• ベストアンサー

オイラーの公式

複素平面についてつい最近から学習を始めた者なのですが、オイラーの公式について、i(j)が反時計回り90度の役割を持つということは何となくわかったのですが、どうして「e^(iθ)」のように自然対数の底が現れるのかがまったくわかりません。ことごとく分かりやすく説明してはいただけないでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • proto
  • ベストアンサー率47% (366/775)
回答No.1

複素数の積が原点中心の回転を表すことの証明は、三角関数を使った極座標表示を用いた方が原始的。 複素数z,wをそれぞれ   z = r{cos(θ)+i*sin(θ)}   w = R{cos(φ)+i*sin(φ)} とすると、その積は   zw = rR{(cos(θ)*cos(φ)-sin(θ)*sin(φ))+i*(sin(θ)*cos(φ)+cos(θ)*sin(φ))} 加法定理より   cos(θ)*cos(φ)-sin(θ)*sin(φ) = cos(θ+φ)   sin(θ)*cos(φ)+cos(θ)*sin(φ) = sin(θ+φ) だから、   zw = rR{cos(θ+φ)+i*sin(θ+φ)} となる。 これはzを原点中心にφだけ回転させR倍に拡大したものや、wを原点中心にθだけ回転させr倍に拡大したものに等しい。 特にr=1のときには拡大されない(1倍では元と変わらない)ので、z={cos(θ)+i*sin(θ)}を掛けることは純粋にθだけ回転させることに等しい。 このように複素数の積が回転を表すこと自体は虚数単位iの性質と三角関数の加法定理に由来し、オイラーの公式は直接は関係ありません。 ところが実際、|e^(iθ)|=1で   e^(iθ) = {cos(θ)+i*sin(θ)} となることが証明できるので、結局e^(iθ)を掛けることも回転を表すことになります。 複素数を絶対値と指数関数で表す書き方を、指数表示とか指数極座標表示とか言います。 こちらの書き方の方が、先ほどの証明は簡単で、   z = r{cos(θ)+i*sin(θ)} = r*e^(iθ)   w = R{cos(φ)+i*sin(φ)} = R*e^(iφ) とすると、指数法則より   zw = rRe^(iθ)*e^(iφ) = rRe^(iθ+iφ) = rRe^(i(θ+φ)) となります。 こっちの書き方の方がいろいろ便利なので、大学以降は指数表示の方がよく使われるようです。 さてオイラーの公式(e^(iθ)=cos(θ)+i*sin(θ))自体の証明は、厳密には難しい話になりますが、簡単にはマクロリン展開を用いて証明されます。 e^x,sin(x),cos(x)をそれぞれマクロリン展開すると   e^x = 1 +x +(x^2)/2 +(x^3)/6 +(x^4)/24 +(x^5)/120 +…   sin(x) = x -(x^3)/6 + (x^5)/120 -…   cos(x) = 1 -(x^2)/2 + (x^4)/24 -… ここで、最初の式にx=iθを代入し、残りの二つの式にx=θを代入してcos(θ)+i*sin(θ)を計算すると   e^(iθ) = 1+iθ -(θ^2)/2 -i(θ^3)/6 +(θ^4)/24 +i(θ^5)/120 -…   cos(θ)+i*sin(θ) = 1+iθ -(θ^2)/2 -i(θ^3)/6 +(θ^4)/24 +i(θ^5)/120 -… 各項の係数を比べる事により   e^(iθ) = cos(θ)+i*sin(θ) とわかりました。 これが指数関数と三角関数が結びつく理由です。マクロリン展開したときの形が似ているんですね。

rainhater
質問者

お礼

まだ序論的な段階なのでマクローリン展開の産物として飲み込んでおきます。ありがとうございました(^^)

関連するQ&A

  • オイラーの公式

    ある素人向けの数学の本に e^iπ+1=0 という式が紹介されており、筆者がこの式は数学の美と調和と不思議を示すものとして自分の墓誌に刻んだと書いてありました。 もともとは e^ix=cosx+isinx というオイラーの公式のxをπとおいてこの式が導かれるようですが、そもそもオイラーの公式というのはどのような背景で導き出されたもので、数学的にはどのような意味があるのでしょうか。 自然対数と虚数と三角関数が関連しているということが不思議なのですが、数学の歴史の中では、この式が導き出されたのはなんらかの必然性があったのでしょうか。

  • オイラーの公式が生まれる発想の原点は?

