• ベストアンサー

ノルウェイの森英訳 書評について

村上春樹『ノルウェイの森』をJay Rubinさんが英訳した"Norwegian Wood"(ISBN0-099-44882-3)の背表紙にある書評についての質問です。 洋書によくあるようにこの本の背表紙にはTime outやGuardianの書評が英語で載っていて、「この本はすばらしい。村上春樹は間違いなく世界的にベストな作家のひとりだ」というようなことが載っているんですけれど、Times Literary Supplementの書評がどうにも理解できません。 全文そのまま載せます 'Catches the absorption and giddy rush of adolescent love...It is also, for all the tragic momentum and the apparently kamikaze consciousness of many of its characters, often funny and quirkily observed. Quietly compulsive and finally moving.' Times Literary Supplement 私の和訳↓ (この本は)思春期の愛への没頭・目まぐるしさをとらえている。また、登場人物の多くにみられる悲劇的な勢いや神風的な意識は、ときに滑稽で気まぐれである。静かに引き込まれ、最後には感動する。 つたない和訳ですみません。この訳はあっているでしょうか?kamikaze consciousness は一体何が言いたいのでしょうか??確かにノルウェイの森では登場人物がけっこう自殺しますけど、みんな超個人的な理由だし、戦時中の国家が作り出した神風特攻隊の概念とは全然関係ないように思います。それともkamikazeという単語は、外国(イギリス?)では違う概念でとらえられているのでしょうか? ノルウェイの森・英語・kamikazeにくわしい方、ご回答お待ちしてます!

  • 英語
  • 回答数2
  • ありがとう数8

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • go_urn
  • ベストアンサー率57% (938/1643)
回答No.2

こんにちは! Catches the absorption and giddy rush of adolescent love...It is also, for all the tragic momentum and the apparently kamikaze consciousness of many of its characters, often funny and quirkily observed. Quietly compulsive and finally moving. 1)Catches the absorption and giddy rush of adolescent love...  思春期の若者たちの恋愛の、のめりこむような、眩暈的な衝迫をよく捉えている。 2)It is also, for all the tragic momentum and the apparently kamikaze consciousness of many of its characters, often funny and quirkily observed. ○momentum: 小説の中で、登場人物たちをある方向に流していく力 ○for all~: ~にもかかわらず ○apparently: 一見~にみえる  この小説はまた、その悲劇的な筋の流れや多くの登場人物に看取される一見カミカゼ的な思える意識にもかかわらず、しばしば滑稽感を催させるし、またひねりの利いた観察眼も感じられる。 3)Quietly compulsive and finally moving. ○Quietly compulsive: compulsiveは強制的なということで、読者を有無を言わせずひっぱっていくということ、普通はそれは饒舌によるわけですが、この小説の場合は、静かな中にそれが行われる...  『ノルウェーの森』は静かな語りの中に有無を言わせず読者を引っ張っていく力があり、そして最後に読者を感動させるのである。  kamikaze は、日本の小説だからということもあるのでしょうが、日本人達が、すぐに深刻になり、命がけのようなことになる精神構造に言及していると思います。イギリス人はそういう意識を嫌い、なぜもっと豊かに、ゆったりと生きる方向からものごとを見ないのかと訝るわけです。  以上、ご参考になれば幸いです。

katereko
質問者

お礼

わー丁寧にありがとうございます! きれいな日本語に感動しました。for allって逆説に訳すんですね。 なるほど「すぐに深刻になる」という言葉は、確かにノルウェイの森とカミカゼ両方に当てはまるような気がします。 すごい納得できました。 日本語で「神風」というと「尊い犠牲」「美しい最期」というようなプラス?のイメージと、「無謀な作戦」「無駄死」というようなマイナスのイメージが文脈によって使い分けられているように感じますが、イギリス人(というか日本人以外)が使う場合はたいてい後者のほうになってしまうのですねー。

その他の回答 (1)

noname#125540
noname#125540
回答No.1

カミカゼは第二次大戦中の特別攻撃隊のことを離れて、「体当たりして自分を死なせる」「自殺行為」というような意味で使われることもあります。 テロリストの自爆行為Suicide bombingについて書くときにkamikazeを使う場合もあります。 英辞郎 on the Webによると、無謀で無鉄砲という意味だそうです。 http://eow.alc.co.jp/kamikaze/UTF-8/?ref=sa 日本人から見てその意味が合っているかどうかはともかく、 「自分が死んでしまうのに体当たりする」という印象が強かったのだろうと思います。 余談ですが、日本海軍は神風特別攻撃隊を「しんぷうとくべつこうげきたい」と読んでいたとのこと。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%94%BB%E6%92%83%E9%9A%8A#.E5.90.8D.E7.A7.B0.E3.81.AE.E7.94.B1.E6.9D.A5

katereko
質問者

お礼

素早いご回答ありがとうございます。 なるほど。国家とか全然関係なく「無謀」「自殺的」という意味で使われるのですね。kamikaze consciousness を suicidal consciousnessあたりで読み替えればいいのでしょうか。kamikazeは英語圏の国では「無謀」と同義語でけっこう頻繁に使用される単語なんですかね・・? この書評を書いた人は「なんかこの小説は自殺者が多いなぁ」+「作家は日本人か」=カミカゼ! という感じだったんでしょうか。 それともテロリストの自爆行為について使われるくらいですから、「日本」であることは関係ないんですかね。 この本のファンで日本人である私にはかなり違和感がありますけど。

