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ヒトと他のものの違いは?

starfloraの回答

  • starflora
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回答No.3

    この質問は、「ひとと他の存在者のあいだで違う特徴は何か」という問いと、もう一つ「ひととは何か、ひとの定義」の二つの問題を持っているように思えます。     まず、ひととは何か、ひとの定義の方が分かり易いので答えます。これは、生物種として、「ホモ・サピエンス」である生物を「ひと」と呼ぶのだで、答えになると思います。ホモ・サピエンスのなかには、現存する人種すべてが含まれますし、滅亡したネアンデルタール人や、古ホモ・サピエンス・サピエンスや、新ホモ・サピエンス・サピエンスなども含まれます。ヨーロッパにいた、クロマニヨン人や中国にいた周口店上洞人なども、「ひと」になります。     この定義がよいのは、例えば、無脳症の子どもが生まれた場合、普通の精神能力や意識や心はないと思えますが、「ひとの無脳症の子ども」であって、無脳症だからといってひとでなくなる訳ではありません。あるいは非常に知能の低い人の場合、高度な知能を持つその種の天才とも云えるチンパンジーよりも、知能が低い場合があります。しかし、知能の高いチンパンジーをひととは呼びませんし、知能の非常に低い人も、ひとです。     比喩的な用法で、殺人を犯した者や、冷酷無情に殺人や犯罪を犯す人を、「ひとでなし」と呼びますが、これは、「ひとでない」のではなく、「ひとに求められる倫理や行為規範からの逸脱が大きい人」という意味です。戦場では、敵を大勢殺すと、英雄だとなりますが、普通の市街で、マシンガンを乱射して大勢の人を殺すと大量殺人魔ということになりますが、いずれにしても「ひと」です。     そこで、第二の「ひとと他の生き物・存在者」を区別する「特徴」は何か、ということになると難しくなります。     1)抽象的な思考言語を操ることができる     これは、人によっては、できない場合もありますが、その場合、何かの事情でできないのだとなります。しかし、人以外の動物・植物・鉱物などは、「抽象的な思考原理」を使うことができません。高等霊長類は、サイン言語やジェスチャー言語や、合図言語のシステムを持っていて、チンパンジーやボノボは、かなりな語彙を理解しますし、文章構造の解釈も可能なようです。しかし、「能動的に」「抽象言語・思考言語」を操るのは人間だけです。     1)の「抽象思考言語を操ることができる」が、おそらく人間の他の存在ともっとも違う点でしょう。しかし、この能力は、例えばチンパンジーや犬の大脳などに遺伝的に操作を行って、容量や密度を高くし、思考領野や、前頭葉、言語領野なども、発展させて行くと、人間と同じように会話し、思考するチンパンジーや犬が出現する可能性があります。あるいは、コンピュータ回路が、もっと根元的に神経回路モデル的に構成されると、人間の意識や知能や自我に似たものを備える可能性があります(これは、非常に確率が低く、そういう意図でコンピュータを設計しない限り、現在のコンピュータが進展して、そういう回路ができる見込みはゼロだと思います)。     2)意識の存在。また心・魂・精神がある     人間の意識は、「自我意識」で、また「統覚意識」である。しかし、高等動物も、意識を持つことは分かっており、ある人の説では、(自我)意識の芽生えは、鳥類からだと言います。つまり、鳥類・哺乳類には、「原始的な(自我)意識」があるのです。従って、心や魂もあるでしょう。「精神」は特別な意味を持つので、人間は精神を持つが、動物や植物は持たないとも云えるし、動物や植物も持っているとも云えます。「精神の定義・把握」の問題になります。普通、高次抽象思考能力を備えるのが精神だと考えられるので、こういう精神は、人間だけが持ちます。     3)他にも、技術を持つとか、文化を持つ、社会を築く、「遊ぶ」ことができる、論理的に判断できる、倫理を知っているなどがあります。   しかし、技術も文化も社会も、高越霊長類はみな持っています。「遊び」は猿も犬も遊びます。論理は、抽象的言語の駆使と関係するので、動物には普通ありません。しかし、合理的行動や、合理的判断というのは、動物も行います。「倫理」は、社会を築く生物の場合、相互共同生活をするための「規範ルール」として存在します。     4)哲学的な話になりますが、明瞭に「自己を自己と認識」し、「人格」の存在を認め、他者にも人格を認め、また、「自己の死」を先取りして自覚し思考する。そして、「存在者の存在」について知っている。     これらは、統覚意識に抽象的言語志向能力が付随すると、或る程度普遍的に出てきます。仲間を思いやるというのは、倫理の一種で、また他者人格の尊重で、こういうことは、高等哺乳類の場合、ケース的にありえます。また、「死」の自覚意識は、これは「時間展望」「時間の計画性」の能力で、大脳前頭葉の発達と関係します。こういう「時間展望・計画性思考」は、前頭葉の発達していない動物にはありません。(「因果関係」の把握は、計画的時間展望能力と抽象的概念操作を前提にしており、人間は「自殺する動物」「人間は哲学する動物」とは、時間展望と抽象概念操作による「原因結果思考」が可能であるため、こういう特徴が出てきます。高等動物も、自殺したり、初源的な具象の哲学をしたりします)。     (動物にも、自覚的時間展望や、計画的行動がありますが、人間のような分節的かつ統合的な「時間把握」がある訳ではありません。行動の合理的オプションとして、「状況を読む」という能力が、時間計画性に似た効果を与えます。人間は「状況も直感的に読み」、かつ「計画的時間」で予定を立てて、それを吟味して展望するという処が違うのです。将棋や囲碁で「局面を読む」というのは、実は高等動物にも、そういう能力はあるのです。これが高度に発揮されると、動物が計画的に人間の罠から逃れようとしているようにも、あるいは計画的に集団行動などをしているようにも見えますが、実際は、共同体のリーダー動物が「場を読み」、それに従って、集団が統制活動をする結果、計画的行動のように見えるのです)。     以上のようなことが、人間と他の生物を区別する主な特徴です。「こころ」の存在は、「こころ」にどういう意味を持たせているかによって違いますが、犬や猿も、悲しみや喜びの感情や、仲間を思いやる「心」を持っています。人間だけの特権とはなりません。     宇宙人がいるとして、それが、「抽象的言語思考能力」を持ち、「計画性時間」の意識を持つなら、精神的に人間と変わりないということになるでしょう。人間にはない、または見えていない、知られていない、精神などの能力次元を宇宙人などは持っているかも知れません。例えば、「超能力」などですが、超能力とは何か、色々な理解の仕方があり、よく分かりません。  

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