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ハ行四段活用の送り仮名意識(古典を読んでいたら)

古典で、同じ文章でも送り仮名意識の違いがみられます 例えば、「思」なら「思」のみで送り仮名がないもの 「於毛ひ」のように送り仮名があるものがあります この違いは一体何なのでしょうか? 特にハ行四段活用の送り仮名について調べています 自分で調べても答えが出ず困っています すぐに回答が欲しいです。 よろしくお願いいたします!!

noname#18868
noname#18868

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  • ベストアンサー
  • kimosabe
  • ベストアンサー率59% (137/230)
回答No.2

ためしに「更級日記」からハ行四段動詞「給ふ」の例を拾ってみました。わざとページ・行は示しません。( )付きの部分は底本に本来無かった仮名であるということです。 さらに、ためしに私なりの基準で分類してみました。活用語尾無表記の例は、活用語尾が無くても何形かわかるような例が多いようです。逆に活用語尾が表記されている例は、もし活用語尾が無表記だと、誤解しやすいかなとも思えます。例えば「給ひぬ」を「給ぬ」と書いてあると「給はぬ」と誤解したりするとか。 ただこういう問題で、中古の仮名文を資料にするのは危険です。中古の仮名文は原典が失われ、現存するものは後世の写本がほとんどですから。さらに「更級日記」とくれば、あの藤原定家が書写したやつですからなおさらです。慎重にならざるを得ない資料です。 〔未然形〕……未然形語尾「は」の表記例 さだかには見え給はず、 かやうにのぼらせ給はましなど 〔連用形〕…連用形語尾「ひ」の表記例 御子失せ給ひぬとおぼしまどひ、 侍從の大納言の御むすめなくなり給ひぬなり。 〔連用形〕…連用形語尾「ひ」の無表記例 京にとくあげ給(ひ)て、 たゞひとり御簾のきはにたち出で給(ひ)て、 その夜この浦を出でさせ給(ひ)て、 佛の御丈六尺ばかりにて、金色に光り輝やき給(ひ)て、 同じおりなくなり給(ひ)し侍從大納言の御むすめの手を見つゝ、 宮など失せ給(ひ)にければ、 いま片つかたには、印をつくり給(ひ)たるを、 佛もあはれと聞き入れさせ給(ひ)けむかし。 このかう思し分かせ給(ひ)けむ御心ども、 春秋をしらせ給(ひ)けむことのふしなむ、 〔終止形〕…終止形語尾「ふ」の無表記例 ゆかしくし給(ふ)なるものを奉らむ」とて、 梅壷の女御ののぼらせ給(ふ)なるをとなひ、 かほる大將の宇治に隱しすへ給(ふ)べきもなき世なり。 佛の御徳かならず見給(ふ)べき人にこそあめれ。 あなかしこ、をびえさはがせ給(ふ)な。 〔連体形〕…連体形語尾「ふ」の表記例 上にものし給ふを度々呼び下すに、 〔連体形〕…連体形語尾「ふ」の無表記例 をのづから人のやうにもおぼしもてなさせ給(ふ)やうもあらまし。 たゞ宮にその國を預け奉らせ給(ふ)よしの宣旨くだりにければ、 みかどの御むすめいみじうかしづかれ給(ふ)、たゞひとり御簾のきはにたち出で給ひて、 みかど、きさき、御子失せ給ひぬとおぼしまどひ、求め給(ふ)に、 母、物語などもとめて見せ給(ふ)に、 又の年の八月に、内へ入らせ給(ふ)に、 いみじくあはれなる也」と語り給(ふ)を聞くに、 さめざめとなき給(ふ)を見れば、 秋の夜に心を寄せて答へ給(ふ)を、さのみ同じさまにはいはじとて、 透きて見え給(ふ)を、せめて絶え間に見たてまつれば、 來年の司召などは、今年この山に、そこばくの神々集まりて、ない給(ふ)なりけりと見給へし。 それ棧敷へわたり給(ふ)なるべし、 〔已然形〕…已然形語尾「へ」の表記例 額をつきし藥師佛のたち給へるを、見すてたてまつる悲しくて、 その宮の産み給へるこどもは、 めでたく書き給へるを見て、いとゞ涙を添へまさる。 親の太秦に篭り給へるにも、 いみじう氣高う清げにおはする女の、うるわしくさうぞき給へるが、 神の現はれ給へるかとおぼゆ。 かたわらに臥し給へる人聞きつけて、 宮にかたらひ聞ゆる人の具し給へると、物語して心細さを慰む。 石津に着かせ給へらましかば、 阿彌陀佛たち給へり。 この中の君のすゞろにあはれと思ひいで給へば、たゞしばしこゝにあるを、 「この鏡には、文や添ひたりし」と問ひ給へば、 いま片つ方に寫れる影を見せ給へば、 「なにしにおはしつるぞ」と問ひ給へば、 〔命令形〕…命令形語尾「へ」の表記例 物語のおほく候ふなる、あるかぎり見せ給へと、身をすてて額をつき、 源氏の物語、一の卷よりしてみな見せ給へ」と心の内に祈る。 「こと、からうじて離れて、たひらかにあひ見せ給へ」と申すは、 「三日さぶらひて、この人のあべからむさま、夢に見せ給へ」などいひて、 あなかしこ、をびえさはがせ給ふな。息もせで、臥させ給へ」といふを聞くにも、

noname#18868
質問者

お礼

中古の仮名文は原典が失われ、現存するものは後世の写本がほとんど・・・確かに。本当にありがとうございます!!参考になりました。まだ変体仮名をすこし読めるようになったばかりで疑問が多いですが頑張りたいです。

noname#18868
質問者

補足

私は大納言の娘が猫に生まれ変わって、その猫が焼け死ぬ・・というくだりまでしか拾えてないので何とも違いがわからない状態です。「給日」などとなっているものは、尊敬するべき位の人(または彼女自身が尊敬している人)につけられている場合が多いような気がしました(気のせいかもしれません)「思ふ」「思ひ」についても見てみましたが同じ傾向がなくはなさそうなのですが、その点についてどう思われますか?どちらにしてももう少し調べてみたいと思っています。

その他の回答 (1)

  • tosembow
  • ベストアンサー率27% (200/718)
回答No.1

 ご指摘の例だけを考えれば、「思」は漢字表記、「於毛ひ」は変体仮名による仮名表記ですから、送り仮名意識の違いというのにはあたらないと思います。ある語を漢字で書くか仮名で書くかの意識の問題ということであっても、出典や文脈を示さないことにはわかりません。

noname#18868
質問者

補足

ある語を漢字で書くか仮名で書くかの意識の問題というので良いと思います。「思」以外にも「給」だけで「たまひ」と読んだかと思ったら「給日」と丁寧に書いてあるところもあるのです。この違いは何なのでしょうか?それなりの規則はあると聞いたのですが・・・ちなみに更級日記です。自分でハ行四段活用を100個以上抜き出して比較したのですが・・よく分かりませんでした。教えていただけたら嬉しいです

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