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干渉して打ち消しあった光の波のエネルギーはどうなる?

joshua01の回答

  • joshua01
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回答No.6

こんにちは。 質問者さんの知識レベルがわからないのですが、次のような説明ではいかがでしょう。 ポイントは、「打ち消されても波として見えなくなるだけ。エネルギーは消滅せず、すこしずれた場所・方向ではかえって強くなる」  私も同じことを悩んだことがあります。特に、光と同じ仲間である電波では、「アンテナ」がこの「打ち消し」や「強め合い」を使って電波の発射方向などを制御していますがこの原理がなかなか複雑。 このような波の特性については、「波動関数」という数学を理解しなければならず、私もきちんと理解できていないのですが、だいたいのイメージとして、概ね次のような理解をしていただきましょう。 ・ 十円玉を 5cm間隔で直線上にずらりと並べる。一番端の十円玉を指ではじくと、次の十円玉に当たり、ぶつかった十円玉は止まってぶつけられれた十円玉は次の十円玉にぶつかる(完全弾性衝突で、十円玉の微細な振動がエネルギーを伝え、1個分の運動量が常に次に伝わる)。損失がなければこの連鎖が次々に進み、1波が進行する。 ・ 十円玉を列の逆側からも同時にはじく。ちょうど中間で、一つの十円玉に両側から2個の十円玉が同時に衝突する。中央の1個は全く動かないが、両側から衝突した2つの十円玉ははじき戻され、その動きがまた連鎖してゆく。 (見かけ上、中央の十円玉は動かず、波は打ち消された状態です。しかし、十円玉の微少変形によりエネルギーは両側に伝達され、全体としては“波同士がぶつかって反射した”ようにも見え、あるいは、“波がすれ違ってそれぞれ何事もなかったかのように進行している”ようにも見えます) ・ このとき、動かない十円玉上では、見かけ上、波のエネルギー(運動エネルギー)を失ったように見えるが、実際には金属の圧縮振動のエネルギーとして2個分が内包されている。池の波も特定のポイントで打ち消し合うとき、確かに上下運動は止まっているが左右に引かれる力が働いていたり、電磁波も、「電界」は打ち消し合っても「磁界」が強め合っている等、エネルギーは維持されている。  ということで、損失のない系では、エネルギーを失わせる意味での「波の打ち消し」は起こりません。 実際の問題でも ○ 騒音を消すために、到着した騒音を検出して逆位相の音波をスピーカから出すという装置があり、うまく作ると、見かけ上の騒音の低減になる・・・が、特定の方向からずれた位置ではかえって大きな騒音になる。 (最近のヘリコプターでは、客席の騒音を減らすため、プロペラ音を逆位相にしてスピーカを使って室内に流すものがあり、一部の音楽用ヘッドホンでは、外の騒音をマイクで拾って逆位相にして耳に届けて騒音を低減しているが、いずれも外向きには大きな雑音になっている。ただし、外側なら内側に比べて気にならず、少々の防音構造でかなり吸収できる。) ○ 電波で希望の信号とずれた方向から混信になる信号がアンテナに入ってきてしまう場合、わざと、混信源方向に向けたアンテナを増設し、強く受かった混信波を逆位相化して合成したり、同一方向を向いた2つのアンテナの信号を合成する際にアンテナの設置位置を工夫して、「希望信号は強め合い、混信信号は打ち消し合う」ように工夫する。これを「スタック」と言い、この場合、打ち消し合った信号のエネルギーは再び空間に戻ったりするが、あえて電線内で浪費されたりするように工夫したりする。 という工夫がされています。 さてさて、いかがでしょうか お役に立てば幸いです。

williams07
質問者

補足

詳しい説明ありがとうございます。 挙げていただいた例は完全な平面波を仮定していないため、 どこかで位相や波数ベクトルのずれが出るため、 有限の振幅を持ってしまうということになり、 そちらで正のエネルギーがもたらされるということだと思います。 (十円玉の例でも池の例でもごく一点では振幅はゼロでも 系全体ではどこかで有限の振幅がもたらされており、完全に打ち消しあっていないですよね。) ですが質問の問題では完全な平面波を仮定しているため、 どんなにはなれた所でも、どれだけ時間を経過させても 有限の振幅は観測されないため、 真空と同一とみなせ、やはりエネルギーはゼロになると思うのですが、どうなんでしょう…?

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