抽出液の抗菌活性評価について

このQ&Aのポイント
  • 海藻抽出液の抗菌活性について教えていただきたい点があります。
  • 菌懸濁液を入れた12wellマイクロプレートにヘキサン抽出試料を添加して増殖が阻害されるかどうかを調べた結果、大腸菌の増殖が抑えられたことから、抽出試料中に抗菌物質が含まれている可能性があると考えています。
  • カップ法やペーパーデイスク法では抗菌物質の評価が難しいため、疎水性抗菌物質の評価方法や液体培地を使用した評価方法についてアドバイスをいただきたいです。
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抽出液の抗菌活性評価について

海藻抽出液の抗菌活性について教えていただきたい点があります。 近所に生えている海藻のヘキサン抽出試料を、菌懸濁液を入れた12wellマイクロプレートに添加して増殖が阻害されるかどうかを見ています。その結果、菌(大腸菌)の増殖が顕著に抑えられており(増殖がなくクリアーな培地のまま)、ヘキサンのみを添加した培養液では無添加同様に増殖していることから、抽出試料中に何らかの抗菌物質があるのだろうと思っています。そこで抗菌活性を測定する一般的な方法「カップ法」を試したのですが、これでは阻止円が観察されませんでした。ヘキサンに溶けるような疎水性成分ですので寒天培地に成分が浸透していかなかったのが原因であると思います。ペーパーデイスク法でも微妙に阻止円があるかな、というくらいしか見れず、水溶性抗菌物質がうまく評価できる従来の方法では評価がなかなか難しいようです。私個人の考えですが、両実験法は疎水性抗菌物質の評価には限界があるように思うのです(水系の寒天中を抗菌物質が浸透拡散できないので)。そこで以下の点についてご教示ください。 (1)同じ海藻を水およびメタノールで抽出した場合は抗菌活性が見られなかったことから、問題の抗菌物質は極めて疎水性が強いと思われます。このような物質を評価できる方法はありますでしょうか? (2)うちの上司がカップ法大好き人間で、『カップ法できっちり見れなかったらダメだ』と言っており、『カップ法で正しく評価できない抗菌物質もあると思うけどな』と私は思っています。そこで、仮に論文を書く場合『カップ法やデイスク法では無理だったが、液体培地に直接添加して増殖抑制が認められたので抗菌物質が含まれている』と書いて問題ないでしょうか?

noname#20560
noname#20560

質問者が選んだベストアンサー

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  • rei00
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回答No.1

 抗菌活性の試験方法はキチンとお調べになりましたか。カップ法,ペーパーディスク法以外にも方法はありますし,種々の実験書が出ていると思いますが。  手元にある教科書(実験書ではない,極く通常の教科書です)にも,「抗生物質の検定法」として,「a) 希釈法」と「b) 拡散法」の説明があります。  希釈法(dilution method)には,液体培地で希釈する「液体培地希釈法(liquid dilution method)」,その改良法の「比濁法(turbidimetric method)」,寒天培地で希釈する「寒天平板希釈法(agar dilution method)」があります。 > このような物質を評価できる方法はありますでしょうか?  上記の「液体培地希釈法」か「比濁法」で可能と思います。 > 問題ないでしょうか?  実験の方法がキチンと説明されている,活性の強さが数値として出ている,ポジティブコントロールをキチンと取るなどして活性の比較ができる,・・・といった事がクリアーされていれば,「データとしては」問題ないと思います。  が,論文として問題ないかとなると,論文の目的にも拘わってくるので何とも言えません。例えば,薬と考えた場合,「水やメタノールで溶けない」や「水系の寒天中を抗菌物質が浸透拡散できない」といった化合物をいくら見付けても意味が無い事になります(使い物にならないですから)。  上司の方が『カップ法できっちり見れなかったらダメだ』というのは,そういう意味もあるのではありませんか? 【参考にしたもの】 「微生物薬品化学 改定第2版」  上野芳夫・大村 智 編集  南江堂,1986年

noname#20560
質問者

お礼

早速のレスを有難うございます。液体培地希釈法ですが、結果はネガテイブでした(つまり阻害が見られない)。結局極めて疎水性が高いので、均一な希釈系列が作れなかったのだと思います。『比濁法』とは菌の増殖を吸光度で定量化する方法でしょうか?でしたら見込み有りの方法かも知れません。というのは、質問投稿にもあるように、菌を摂取した液体培地に試料を添加して振とう培養すれば、菌の増殖が抑制されていますので(1mLの菌懸濁液に試料を10micro添加しました)。ですので、カップ法では見れていませんが、確かに抗菌物質がありますよね?

その他の回答 (2)

  • rei00
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回答No.3

rei00 です。 > 疎水性の物質を追いかける意味があるかどうかですが、・・・・  これは会社の製品開発や研究の方針が関係するでしょうから,私がどうこういう問題ではないと思います。ただ,我々が書く様な研究論文として見ると,レフェリーから指摘されるだろうな,というだけです。 > 親油性ビタミンに溶解させたカプセル剤としてなら > 医薬品用に応用可能かも。。。  カプセル剤ということは飲み薬ですよね。これは難しいかもしれません。お書きの様な親油性だと,腸管細胞に取り込まれても膜部分に留まって血中への移行が悪いように思います。  可能性があるとしたら,血中移行が必要ない外用剤(つまり,塗り薬)でしょうかね。  この辺りの話は専門外ですので,「一般人」の「自身なし」にしておきます。

noname#20560
質問者

お礼

レスを有難うございます。 >レフェリーから指摘されるだろうな,というだけです。 リバイス対策を有難うございます(^^)。 >可能性があるとしたら,血中移行が必要ない外用剤(つまり,塗り薬)でしょうかね。 なるほど。ということは化膿治療薬なんかいいかも知れないですね。

  • rei00
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回答No.2

rei00 です。お礼拝見しました。 > 結局極めて疎水性が高いので、均一な希釈系列が > 作れなかったのだと思います。  我々が疎水性の化合物を水溶液中で活性測定する場合には,DMSO やエタノールで溶解した後に,培養液などで希釈しますが・・・。それでもダメなのでしょうか? だとすると,その様な化合物を追いかける意味が無いように思いますが,いかがでしょうか。 >『比濁法』とは菌の増殖を吸光度で定量化する方法でしょうか?  「吸光度」ではなくて「濁度」で定量化(?)する方法です。と言っても,以前に私が行なった時も「吸光度」で数値化しましたが。

noname#20560
質問者

お礼

レスを有難うございます。DMSOはまだやっていないので試してみます。それで良い結果が出ると嬉しいのですが。。。疎水性の物質を追いかける意味があるかどうかですが、ヘキサン溶解液として液体培養に添加すれば抗菌活性は発揮されるので、何かに応用できればと思っています。医薬品としては無理かも知れませんが、抗菌材料的な用途には利用可能かも知れません。よく抗菌加工のプラスチックの話を聞きますが、プラスチック自体は水を弾きますよね?ああいう疎水表面への均一な塗布は結構容易にできるかな、と考えていますが、どうでしょう?あ、でも待てよ。親油性ビタミンに溶解させたカプセル剤としてなら医薬品用に応用可能かも。。。この考え、どう思われます?

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