関連するQ&A

  • ノルウェイの森

    村上春樹さんのノルウェイの森なのですが、 文庫で表紙が白いバージョンの 本が売っているサイト、または本屋さんは あるのでしょうか? いろいろ見てみたのですが、 上下、共にあるところはありませんでした。 いま、購入できるのは、 オリジナルカバー版だけなのでしょうか? よろしくお願いします。

  • 村上春樹「ノルウェイの森」について

    村上春樹「ノルウェイの森」について 本日ようやく「ノルウェイの森」を読み終えました。国語・漢字がだめで、本を読むのが好きじゃない私が、めずらしく何時間でも読んでいられる、集中できる面白い小説でした。 この一冊で村上春樹のファンになってしまいました。今、平行して「1Q84」を読み始めていますが、やはり「ノルウェイの森」が面白い、私は好きです。 どなたか村上春樹の小説で、これは面白いという本、教えてください。

  • ノルウェイの森について

    ノルウェイの森について 村上春樹さんやビートルズの曲にあるように、「ノルウェイの森」そのものに何か意味があるのでしょうか?ノルウェイの森で人がたくさん亡くなったとか、何かいわくつきのあるものなのか気になりました。 ご存知の方いましたら教えてください。

  • ノルウェイの森について

    村上春樹の「ノルウェイの森」を読み返しました。最後の「僕はどこでもない場所の真ん中から緑を呼び続けていた」の深層の意味がよくわからないのですが理解されている方おられますか?

  • ノルウェイの森

    村上春樹のノルウェイの森が凄く話題になっていますが、原作の評価をみたところ真っ二つでした。 海外での評価は日本のメディアの捏造ですか?

  • ノルウェイの森について

    2年ほど前、村上春樹作の「ノルウェイの森」を読みました。 しかし、とてもおもしろいという評判とは裏腹に、読むにつれておもしろくないと感じるようになりました。登場人物が宙に浮いた感じでただ目的もなく漂ってる感じしか受けとれません。 おもしろいと思っている方、具体的に何がおもしろいか教えていただくと嬉しいです。

  • 村上春樹「ノルウェイの森」という題名について

    最近流行っているみたいなので村上春樹さんの小説の「色のない多崎つくると彼の巡礼の年」を読み、ラノベのようなノリでとてもおもしろかったので、他も読んでみようと思うのですが、ちょっと気になっていたことがあります。 もっとも有名といっていいと思いますが、村上春樹さんの「ノルウェイの森」、これはビートルズの曲の題名からとったと思いますが、元の意味はノルウェイ製の家具、ですよね? これを敢えて森としたのは、どのような意味があるのでしょうか? 本を読めばわかるのだとしたらそう教えていただきたく、お願い申し上げます。 ついでに流行に乗って読んでみた私におすすめの作品があったら教えていただけるととても嬉しいです。

  • 村上春樹さんの「ノルウェイの森」はなぜ?

    周りからすすめられ「ノルウェイの森」を去年手に取り読み始め 何度も挫折し、ようやく最後まで読み進めることができました。 普段から読書はしている方なので活字が苦手という訳ではありません。 読んでいて情景が浮かぶ言葉だなー、上級生のキャラクターは面白なーとは思いましたが、 それ以外は何も無く。泣くことも読んだ後に浸ることも特に無く…。 勘違いされてしまうかもしれませんが批判ということではなく、 純粋な疑問なのですが「ノルウェイの森」のどこがおもしろいのでしょうか? 村上春樹さんの本では「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」は とても面白いと感じたので、著者と私が全く合わないと思うのですが… ここまで評価されている理由がいまいちわかりません。 どんなところが世界各国でこんなに支持される理由なのでしょうか。 読んだことがある方、村上春樹さんの良さなどぜひ教えてください。 ちなみに、レビューなどで「ノルウェイの森」と引き合いに出されていた 「世界の中心で、愛をさけぶ」も、本の方は私は面白いと感じませんでした。

  • どうしてレイコさんと寝たのか?「ノルウェイの森」

    「ノルウェイの森」 著 村上春樹の作品で、 下巻の終りの方に、主人公はレイコさんと寝ます。 なんであのときレイコさんと寝る必要があったのか、何回も読み返していますが、いまいち理解できません。 理解するとかしないとかそういう問題じゃないと思うんですけど^^; でも、気になります。 「ノルウェイの森」を読んだことがある方はどう思いますか?

  • ノルウェイの森の終わり

    学校の教科書に載っていた「青が消える」を読んで、村上春樹に興味をもって「ノルウェイの森」を借りて読んだのですが、終わりの部分が良く分かりません。 様々な捕らえ方が出来る、ということが言えるのだと思いますが、僕はどうとも捕らえられません。 この作品を読んだみなさんはこの終わりにどんなことを感じましたか? 教えてください。