    オイラーの公式 exp(iθ)=cosθ+isinθ はどのような発想から生まれたのでしょうか? 自然対数の底と三角関数を結びつけた非常にユニークな公式と思います。この公式が生まれる発想の原点は何だったのでしょうか? 今高校レベルの複素数を独習していますー現指導要領では範囲外ですが…。そこでこの公式が取り上げられていました。 宜しくお願いします。

  • オイラーの公式を用いた問題

    (a) 底eのlog(-1) (b) √j をオイラーの公式を用いて求めよという問題です。 おいらーの公式をどう使ってよいのかさっぱわかりません。。。 どうかご教授お願いします。

  • オイラーの公式の用い方

    オイラーの公式とド・モアブルの定理を利用して3倍角の公式を証明せよ。という問題のなのですが、私にはオイラーの公式の出番がないように思えます。。。 ド・モアブルの定理 (cosθ+i×sinθ)^n=cosnθ+i×sinnθ でn=3にして実部と虚部を比較するのではだめなのでしょうか?? 一応。。。 オイラーの公式 e^iθ=cosθ+i×sinθ

  • オイラーの公式の導き方

    オイラーの公式 e^(iθ)=cosθ+isinθ を導く方法で、マクローリン展開を使う方法は知っているんですけど、他にどのような方法があるでしょうか?

  • オイラーの公式にsinx+icosxをかけると・・・

    オイラーの公式の右辺にsinx+icosxをかけるとiになりますが、e^(ix)*(sinx+icosx)=iということはどういうことを示しているのでしょうか。

  • オイラーの公式について、おいら質問があります。

    e^(2πai)があるとして、aは実数、iは虚数単位とします。 このとき、オイラーの公式により、 e^(2πai)=cos(2πa)+isin(2πa)-----1 ですよね? そして、e^(2πai)=(e^(2πi))^a------2 ですよね? で、a=1/2としたときに、1では、 e^(2πai)=cos(π)+isin(π)=-1 になって、2では、 e^(2πai)=(cos(2π)+isin(2π))^(1/2)=1^(1/2)=1 になるから、1と2で答え違いませんか・・・?どこがおかしいか教えてください!!

  • オイラーの公式を使う問題

    Rn=1+(1/2)cosθ+(1/2^2)cos2θ+・・・+(1/2^n)cosnθ(0<=θ<=2π)とする。 任意の実数αに対して、オイラーの公式:e^iα=cosα+i*sinα(iは虚数)が成立することを 用いて極限lim(n→∞)Rnを求めよ。 という問題をどのように解くかが全くわかりません 教えていただきたいです よろしくお願いします。

  • 三角関数とオイラーの公式

    工学関係の計算で下記のような式になりました。 f=cosθ+e^j(θ+π-Φ) = cosθ- e^j(θ-Φ) =1/2(e^jθ+ e^-jθ)- e^j(θ-Φ) =1/2{(e^jθ+ e^-jθ)- 2e^j(θ-Φ)} =1/2{(e^jθ+ e^-jθ- 2e^jθe^-jΦ)} になると思います。 これから先がどうしても整理がつきません。三角関数の倍角か半角の公式 をオイラーの公式で整理するのだと思っているのですが、どうしても思った 形に整理できません。 f=sin(θ-Φ) か f=sin(θ-Φ/2) ような形になるような気がするのですが。 よろしくお願いします。

  • オイラーの公式でe^iを底とする対数は考えられますか?

    もしe^iが底になるならば右辺cosx+isinxの対数がxということになるのでしょうか?