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PCRでコンタミしないようにDNAを破壊する方法

ウイルス抗原を検出するためにRT-PCR法を行っています。検出感度を高めるためにNESTED PCRを行っています。 サンプルの調整工程で乳鉢で乳剤を作りますが、コンタミが心配です。 試料調整に使う乳鉢、はさみ、ピンセットなどを利用しますが、これらは使い捨てできません。 DNAのコンタミを防止するために、これらの器具のDNAを完全に破壊したいのですが良い方法はないでしょうか? 初心者で手法について十分に理解しきれていないところがあります。そのほかにコンタミ防止のための良い方法があったら教えていただければ幸いです。

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noname#160718
noname#160718
回答No.5

>ところで、野外株のシーケンスの一致は95%程度なのでしょうか? >ポジコンDNAのコンタミを疑う場合に、シーケンスが100%ポジコンに一致した場合に、コンタミであったのではないかとの推測が成り立つのでしょうか?  それはウイルスによって、また増幅した部位によって違います。  例えば鶏の伝染性気管支炎ウイルス(IBV)のS1蛋白に超可変領域(HVR)と呼ばれる領域があるのですが、この領域は株によって50%などという相同性が当たり前にあったりしますから、この領域である株とある株の相同性が80%もあれば、この2つの株は極めて近いか由来が同じ、と判断したりします。  反対に牛白血病ウイルス(BLV)や多くのDNAウイルスは極めて保存性が高く、400bpくらい調べても100%一致することが珍しくありませんから、「ここで1塩基違っていた」というのが十分意味を持ったりします。  ですから、このようなウイルスを調べている時に、ポジコンと100%一致しても、ポジコンのコンタミなのかどうかは容易には判断できません。  そのあたりのことは、調べたいウイルスの調べたい領域の配列を数十株もGenBankから引っ張ってきてアライメントを取ったフィギュアを1枚作っておけば、サンプルのシークエンスデータが上がってきた時に短時間で判断できます。

tontontond
質問者

お礼

的確な回答ありがとうございました。 GenBankのデータも調べてみたいと思います。 大変参考になりました。

その他の回答 (4)

noname#160718
noname#160718
回答No.4

 Jagar39です。  まずコンタミの有無を確認する方法ですが、PCR産物をシークエンスすることは、直接的にその産物が特異産物であることを確認する方法になります。  プライマーで挟まれた領域の塩基配列は当然既報で判っているでしょうから、シークエンスをして得られた塩基配列がそれと一致すれば、特異産物以外の何物でもないですから。  もちろん100%一致する必要はありません。変異があるでしょうから。  どの程度一致すればOKとするのかはウイルスによって異なります。  でも、95%くらいは一致するのが普通、というウイルスで80%の一致率だった場合、「非特異だったのか?」という疑いもさることながら、「もしかして新種のウイルス?」という可能性もあるわけで、話が面白くなってきてしまうのですが。  なお、シークエンスデータのホモロジーサーチは、BLASTを使うのが一般的です。 http://www.ddbj.nig.ac.jp/Welcome-j.html  しかし、PCR産物の特異性を確認するのにいちいちシークエンスは、普通はしないですね。私が外注に出しているとろこは1検体3,500円なので、特異産物かどうか確認する程度でしたら両側読まなくても片側だけで良いでしょうけど、それでも産物をいちいちシークエンスしていたらたいへんな経費がかかります。  普通はバンドの位置を確認するだけで十分だと思います。  リアルタイムPCRは、少なくとも私が今やっている系に関してはNested PCRと同等以上の感度です。Nestedのように産物が入ったチューブを開けて別にチューブに・・なんて作業がない分、キャリーオーバーによるコンタミのリスクは劇的に減らせますし、電気泳動をしなくて良いので泳動槽からのコンタミのリスクはゼロまで減らせます。  抽出の際のサンプル間コンタミに関するリスクは変わらないので、気を抜くと痛い目に遭うのは変わりませんが、多検体処理はずいぶん楽になりました。  まあ機械がないとどうにもならないですし、プライマーもほとんどの場合は新たに設計しなくてはならないので、移行は楽ではないですが、診断のような検出した時点で終わるような仕事は、なるべくリアルタイムPCRに移行したいです。

tontontond
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 お礼が遅れてしまって申し訳ありませんでした。大変参考になりました。 ところで、野外株のシーケンスの一致は95%程度なのでしょうか? ポジコンDNAのコンタミを疑う場合に、シーケンスが100%ポジコンに一致した場合に、コンタミであったのではないかとの推測が成り立つのでしょうか?

