急迫不正の事態が去る瞬間とは?法律の解釈について詳しく教えてください

このQ&Aのポイント
  • 急迫不正の事態が去った後に相手に暴行すると罪になります。一般的に正当防衛が成立するかどうかは状況によります。
  • 急迫不正の事態における解釈は、犯人を地面に押さえつけて身動きを封じた時点や、犯人の手に握られたナイフを取り上げた時点など、状況によって異なります。
  • ただし、急迫不正の事態が去った後に相手に暴行する場合、一般的には正当防衛が成立しない可能性が高いです。詳しい解釈については専門家に相談することをおすすめします。
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急迫不正の事態が去る瞬間とは?

法律の本を読んでいるとよく急迫不正という言葉が出てきます。 特別専門的な本は読んだことがないのですが、 正当防衛の成立要件に急迫不正の事態であることがよく書かれています。 急迫不正の事態が去った後に相手に暴行すると罪になります。 さて、この急迫不正の事態の解釈についてですが、 下の仮定だと、どちら段階までのものを言うのでしょうか? (仮定) AとBが、ナイフを持ったCにいきなり襲い掛かられた時。 1、犯人を地面に押さえつけてCの身動きを封じた瞬間  (ナイフは手に握られたまま) 2、その後、Cの手に握られたナイフを取り上げた瞬間 (例) AがCを地面に押さえつけて身動きを封じた後に、 Cがナイフを手に硬く握って手放さなかった。 その為、BがCの手を何度も踏みつけてナイフを奪い取ったが、 Cは指を骨折する重傷を負った。 こういう場合どうなるかということです。 この例では一般的に正当防衛が成立するものなのでしょうか? 詳しい人、教えてください。

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noname#61929
noname#61929
回答No.2

ケースバイケースなので絶対ということはそれこそ絶対に言えませんが、(例)は正当防衛にはならない可能性はあります。しかしそれは、急迫不正の侵害がないからとは限らず防衛行為としての相当性を欠くからかもしれません。 Cは押さえつけられてもなお抵抗を続け隙あらばA,Bを攻撃しようとしているというのであれば侵害の急迫性はまだあると言うべきです。しかし、押さえつけられてもはや戦意を喪失したがナイフを奪われると逆に自分が襲われると考えて離さないだけとなると侵害の急迫性はもはや無いと言えます。 また、BがCのナイフを奪うのに何度も踏みつける必要があるかどうかは、状況次第なのでなんとも言えません。最判に従えば、相当性の判断は当該行為自体が防衛行為として相当かどうかで論じるべきで、たまたま生じた結果によって判断してはならない(ただし著しい法益の差がある場合は別)のですから、ナイフで襲い掛かった相手に対して二人がかりで相手を組み伏せた上でナイフを奪うために手を執拗に踏みつけるのが防衛行為として相当かどうかを論じれば十分です。骨折という結果は考慮する必要はありません。そしてこれは、状況にもよりますが、必ずしも不相当とも限りません。しかし、例えば、A,Bが体重100kgの巨漢で格闘技をやっている人間で、CはいつもA,Bにいじめられていた気弱なもやしっ子だったりすれば、これは相当性を欠き、過剰防衛になってもおかしくはないです。 もっとも、このような状況では押さえつけた段階でCは戦意を喪失するでしょう。すると、急迫性がなくなって過剰防衛にすらならない可能性があります。 ということで、正当防衛になるかもしれないし過剰防衛になるかもしれないし過剰防衛にすらならないかもしれません。 ……違法性阻却事由の有無というのは「個別具体的な事例ごとの判断」なので、「"一般的に"正当防衛が成立する」という論じ方は無意味ですし不可能です。そして本件(例)は、個別具体的な事例ごとの判断として正当防衛の正否を論じるには条件が不十分です。

fuss_min
質問者

お礼

具体的回答ありがとうございます。 急迫不正の侵害の有無だけではなく防衛行為としての相当性も 判断材料になれるんですね。 個別事例ごとの判断になるとのことですが、 ということは、実際にはかなりいろんな要素を考慮した上での判断となるのでしょうか。 上の例ではありませんが、両者の体格や武術の有無も判断材料になる、 という話も最近聞いたことがあります。確認は取れていませんが。 とりあえずありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • kussun
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回答No.1

法律に関しては、特別勉強したことが無いということを前提にしますが、警備の仕事をしていたとき、この「急迫不正」はひとつのポイントとしてよく耳にした言葉でした。 警備員は、警察官のような特別の権限を与えられているわけではないので、他人の権利を侵すようなことは一切できず、あくまでも周りの人の協力を得て、業務が行える立場です。 そのため、尋問や事情聴取もできず、逮捕行為についても一般人と同じように現行犯逮捕に限られています。 しかし、仕事の性格上、身の危険にさらされる事もあり、そんなときに「急迫不正」に直面することになります。 つまり、今まさに身に危険が及ぼうとしているときのことを指していると思います。 (仮定)の冒頭の部分、「AとBが、ナイフを持ったCにいきなり襲い掛かられた時」がまさに「急迫不正」なのではないでしょうか。 その後の行為に関しては、はっきりしたことは言えませんが、その行為が正当防衛として適切であったかどうか、ということになるのではないのでしょうか。

fuss_min
質問者

お礼

ありがとうございます。 >そのため、尋問や事情聴取もできず、逮捕行為についても一般人と同じように現行犯逮捕に限られています。 そうですね。 現行犯逮捕した時も、勝手に持ち物を調べたりすると、 逮捕監禁罪に問われかねないと法学部の学生から聞いたことがあります。 自分も仕事上、金属かばんで重要書類を運ぶことがありますが、 ひったくり等や強奪にあった場合、 奪い取られようとしているその瞬間に関しては間違いなく急迫不正でしょうね。 その後の行動がどう扱われるか気になります。

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