- ベストアンサー
美学・芸術学とはなんぞや?
kayako2の回答
芸術学と美学は基本的には似たようなものですが 芸術学の方がより狭い範囲を担ってます。 ようするに、「自然って美しいなぁ」と思うと その美や、美的感情は美学の範囲ですが、芸術は関係ないので 芸術学はこういうものを担当しないのです。 ようするに芸術の造り手の存在を重要視するというか。 平凡社の哲学辞典の「芸術学」の欄を軽く説明して引用しますと 「現代のドイツ哲学において、一般に美学と区別して用いられる語。 美学の概念をもっとせまい意味に限定して、美学とは美の形而上学的ないし 心理的な分析であると考えるのである。」 ☆・・・つまり、前の投稿でイメージより難しいですよ~と言った、 哲学的な美とは何か、とか美には普遍があるのか、とか人が 美を感じるのは何によって、どのようにか、と考える、それだけが 美学で、あとの芸術作品が絡む方は芸術学がもらった! という 考え方です。もちろん美学をやってる方にはそんなのお構いなしに なんでもやります(笑)という考えもあります。 「フランスではラロが同じような傾向の美の概念を立てているが、 美学という言葉はひろく芸術に関する学の意味で用いられ、芸術活動によらない 自然美のようなものは非美学的と考えられている。もちろんドイツ哲学にも グロッセのように美学すなわち芸術学であるという立場や、ランゲのように 美学の対象を芸術に限るとする立場、あるいは新カント学派のように芸術学の 方法を先験的に批判するものが美学であるとする立場も存在している。 新しい芸術学を提唱する人々は、芸術は人間のあらゆる精神的活動を含むことが できる創造的な働きであるから単に受動的に感ぜられる美についての学を もってしては、芸術を具体的に追求することはできないと考えるのであり、 美学は美の形而上学的ないし心理学的な分析であるから、時代的にも 民族的にも、それぞれにつよい個別性を表現する芸術作品は、美学の対象たり えないと考えるのである。 そこには芸術作品の美ではない美、すなわちいわゆる自然美はなんであるかと いう問題があり、美学は美の形而上学的分析と心理学的分析にのみとどまるべ きかという問題がある」 つまり近代になって芸術作品を対象として、今まで見たいな哲学的な問題は いいよ、という感じの学なのです。ただこの芸術学の定義や意義についても 様々な議論があり、私的には美学の中の一派で芸術作品を取り扱う学門という イメージです。 ちなみに平凡社の哲学辞典は日本の哲学界では基本でメジャーですが 作られたのが古いため、最新の研究事情と食い違ってたらごめんなさい。
関連するQ&A
- 美学を学ぶ大学は…?
はじめまして。 私は将来服飾デザイナーになるために大学で美学を学びたいのですが、 文学部の芸術専攻と芸大の芸術学専攻では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか? 学生の様子や就職状況も教えていただけると嬉しいです。 よろしくお願いします。
- 締切済み
- 大学・短大
- 美学芸術学専攻の就職先は・・・
こんにちは、私は高校3年で、受験生だったのですが、 先日合格発表があり、今は受験を終えて一段落と言う感じです。 しかし、大学のことで少し気になることがあるので、ここに書かせていただきました。 私は大学を2校だけ受験したのですが、家の都合で、 一般大の文学部(家から通えるところで結構有名な大学です) 東京の美大 を受けて、両方合格しました。 私は2年の夏から画塾に、3年からはほぼ毎日通っていたのですが、先生がとても厳しく、作品に関していろいろ言われるほど、萎縮して絵を描くのが楽しくなくなり、冬前には辞めてしまいました。(それからはずっと勉強ばかりしていました。) でも、今まで頑張って来たし、せっかくだから・・・と結局は美大を受け、(人気の美大なのでほぼ記念受験・・・と言う感じで;;) もう1つ一般大文学部の美学専攻を受けました。 どちらの大学に進むのかを考えた結果、確かに絵を描くのは好きだけれども、今までの自分の経験や性格を考えて、やはり誰にも指摘されず自由に趣味で描くほうが向いていると思い、一般大を選びました。 確かに授業内容は美大の方が魅力はあるのですが・・・。 美学芸術学というのは、シラバスを見てみると、美大の芸術学専攻と同じようなものなのだろうと思うのですが・・・。 でも就職となると、美学専攻だからといって、 やはり学芸員やそういった美術関連の仕事に就くのは難しいですよね・・・。 一般大文学部となると、専攻に関係なく文系就職というので、一般企業にひとつくくりに皆就職するのでしょうか。 よくわからないので教えていただけるとうれしいです。
- ベストアンサー
- 美術
- 芸術学等を学ぶのに筑波大学と芸大どっちが?
受験生です。今のところ、東京芸術大学/美術学部/芸術学科を受験しようと思っています。しかし、筑波大学/芸術学群にも興味があります。芸大のほうは大体雰囲気などはわかるのですが、筑波大学のほうは全然わかりません。 筑波大学の芸術学群はこんなところで、こんなひとたちが、こういうことをやっています、というような具体的な情報をお持ちの方、ぜひお願いします。 芸大と筑波を比較できる方もよろしくお願いします。 濃密な勉強をしたいので、どっちがよい環境か知りたいです!!! お願いします!!!
