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議院内閣制と三権分立について

jelliclecatsの回答

回答No.3

こんばんは。 やっぱ、夜中に書くと過激な表現になりますね。改めて先の回答を読むとこっぱずかしくて冷や汗ものです。不思議なもので夜中に書くと過激になっちゃうんでうすよね。なんでだろ。 さて、なんで政治や憲法に矛盾があるのかってことについて、いくつか補足しておきます。今回もできるだけ分かりやすく書いてみます。 僕は、憲法には2つの価値観があると考えているんです。ひとつは超メジャーです。それは「制限規範としての憲法」つまり、権力を制限して国民の人権を守ろうという価値観。そして、もうひとつは、あまり語られることは無いのですが「権力による国民支配の道具としての憲法」です。ちなみに、聖徳太子の17条の憲法はこちらの価値観にたった憲法です。 最近の憲法は、前者の価値観が強調されすぎているような感じがします。貴方がお読みになった「あたらしい憲法のはなし」にもこのことが強調されていたはずです(ちなみに僕も持っています)。そして、あまりに強調されているため前者の価値観のほうが憲法の本質であると思いがちになるんです。しかし、長い歴史の中で前者の価値観は、ほんの200年ちょっと前にできた新参者に過ぎません。新参者はしょせん新参者でしかないと思うのです。つまり、憲法の本質は後者の価値観のはずなんです。しかし、これをあえて本質は前者であると言う。これこそ憲法学が根本的に抱えている矛盾であり、その矛盾を矛盾でないというために難解な議論にならざるを得ないのではないかと思うのです。 これを例えて言うなら、子供に対して「嘘をついてはいけない」と教えるのに似ていると思うんですね。分別のある大人なら嘘をつくことは、人間関係の上でも、仕事の上でも、円滑に事を進めるために必要であるということを知っています。理想と現実にギャップがあることも知っています。実際、数え切れないくらいの嘘をつきます。でも、だからといって、僕は、子供に対して「嘘をついていい」と教えることには賛成しません。ほとんどの親もそう思うでしょう。それは、嘘はついてはいけないと思いながら嘘をつくことと、嘘をついていいと思いながら嘘をつくことには、大きな違いがあることを知っているからだと思います。 結局、憲法や政治もこれと同じではないかと思うんですね。 僕が前に書いた権力の順番は、現実の順番の意味で書きました。これは憲法の後者の価値観つまり「国民支配の道具」としての価値観からの順番です。事実、裁判所は他の権力と同等ではなくずっと下にあります。だから、違憲判決をしたがらないんです。また、国民支配の道具なのですから、国民がいなくて当然です。これに対して、理想は違いますよね。理想である「人権保障」としての価値観からすれば、図は違うものになります。中心は国民で、その周りに国会、内閣、裁判所が三角形でつながっている図です。三権は対等です。勉強されたということですから見たことがあるはずです。 実際に勉強されたということなので分かると思いますが、憲法や政治の理想と現実には大きなギャップがあります。だからといって「嘘はついていい」と開き直ってはいけないように、憲法は理想に過ぎないんだといって、理想に近づけることを放棄してはいけないような気がするのです。だからこそ、矛盾があると知りつつも、難解にならざるを得ないと知りつつも、現実を理想に近づけようとしているんだと思うんですね。 何かの映画で耳に残っているフレーズがあるんです。「完璧な人なんて1人もいない。でも完璧になろうとする努力をする人は魅力にあふれている」ってフレーズです。また、憲法の前文には「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」っていうフレーズがあります。伝えたいことはどちらも同じではないかと思ってやみません。 長くなりました。分かりにくいですね。ポイントもずれたような気もします。 こんなものでもご参考にしていただければ幸いです。 あっ、あと最後のご質問に対してちょっとだけ。 子供に難しいことを教えることはとても大変です。本当に理解していないと子供にもわかるような言葉で説明できませんからね。でも、それができる大人はとてもステキだと思います。そんな大人になれるようお互いにがんばりましょう。

sinjiro
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 あなたほど明確ではありませんが、私も ウスウスそう感じています。 「国」って言う存在が 「守ってくれる」「縛られる(支配下にある)」の二面性を持っていると感じています。と言うか「組織」であれば 「数などでちから」があるのでしょうが、「個々のメンバー全員がまったく同じ意見」ではないので 「あれはいいけど これは我慢」みたいな「妥協」みたいなものが絶対に必要だと思ってます。「多数決」と同時に「少数意見を大事にする」ことなので 矛盾を 人間の智恵で(「妥協」ではなくて)カバーして行くものだと思っています。(逆にそれができるのが人間だと思っています。) 私が感じているのはこの程度です。「勉強」って書いたのはまずかったかも。 小学生向けの本を読んだ程度です。私は「理系だから」なんて理由で政治とかに関心も興味もありませんでした。でも こどもが産まれて 行政が身近になり(学校にあがり更に身近になった) いろいろと考えていると 「政治を知らないことがいけなかったんだ」と思い 小さい頃の分からやり直していると言うところです。 (法務の専門書など読めないですよ。) 以前にも書いたのですが、私も 憲法の前文の最後のところ「国家の名誉にかけて・・・」のフレーズですが、これUSの人たちが国歌を斉唱するときとかの気持ちかと思ってました。でも違うんですよね。でも 日本もそのひとつだったんですよね。本当は「国家の名誉」でなくて「国民の名誉にかけて」だったらサイコーなんですけどね。 最後に「義務」教育は 「国家繁栄のためにある」「民主主義を実行できる大人を育む」の二面性があるのだと最近 思い始めています。こどもたちに「なんで勉強しなければならないの」の問いに 「民主主義・・」と説明しておりますが、高校生くらいになったら「国家繁栄のためでもある」ことも伝えたいです。(義務教育おわっちゃってますけどね) 全然 質問と違う内容になっちゃいましたね。ゴメンナサイ。

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