- ベストアンサー
吸着実験の基礎
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
物理吸着は,要するに凝縮ですからその圧力における沸点で吸着量無限大に発散するわけですよ. だから,窒素なら 77K でやれば 1 atm (ここで巨視的に凝縮) 未満での吸着挙動が見られる,ってだけです. 物理吸着挙動は絶対圧というより飽和蒸気圧に対する相対圧で決まるので,77K より高い温度で実験をしたいなら,その温度での飽和蒸気圧 (2 atm になるかもしれないし 100 atm になるかもしれませんが) 近辺までの挙動を測る必要があるだけです.当然,実験装置は耐圧容器とか配管でないといけなくなりますが. で,1 atm までの窒素吸着を見るなら,冷媒に (沸騰状態にある) 液体窒素を使えばちょうどいいわけで. 同じことを酸素でやりたければ液体酸素 (90K) を冷媒にすれば 1 atm まで測れるし,これを液体窒素温度でやれば 1 atm 未満で飽和蒸気圧に達するので,そこまでしか測れなくなる,と. なお,窒素だと常温だと超臨界状態にあるはずなので,いくら圧力を上げても飽和蒸気圧にはなりませんので,物理吸着の一般的理論は使えなくなります. 水蒸気吸着なんてのは常温で手軽にできますね.
その他の回答 (1)
- jamf0421
- ベストアンサー率63% (448/702)
ご質問の窒素吸着は固体の表面積の決定ですね。(BET法)それならばその方法が窒素の物理吸着(van der Waals吸着)を使うからです。それですと、吸着するガスの沸点に近いところ、すなわち窒素なら液体窒素温度で吸着させます。 固体表面で共有結合を作るような化学吸着ならば、もっと高い温度で吸着させます。
お礼
なるほど!vanderwaals吸着の場合は沸点付近で測定することが前提なのですね。大変勉強になりました。 ありがとうございました。
関連するQ&A
- 吸着の温度
吸着という現象を勉強しているのですが解らないことがあり質問させていただきます。 参考書を読むと液体窒素温度で測定した際の理論が多くのっています(というか殆どですね)、液体窒素温度で測定したときは吸着量自体も多いのですが25℃とかの常温にすると殆ど吸着してくれません。これは何故なのでしょうか?周囲の人に聞いたところ分子が活性化するためと言われましたが、活性化すると何故吸着しないのですか? また、同じ理由なのかもしれませんが、液体窒素温度でHeが吸着しない理由も教えてください。 基本的過ぎるためか、WEBサイトを探してみてもうまくヒットしません。申し訳ありませんがご教授ください。 (基本的なことが記載されているサイト等をご存知でしたらそれも教えてください)
- ベストアンサー
- 化学
- kr吸着とN2吸着の差について教えて下さい
液体窒素温度で吸着量(表面積)の少ない試料の測定実験を行っていてふと思ったのですが、Krガスではちゃんと吸着して表面積もある程度出るのに、N2ガスでは吸着もあまりせず、当然表面積もkrガスでの結果より小さくなります。何度実験を行っても同様の結果になるのですが、分子径の違い等で吸着量の差が出るものなのでしょうか?それとも、Krガス吸着は表面積の小さいものに有効な理由があるのですか?ご迷惑をおかけしますが、どなたか教えて下さい。
- ベストアンサー
- 化学
- ガス吸着法とはそもそも
教えて下さい。 ガス吸着法で表面積を求める場合、極端にざっくり言うと、液体窒素温度で窒素を吸着させてという原理だと思うんですが、 そもそもこの方式って不活性ガスだから反応は起こらないと考えて良いんでしょうか? どんなものでも表面に均一に吸着するのか疑問に思いまして…。 粒子表面の官能基等に影響されるという事はないのですか? 宜しくお願いします。
- ベストアンサー
- 化学
- 液体窒素を使った実験
今度、近所の小中学生を対象に、科学に興味を持ってもらうことを目的として、デモンストレーションの実験を行う予定です。 そこで、液体窒素を使った何か面白い実験をしたいと考えているのですが、なかなかいい実験が思いつきません。 このような実験はどうかというアドバイスがあれば、教えてください。また、液体窒素を使ったものに限らず、面白い実験があれば、教えてください。
- ベストアンサー
- 科学
お礼
わかりやすい説明で大変助かりました。 物理吸着が凝縮状態ということはBET法等の理論に記載されていたのですが、うまく理解できていませんでした。 ありがとうございました。