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「レ・ミゼラブル」を読まれたことのある方へ

nya-nya-kの回答

  • nya-nya-k
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回答No.5

coranevilさん、こんにちは。 確かにこの本を読んだ、という人はすごく少ないと思います。私のまわりでも。 私のこの作品との接点は3つです。 まず、5、6歳くらいの時に「ああ無情」という子供向けダイジェスト版(それでもかなり長かった)を読み、波乱万丈のストーリーに圧倒されました。私に「レ・ミゼラブルのストーリーを話せ」といわれると、この時に何度も読んだこの本でのストーリーを言ってしまいます。ダイジェストで子供向けなんでかなり違うのでしょうが・・・。 子供だったため、市民運動とか、ジャベール氏の心の葛藤とか細かいところはわかりませんでしたが、エポニーヌが死ぬところや、最後の場面などは涙うるうるだったと思います。 他に印象に残っているシーンは、コゼットがテナルディエ夫妻に人形を買ってもらえなくて、ジャンバルジャンが買ってくれた人形で遊ぶシーン。人形をあげたのに、コゼットは仕事をしなくてはいけないので、ジャンバルジャンが編みかけの靴下を買ってあげて、じゃあ、遊んでもいいよ、となる場面があったように思います。(でもその本は母に捨てられてしまったのでもうないのです。読み返せなくて残念です) 高校生の頃に、ふともう1度読もうと思った時、新潮文庫版で4冊か5冊あったので、なかなか読む勇気がなかったのですが、夏休みに図書館で借りて一気に読むことにしました。長かったことと、思想や歴史的背景などの描写がくどくて、ストーリーを知らなかったら投げたくなりましたが、人物それぞれに愛着があるので何とか読み通し、やはり偉大な物語だよなあ、と思いました。 でも、いちばん衝撃を受けたのは、フォンティーヌ(コゼットの母)が娼婦だったことでした(汗)。お子様向けの本ではカットしてあったのです。コゼットが病気との偽手紙に騙され、お金を作るため歯を抜いて売ってしまうシーンには泣かされました・・・。そして、物語が長いだけに、最後にジャンバルジャンが亡くなるシーンは深く深く感動します。マリウスが「自分の命を救ってくれたのはジャンバルジャン」と気づくシーンもウルウルしますね。 最後に、だいぶ前、ロンドンに行った時、ミュージカルでも見よう!という話になったので、友人が取ってくれたチケットがたまたま「レ・ミゼラブル」でした。本を読んでなくてもみんななんとなくストーリーを知ってるから、ということだったと思いますが、その時も深く感動しました。 上で書いた重要なシーンは本当にウルウルもの。特にエポニーヌの歌(日本でも島田歌穂さんが歌って有名な歌)の場面はうまくて鳥肌は立つし、涙ぼろぼろで素晴らしかったです。 あのミュージカルは、見る価値ありです!(私はロンドン版しか見ていませんが) 私はその後、またロンドンに行った時にももう一度見に行きました。 前にNHKでロンドン版はダイジェストで2時間くらいで放送されていましたので、またやることがあれば御覧になってみてください。 最後に、ミュージカルが有名になってしまい、この本はついに日本では「レ・ミゼラブル」というのが定説になってしまいましたが、最初の体験があるため、私の頭のなかでは、「あ、『ああ無情』のことね!」といちいち思ってしまいます。 なかなか良い邦題だと思うのですが・・・。(レ・ミゼラブルを直訳すると憐れな人たち、かわいそうな人々なんですよね、確か) 長くなってしまいましてすみません。

coranevil
質問者

お礼

お返事が遅くなってスミマセン。休日なしの徹夜続きなもので…なかなか世俗を離れることができません(笑)。 私も、この物語との最初の接点は「ああ無情」でした(TVアニメで、しかも途中までしか見てませんが)。コゼットがテナルディエ夫婦に虐げられるストーリに、子どもながら「なんて悲しい話!」と憤慨したものです。そういう意味でも「ああ無情」というタイトルはいい訳ですね。この初顔合わせが、いきなり「レ・ミゼラブル」だったら…どうなってたんだろう?何か、うろたえる子どもの頃の自分が脳裏に浮かんできて、笑えます。 大学に入ってから、「レ・~」が原作であることを知り、岩波の文庫本(挿画がすばらしかったのも印象に残っています)に挑戦した訳です。 nya-nya-kさんは「思想や歴史的背景などの描写がくどくて」と言われてますが、本当にその通り。私も苦労しました。しかし、この本が“ただ感動するだけの話”ではなく、後々まで“大切な一冊”として私の心に刻まれたのは、まさにユゴーの(思想というとおこがましいので)社会や人間描写の緻密さに感服したからです。「そこまで書くか」という感じですね。 修道院の話、下水道の話、革命の話、パリーの子どもの話、隠語の話…記憶がおぼろですが、それぞれ1つの本になるくらいの濃密さですよね。 また、革命の描写では、一介の庶民である子どもや老人が、まるで英雄のように描かれています。そんなところに、ユゴーの人々に対する暖かなまなざしが感じられ、ムムっと唸らされたものでした。 ミュージカルは…結構皆さん、ご覧になられてるんですね。「見る価値あり」とか「ロンドン版」とか言われると焦っちゃいます。でも手が届かない!みたいな(笑)。 書籍以外での私と「レ・ミゼラブル」の接点は、パリのユゴーの家に訪問したことです。友人数名と卒業旅行に行った際の出来事ですが、友人からは「せっかくパリに来たのに、そんなトコに行くのか!? もったいない!」という反応をされました。びくびくしながら歴史が息づくパリの街を一人で歩き、ユゴーの家を訪れ、一人18世紀(でしたかね?)にトリップしたものです。 ああ、お礼の項目に書くことじゃないですね。でもキーボードをたたきながら、とても懐かしい気分です。さて仕事の続きでもしようかな…というわけで、拙文を終わりにします。ありがとうございました。

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