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コヒーレントな光について

光の干渉は、通常光がレーザーなどコヒーレントな光であることが前提になっていると思います。ただし、実際には白色光であってもレーザーの時ほど顕著ではないものの、フレネル回折などが起こることが、例えば「光の鉛筆1」フレネルの回折の項で述べられています。これは、白色光であっても若干の光のコヒーレントさが存在するからでしょうか。 例えば、「ファインマン物理学II」の光の散乱の項に、なぜ雲が見えるのかという話があり、原子が光の波長よりもずっと小さい領域に密集している場合、これらの原子は光によって必ず一緒に動かされるため、コヒーレントな光を出すという説明がなされていますが、このことと関係あるのでしょうか。 また、上記「光のコヒーレントさ」を定量的に表現する尺度のようなものは存在するのでしょうか。もしあれば、光源の種類によってもその値は変化するのでしょうか。

みんなの回答

noname#11466
noname#11466
回答No.2

コヒーレンスが低い場合に何故干渉しないのかといえば、 ・離れた2点の光同士の振幅が互いにバラバラである  (空間コヒーレンス) ・一つの点の光の振幅が連続している時間が短く、時間的にずれた光と干渉しない (時間コヒーレンス) という2つの結果によります。 ですから、どんな光源でも、空間的に一点の光を採りだし、かつ光路差が出来ず同時に干渉するようにすれは干渉はおきます。 たとえば一つのピンホールを通った光を2並んだピンホールに入れるとそのあとには干渉縞が観測され、これはヤングの実験として初等光学で出てきます。 これが基本です。

migoreng
質問者

お礼

ご回答、どうもありがとうございました。 空間コヒーレンスと時間コヒーレンスという考え方、参考になりました。

  • paddler
  • ベストアンサー率53% (176/330)
回答No.1

> 白色光であっても若干の光のコヒーレントさが存在するからでしょうか もっとダイレクトに2光束干渉(ヤングの干渉縞など)で生じる干渉縞について言うと、白色光でもきちんと光路差=0の周りには明瞭な白色干渉縞が観察できます。「白色光」を十把一絡げに扱うとコヒーレンス(というより「干渉縞として見えるかどうか」)は低いのですが、「白色光」も無数の「単色光」の集まりです。各々の「単色光」はレーザー光には劣るもののそれなりのコヒーレンスがあります(でないと、FT-IR:フーリエ変換赤外分光光度計でスペクトル測定などできません!)。しかし、たくさんの「単色光」が集まると周期の違う干渉縞が重なり合って、光路差=0から離れたところではほとんど縞の正負が打ち消し合って見えにくくなるだけです。 > これらの原子は光によって必ず一緒に動かされるため、コヒーレントな光を出す ここで言っている「コヒーレント」とは、「その原子(分子)に入射して励起の元になった単一の光(単色光の単一の波連)」と「その励起によってその瞬間に原子(分子)のダイポールモーメントが放射した光」の関係が「コヒーレント(可干渉)」であるということを言っているだけではありませんか? 青空のようなレーリー散乱光や雲のようなミー散乱光が全体としてコヒーレント光である、っていうことを言っているのではないはずです。 また、もう少し勉強しないと分からないと思いますが、「コヒーレンス」には「時間コヒーレンス」と「空間コヒーレンス」があります。 > 「光のコヒーレントさ」を定量的に表現する尺度のようなものは存在するのでしょうか。 あります。「コヒーレント長」ですね。干渉可能な光路差の最大値を言います。 > 光源の種類によってもその値は変化するのでしょうか。 当然異なります。

migoreng
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。 > 、「その原子(分子)に入射して励起の元になった単 > 一の光(単色光の単一の波連)」と「その励起によ > ってその瞬間に原子(分子)のダイポールモーメント > が放射した光」の関係が「コヒーレント(可干 > 渉)」であるということを言っているだけではあり > ませんか? もちろんこれはそうですが、それだけではなく、多くの原子が密集すればするほど、その集合から発せられる光のエネルギーが(n の自乗で)大きくなるという記述がありました。もっと言うならば、太陽光のような白色光がある程度コヒーレントな単色光の集合だとしたら、なぜ単色光はある程度コヒーレントになるのか、その物理的なメカニズムのところにも興味があります。もう少し勉強したいと思います。 時間コヒーレンスと空間コヒーレンスというキーワード、大変参考になりました。ありがとうございました。

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