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微分するとはなんぞや?

starfloraの回答

  • starflora
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回答No.9

    微分という概念は、数学的に最初に考えられた時、「微分」に当たる操作を「流量計算」とか云っていました。つまり、流体力学のような分野で考えられたのです。流量とは、何か液体(水など)が流れていて、それが一秒にどのぐらいの分量流れているかというような量のことです。つまり、運動している物体の「速さ」のようなものです。運動している物体は、位置が変わって行きます。どういう風に位置が変わって行くのか、この代わり具合を、数字で把握しようとするため、工夫されたのが、「微分計算」です。     例えば、一定の速さで運動している物体(自動車など)は、1時間60キロメートルとかいう風に「速さ」を、決まった数字で表現できます。これは、物体の位置を直線の上にあるとして、(つまり物体は、直線に沿って運動しているとして)、この直線に沿って、X軸を考えて、原点をどこかに決め、原点から物体の位置を、xで表すと、xを時間tで微分したものが、「速さ」になるのです。この場合速さ一定なので、xをtで微分すると、一定の数になります。     樹の枝から林檎が落ちてくるような場合、林檎の速さは、実は一定ではないのです。どういう風な数字になるかというと、時間が経つと、段々増えて行くような数字になります。枝から落ちる林檎の運動は、加速度運動をしていると云います。速さが変化しているのです。段々落下速度(速さ)は大きくなって行っているのです。どういう風に大きくなっているか、それを数字できちんと確認するには、やはり、林檎の枝からの位置xを時間tで微分して計算で出さないと分かりません。これは実験により、落下する物体の運動は、その速さをvで表すと、tで微分した値は、係数aに時間tをかけた形になっていることが分かっています。またここから、ある位置xでの速さなども決まってきますし、ある時間t1などで、どの位置にあるかも計算で出てきます。     この加速度が、物体の落下の場合一定というのは、実験で確認されたことです。速さをvで表すと、vが時間tで決まるので、時間の関数であるのです。加速度が一定になるというのは、vをtで微分した値が一定になるということです。vをtで微分するというのは、式で書くと、dv/dtと書きます。これが一定ですから、例えばaだとすると、dv/dt=aとなります。     これが微分ということです。別に数式としては以上の簡単なものだけで十分です。dvとかdtとは何かというのは、それは「微分する」という記号です。vをtで微分する時、記号で、dv/dtと書くのです。これだけです。     貴方のどこまでも近づけるとか云っているのは、関数を微分する場合の具体的な計算方法のことだと思いますが、それは単に技術的な話で、微分とは何か、というのは、上に述べた通りです。位置xとか速さvという変化を表す量があると、それは時間に対する変化なので、ある瞬間、ある特定の時間にはある数字のはずで、これが別の時間では、別の数字になっているということです。ある時刻t1などで、このxやvが、どういう数か、または式かを示すのが、dx/dtやdv/dtです。これを微分と呼ぶのです。     微分の計算は、微分の式がありますから、式を覚えてください。どんな式かというと、例えば、tの二乗つまり、t^2をtで微分すると、2tとなります。a・t^2をtで微分すると、2atとなります。一般に、tのn乗をtで微分すると、つまり、t^nをtで微分すると、n・t^(n-1)になります。もっと色々計算の式があります。     何故、t^2をtで微分すると答えは2tになるのかというのは、それは「微分とは何か」ではなく、「微分の計算はどうするのか」という問いです。     どこまで近づけるのか、というのは、わたしも知りませんし、答えは「限りなく近づける」です。     時間の関数 f(t) がある時、f(t)を時間tで微分するのは、df(t)/dtと書きますが、この式は、lim [dt→0] {(f(t+dt)-f(t))/dt} を略して書いています。     lim [dt→0] は、dt を、どんどんゼロに近づけて行くということで、どこまで近づけるかと云うと、「限りなくゼロに近づける」のです。限りなくとは、どこまでか、というのは誰にも分かりません。分かると云う人もいるかも知れませんが、とりあえず微分の場合は、「限りなくゼロに近づける」ので、どこまで近づけるのかわたしは知りません。「限りなく近づける」のです(つまり、dtはゼロになってはならないのです。ゼロではなく、ゼロに限りなく近づけるのです)。どう近づけるは、普通、数では表せません。     この回答では、分からないというなら、何が分からないか、補足で質問してください。微分とは以上に説明したものですし、微分の計算の細かいテクニックは、とりあえず、「微分とは何か」とはちょっと別の問題です。上の式を言葉で云うと、dtを限りなくゼロに近づけた時、(f(t+dt)-f(t))を dt で割った関数が限りなく近づくある関数の形です。これを、f(t) のtによる微分、あるいは、tによる、f(t)の導関数というのです。     導関数の意味は、いま述べた通りです。そして、極限値とは、dt を限りなくゼロにする時、(f(t+dt)-f(t))を dt で割った関数が、限りなく近づいて行く関数つまり導関数を、この式の極限値と呼ぶのです。「限りなくゼロに近づく」とは、「ゼロになってはならず、しかし、ゼロとdtの差は、限りなくゼロになって行く」ということです。     この限りなくゼロに近づけるというのは、もう少し詳しい言い方がありますが、基本的には「限りなくゼロに近づける」です。数では表現できません。言葉を式に表したものはありますが、その式の意味はと尋ねると、「限りなくゼロに近づける」という意味で、それに、もう少し複雑な条件が付いているだけです。     注) 上では、時間tで微分する場合の話になっていますが、別に時間でなくともよいのです。tではなく、zという量で微分するなら、f(z)という関数の微分は、上で、df(t)/dt と云っているのを、df(z)/dz とするだけです。微分計算は起源的に、時間で微分することから始まったので、時間tで代表的に説明しただけです。  

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