- ベストアンサー
ニュートンと錬金術
pyon1956の回答
錬金術にもいろいろあるのですが、ニュートンのはかなり神秘学や哲学に傾いていたのではないかと想像されます(その動機から)。 案に相違して、金を作ろうといろいろ胡散臭いことをやってみた方がなんらかの結果が得られたことだと思います。 まあ金はできないですけど。 一方で当時それなりに完成していた錬金術の文献は、たとえばエメラルド板なんてのを読んでみると解りますが、「なんのことかさっぱりわかりません」。やたらと象徴的というか、わざと解らないように書いている。その上、元々少々あやしい内容なのでますますわからないのです。 ニュートンがどのように研究していたにせよ、全く独自の研究をしていたとは信じられません。しかしニュートンの時代にはそろそろ自然魔術や錬金術は解体しはじめていました。つまり物理学と数学と化学と哲学と神秘学などにですが。 いわば彼らは最後の魔術師だったわけで、物理学や数学というよりも自然哲学・自然魔術の文脈において仕事をした最後の世代だと思います。現在のジャンルで言えば数学者で物理学者ですが。その思想はコスモロジー、全宇宙を覆う一つの理性と理論、というようなものであったでしょう。ですからそういう意味で大きな仕事をやり遂げたにせよ、宇宙論を化学に応用するにはまだとても時間が足りなかったのは明らかでしょう(原子の構造がわかってはじめて化学と物理学が共通の根拠を持つようになりますが、それは畢竟20世紀のことです。 ついでにひとこと。ニュートンほどの人、っていったって300年前の人ですから。彼はキリスト教の中でもかなり特異な宗派であるユニテリアンなのですが、「世界の歴史」についてとんでもないことをいろいろ書いているようです。(「改定古代王国年代学」)炯眼もないわけではないにせよ、現在から見れば問題にならないことがほとんどです。当然創造説なんで、天地創造は何年前かなんてのを書いてますが千年単位の数字です。またエジプト統一が紀元前900年代なんていうあり得ない数字を書いています。つまるところ、化学の分野で特に大きな功績がなくても不思議ではありません。
関連するQ&A
- ニュートンと化学の関係
ニュートン先生はニュートン力学で物理学においては有名な方ですが,実は化学の研究に時間の多くを割いていたらしいのですが,大きな実績は残されてはいません.それがなぜなのか教えていただきませんでしょうか?
- ベストアンサー
- 物理学
- 現代の錬金術はなんでしょうか?
かつて、まだ化学がよく分かっていないころ、金が人工的に作れるのではないかと試行錯誤して錬金術を研究している人たちがいたらしいですが、結局できませんでした。(化学の発展には寄与しましたが) そこで、現代における錬金術とはどのようなものがありますでしょうか?莫大な富を楽にとは言いませんがそれなりに努力して、およそ普通の人が稼げない大金を稼ぐ限られた可能性は何をすればできるでしょうか?
- ベストアンサー
- その他(社会)
- 錬金術の思想的、宗教的位置づけ
錬金術が思想的、宗教的にどのような位置づけになっているのかよくわかりません。 (1)「錬金術」は何らかの哲学と関連があるのですか?あるとすれば、どういう系統の哲学と関係があるのでしょうか? (2)「錬金術」は何らかの宗教と関連がありますか?例えば、キリスト教、イスラム教、古代エジプトの宗教などと関連がありますか? (3)ニュートンは錬金術師だったそうですが、どういうつもりで錬金術師になったのでしょうか?金を作りたかったとか、精神修養をしたかったとか、何らかの宗教的意味を感じていたとか? よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 哲学・倫理・宗教学
- 錬金術から生まれた考え
錬金術という化学実験への発達から、神秘主義とYungによる深層心理学が生まれたとのことですが、 いまいち感覚がつかめません。 この分野に詳しい方いましたら、少しでもいいので教えていただけると光栄です。 どうぞ宜しくお願いいたします。
- ベストアンサー
- 地学
お礼
ありがとうございました。 ここまで詳しく説明していただき大変参考になりました。