noname#160718
noname#160718
回答No.3

 私もまさに同じような仕事をしていますが、ご質問の作業でことさらに「DNAのコンタミ」を心配する必要はあまりないように思われます。  乳剤を作ってからRNA抽出をするのですが、その抽出がきちんとできていればそこでDNAは除去できてますから。  むしろ怖いのはDNAではなくウイルスそのもののサンプル間コンタミです。ウイルスが含まれる臓器乳剤を作製し、同じ器具でウイルスが含まれていない臓器を続けて乳剤作製すると、ウイルスが含まれていないはずの臓器でウイルス遺伝子が検出されてしまうリスクが高いですよね。  それを防止するためには、前の方の回答のとおり、次亜塩素酸が最も手軽かつ確実でしょう。  「DNAのコンタミ防止」というのであれば、こんなのもありますが・・・ http://catalog.takara-bio.co.jp/product/basic_info.asp?unitid=U100003216  それより大切なのは、「器具一式を数多く用意する」ことです。  同じ器具をいちいち次亜塩素酸で処理して使い回すと、やはりコンタミのリスクも残りますし何より器具に残った次亜塩素酸で次のサンプルのウイルスが不活化&DNA除去されてしまうのが心配です。  一度の実験で同じ器具を使い回さずに済むよう、ハサミ、ピンセット、乳鉢等はたくさん揃えておくことが基本です。  もっと根本的な対策としては、乳鉢ではなくビーズショッカーを使うという手があります。備品を購入しなければならないのでおいそれとはいかないと思いますが、機会があればおねだりすることをお勧めします。 http://www.yasuikikai.co.jp/product/product01.html  200万くらいする機械ですが・・・  私はこれを導入してから乳鉢は使わなくなりました。  RT Nested-PCRは難易度高いです。  私は非特異はそれほど経験していませんが(あるにはあるけどバンドの位置でほぼ判別可能)、コンタミには本当に悩まされました。  検査などで毎回異なるウイルス遺伝子を、しかも陽性検体があまり出てこないようなPCRだとたいしてシビアではないのですが、研究などでシークエンス産物を取ろうとかいうような"陽性検体を短期間に数多く処理する"ようなPCRでは、「コンタミとの闘い」になります。  特にRT Nested-PCRはPCRチューブを開けて作業する工程が増えますので、ほとんど人智ではコンタミ回避は不可能・・・と思えるほどです。  対策としては、とにかく水やプライマーなど、小分けできるものは全て1回分くらいの量で小分けして使うことです。  それから電気泳動槽は極めて高濃度に汚染されているので、可能な限りPCRを行うスペースと電気泳動を行うスペースを分けることです。できれば別の部屋にしたいくらいです。  それと基本ですが、PCRを行うときは必ずネガティブコントロールを立てることですね。私は大事なサンプルをPCRするときは2検体おきくらいにネガコンを挟んでました。もちろんどれか1つにでもバンドが出たら、その検査は非成立、です。  多検体をPCRしてネガコンにバンドが出てしまったときの経費的なダメージ、そして何より精神的なダメージは計り知れないので、大事なサンプルはあまり多検体処理をしないこと、も教訓ですね。  リアルタイムPCRをやるようになってから、Mupidなんて見たくもなくなりました。とはいえ、シークエンスするときなどやらざるを得ないこときもあるのですが・・・

tontontond
質問者

お礼

どうもありがとうございました。 コンタミ防止については細心の注意を払うことが必要なんですね。 検体の調整、PCRの調整、電気泳動を別の場所でしてみたいと思います。 リアルタイムPCRを行えば、Nested PCRせずに、同じくらいの感度で、コンタミの危険性も少なく、検体の診断ができるものなのでしょうか?

noname#49779
noname#49779
回答No.2

次亜塩素に浸けるが一番簡単かと思います。 適度に薄めた次亜塩に乳鉢、はさみ、ピンセットを半日くらいつけときます。その後DWで洗ってください。 あとは、UVです。 環境が汚染されているなら、部屋全体を希釈した次亜塩素で清掃すると 少しは効果があります。 なんとなく、コンタミではなくて、nestedPCRによる非特異反応の 可能性も考えられますが・・・。 サザンブロッティングしていますか?orシークエンス 昔はnestedPCRが流行っていたので、よく行われていましたが、 nonspe出ますよ。

tontontond
質問者

お礼

ありがとうございました。 次亜塩素処理をして見ます。 泳動像で見る限り写真で見る限り特異バンドではあると思います。 シーケンスを見ることはコンタミを確認するときに良く行う方法なのでしょうか?それでコンタミ有無を確認できるのでしょうか?

  • tunertune
  • ベストアンサー率31% (84/267)
回答No.1

塩素につけたらどうですか?

tontontond
質問者

お礼

どうもありがとうございました。 やってみたいと思います。 具体的には・・濃度、時間など分かったら教えていただけませんか。

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