLありがとうございます いろいろ話が出されていて参考になりました どうもありがとございました
- riv20
- ベストアンサー率36% (26/71)
燃料電池で最も簡単なのは、多孔性電極でアルカリ性電解質を挟み込む構造のものですが、これは、電極に触媒となる白金を大量に使います。また、アルカリ性の電解質は、大気中の一酸化炭素などで被毒され、性能が劣化します。そのため、純水素-純酸素でないと安定した発電ができず、コストを無視できる宇宙開発用に用途が限定されていました。 現在実用化されているのは、電解質の被毒の心配のないリン酸を用いたもので、三菱電機、東芝、富士電機の3社が販売していますが、1kWあたりの発電コストが60円から80円と、非常に高いものになっています。(火力発電では1kWあたり10円程度) アルカリ型も、リン酸型も、電極、電解質、ガスの3者が接触する面積が最大となるように、電極の濡れ具合を制御しなければなりません。燃料電池は、発電セルをたくさん直列につないで使いますが、この電極の濡れ具合が各セルで異なると、これが各セルの性能のばらつきとなり、燃料電池全体の性能が落ちてしまいます。 これが原理の発見から実用化まで30年以上かかった理由の一つです。 他に、電解質に溶融炭酸塩を用いたものや、固体酸化物を用いた燃料電池も開発中ですが、動作温度がそれぞれ600℃、1000℃と高いので、運転、停止を繰り返す(すなわち、加熱、冷却を繰り返す)と、電極等がぼろぼろになったりするなどの問題があるようです。(ちなみにアルカリ型は常温、リン酸型は200℃で運転します) 現在よく話題に上るのは、プラスチックの一種である固体高分子膜をつかった燃料電池で、今までイオン交換速度の速い高分子膜がなかったことから実用化されませんでした。現在、性能の良い高分子膜が発見(開発)されたことから、一気に実用化へ向けて開発が加速しているのです。 なお、ここで上げた全ての燃料電池の問題は、技術開発によりどんどんクリアされていってます。後10年もすれば、全ての燃料電池が実用化されるでしょう。あとは、生産コストを以下に引き下げるかにかかってくるでしょう。
お礼
純水素・純酸素でないといけない理由がわかりましたが アルカリ性電解質がどのようにして一酸化炭素に被毒されるのでしょうか・・ 自分で考えてみます それから電極の濡れ具合・・・そういったことまで性能にかかわってくるなんて考えもしませんでした なるほど原理はわかっていても実用化には多くの困難があるんですね 完全に消化できるにはまだ早い内容でしたがとても参考になりました ありがとうございました
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