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米国の利上げ打ち止めについて。

mochiaki2005の回答

回答No.2

将来に関することなので、今後の方針については、百人百様の考え方があると思います。本国アメリカでも、今後の金融政策については、様々な意見があります。 今のマーケットの一般的な見解としては、Fed(アメリカの中央銀行)は、今月末と3月に予定されているFOMC(連邦公開市場委員会;日銀金融政策決定会合に該当。アメリカの金融政策はここで決定される。)で、それぞれ、0.25%ずつ政策金利を上げて4.75%とし、その後、金利を据え置く、というものです。 利上げを打ち止めする理由としては、インフレの抑制が最も大きな理由ですが、その他にも、政策金利がようやく中立水準まで戻ってきたということが挙げられます。 Fedは、これまで、13回連続利上げを行ってきましたが、利上げを行う前の政策金利は1%でした。あまりにも低過ぎるため、何かあったときに利下げする余地がない(金利を0%以下に引き下げることはできない)ことが問題でした。 そのため、景気を抑制することもなければ、促進することもない、「中立水準」と呼ばれる状態まで、金利を引き上げることがFedにとって急務でした。4%台というのは、ちょうど、Fedにとって中立水準と目されるレベルのようです。 しかも、今年(2006年)は、昨年と比べて、米景気がやや失速するという見方が大半です。昨年は、3.6%程度の成長率でしたが、今年は、3%台前半まで成長率が落ちるという見方が出ています。つまり、景気が落ちているときに利上げすると、景気に悪影響であるということも、利上げ打ち止めの理由であると思います。 しかも、インフレ率はこれまで2%弱で推移しており、原油高を受けても、それほど、上昇する気配もないので、Fedも多少安心して、利上げをストップすることができるというものです。 為替に対する影響は様々であり、これも一概には言えませんが、最近では、日米、あるいは欧米金利差からの説明が一般的です。 先ほど述べましたように、Fedが連続して金利を引き上げる一方、日本、欧州では金利がほとんど上昇せず(欧州の中央銀行であるECBは昨年末、2年半ぶりに0.25%の利上げを行いましたが)、日米、あるいは欧米の金利差が拡大しました。 投資家は金利が高いところに投資しようとします。投資家は、米国債の金利が高くなっているために、日本、あるいは欧州の債券を売却して米ドルに変換し、米国債を購入しようとします。そのため、昨年半ばからは、円安、ユーロ安、ドル高という状況になってきました。 ところが、ここに来て、利上げが打ち止めになるということは、日米、あるいは欧米の金利差が拡大しないということです。つまり、これ以上のドル高、円安、ユーロ安という状況に歯止めが掛かる状況が出てきたということです。そのため、今月に入って、円高、ユーロ高、ドル安という逆の状態になってきました。 ただ、これが、今後どこまで続くかは中々読めないところです。市場でも、様々な意見があります。私個人は、ある見解を持っていますが、ここでの質問内容とは違いますので、省きます。 長くなってしまいましたが、職業病ということで、ご勘弁ください。ご参考になれば、幸いです。

yuna_20
質問者

お礼

mochiaki2005さん、回答ありがとうございます。 凄く読みやすく、内容に無駄がなく、回答もとってもとっても参考になることばっかりでした。 経済が大好きで、でもまだまだ勉強してる最中で、小学生でもわかるようなことがまだわからなかったりしますが一歩づつ理解していきたいと思います。 本当にこの回答の中に、そういうことなんだ!そういう関係なんだ!だから円高に進んでるのかぁ。などがたくさん詰まっていて、わからない部分はじっくり読み直して理解できました。 本当に感謝しています。 大変参考になる回答をして頂きありがとうございました<(_ _)>

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