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ブラックホールに落ちる粒子についてと特異点について。

kyoto2001の回答

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回答No.4

ブラックホールに落ちる粒子は光速をこえるか?  落ちる粒子は有限のエネルギーをもっていて、光速をこえることはありません。 ブラックホールからでてくる粒子があるとすれば、それは光速をこえてなければならないということになりますが、そこを誤解されてるんだとおもいます。 特異点は数学的な点か?  数学的には曲線に対応しています。特異点の分類に関する研究はありますが、通常は何か変な点くらいの意味しかありません。3次元的な特異点は比較的定式化は簡単です。それ以下の次元をもつ特異点の一般的な取り扱いは難しいです。ただし、 特異点のまわりを小さい球面でくりぬいてやって、その球面上の幾何学量でものごとを考えるという手法はよくしられています。例えば、特異点の運動方程式なんかも導くことができます。 ブラックホールの中で鉛直上方に光を発すれば、地平線のところにとどまるか?  ブラックホールの内側で光を発したとしても、地平線に近づくことすらできません。 宇宙の膨張速度が光速をこえるか?  アインシュタイン理論が述べていることは、情報の伝達速度が光速を超えないと 思えばよくて、宇宙の膨張速度が光速を超えてるとかとおっしゃる意味はわかりますが、なにもアインシュタイン理論と矛盾したことはありません。 これは、例えば12:00ちょうどに離れた点で旗をあげる約束をあらかじめかわしておけば、無限の速度で旗の情報が伝わったように見える話と同じことです。 ブラックホールがなぜ太るか?  一般に、ブラックホールの定義より、ブラックホールは未来に端点のないヌル測地線(光線)で生成されていることがわかります。ヌル測地線の束は、エネルギー条件と呼ばれる, 局所的なエネルギーの正値性が満たされれば収縮することが知られています。一度収縮し始めると、それは有限時間で焦点をもち、未来に端点がないことと矛盾してしまいます。従って,背理法によりそれは膨張しつづけてなければなりません。これが、ブラックホールの面積則と呼ばれてるものです。

Magoichi
質問者

お礼

詳しいご回答をどうもありがとうございます。 補足のほうもお読みください。

Magoichi
質問者

補足

>ブラックホールからでてくる粒子があるとすれば、それは光速をこえてなければならないということになりますが、そこを誤解されてるんだとおもいます。 なるほど。私は光速度Cとブラックホールの重力の関係が基本的に分かっていなかったみたいです。もう一度ブラックホールの本を読み直します。ブラックホールの事象の地平線以下では光速度以上の加速度がありえると思っていましたから。その結果として、光が逃げられないのではと思っていました。話を伺うと、譬えブラックホールの気象の地平線の内側でも、加速度は光速度を越えないようですから。重ね重ね誤解しているのであれば、その旨をご教授ください。 >3次元的な特異点は比較的定式化は簡単です。それ以下の次元をもつ特異点の一般的な取り扱いは難しいです。 なんと!数学的には曲面に対応しているとは。2次元代数多様体でも適用するのでしょうか。ますます興味が湧いてきました。 >なにもアインシュタイン理論と矛盾したことはありません。 全く仰るとおりだと思います。以前OKWebのQ&Aを検索した際に、「電飾の速度が光速以上になる」ということを納得しました。 >これが、ブラックホールの面積則 本当に詳しい回答ありがとうございます。ライトコーンと一緒に考えたりするのも面白そうですね。回答を頂き、いかに自分が浅学かがわかったような気がします。もっと勉強します。

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