- 締切済み
- 大学・短大
- 現代芸術のできる学校、その実情について
現在某私立大学の4年生で、情報科学を専攻してるのですが、 どうしても美術への興味を捨てきれずに、美術系の学校への進学を考えています。 僕は現代芸術というか、パフォーマンス、映像、音楽などの枠組みを超えた、おもしろそうなことをやりたくて、そういうところがないものか探しています。 面白そうなところとして、東京藝術大学の先端芸術学部を探し当てましたが、新しい学部でもあり、情報が少ないのと、こことの併願先として、似たようなところがあるのかどうかということで困っています。 美大生や美大受験生など、なにかアドバイスがあればよろしくお願いします。 ちなみに、僕は所謂「美術」「音楽」の知識、スキルは全くないです。 そうするとやはり先述した芸大先端学部のIMA試験しか方法がないのでしょうかねえ・・
- ベストアンサー
- 大学・短大
- 埼玉大学教養学部について
埼玉大学教養学部哲学歴史専修の芸術論専攻では音楽学や音楽についてはどの程度学べるのでしょうか? 大学案内等を見ても、美術やデザインといったことに関する美学については学べるようなのですが、音楽美学については学べるのでしょうか?
- 締切済み
- 大学・短大
- 芸術学専攻から実技系への進学
私は今、美術系大学で芸術学を専攻している大学4年生です。何をしたいのかがはっきりせず、就職活動も大学院受験もしないまま現在に至っています。我ながら今時の若者のよくない典型のようでお恥ずかしい限りです。 学問よりも実際に作業をすることの方が好きなので修復の勉強のできる大学院に進学したいと思っています。が、たいていのところはすでに実技系の専攻をでて技術を身につけた人でないと受け入れくれないですよねぇ?何かよい選択肢があれば教えてください。
- ベストアンサー
- 大学・短大
- 赤本について 東京芸術大学
高校二年生です。赤本を買おうと思っています。武蔵野美術大学、東京芸術大学を受けようと思っています。予備校は行くか悩んでいます。 ・芸大のほうは、赤本は必要ないときいたことがあるのですが、本当でしょうか? 芸大は難しいと聞くので、「買った方がいいかなあ。」と思ったりするのですが…でも、音楽の部分はいらないし、どうしようと悩んでいます。 (武蔵野美術大学の赤本は買おうと思っています) あと、私は油絵科を希望しているのですが、多摩美のデザイン科も魅力的だなあとおもいはじめました。デザイン科の受験はポスターカラーの絵の具をつかうなど、かなり違うなあとおもいました。 ・2つの科をうけるには、それぞれの受験勉強をしないといけないとおもうのですが、これから予備校に通う時、私は油絵科を受講しようとおもうのですが、デザイン科は独学(?)でも大丈夫でしょうか。 それと、芸大は何浪しても受からないというし、なかには現役で受かる人もいるし、私はこれからが不安です。 やはり「練習あるのみ」でしょうか。意見を聞かせて下さい。 よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 美術
- 美学について教えてください
私は哲学は勉強したことがないのですが考えていて疑問に思っていることがあります。 私は美しさというのは理論を越えたところにあるのじゃないかと思っています。 美意識には個人差がありますよね。時代や、文化、個人の経験や性格が影響してきます。でも反面誰にでも理解されやすい美というのもある。幾何学的美などです。ただし感じる人が数学を理解していなくても、イメージの場合ぱっと見て美しいと思うことが可能です。これは、たとえそのイメージの背後にある論理を理解していなくても、パターンを認識した結果とは言えないでしょうか。 そこから考えると、私たちが容易には解釈できない美にも何らかの論理があるという可能性があります。実際アイコノグラフィーなどの勉強はそれを解明するのが目的なんだと思いますが。 で、話は飛びますが、人間の脳のうちで、論理を司る部分というのは表層だけですよね。あとは深層心理です。数学はたとえばその論理の代表のようですが、本当に数学の得意な人はイメージで数学を捉えていたりしますよね。3桁の掛け算を一瞬で説いてしまう人が頭の中に数字を3次元の形として思い描いていたり。そこまで極端ではなくても、寝ているときに答えがひらめいたという数学者も多いし、紙の上の論理ではないところ、数記号や文字ではない、脳のもっと深いところでの真理探究というのは存在すると思うんです。 私はそれが美の背景じゃないかと思うんです・・・つまり人間の真理探究の欲求が、理論を越えたところに現れると、美しさとして受容されるんじゃないかなあと。 そういうことを書いた美学の哲学者がいたらぜひ教えてください。哲学者じゃなくて芸術家でもいいです。よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 哲学・倫理・宗教学
お礼
今回も即解答、ほんとうにありがとうございました!!! 「美学」「芸術学」に対して漠然としていた思いがクリアになりました。 今まで、ひとりでぶつぶつ考えていたことが、他のひとたちによって 既に論議されていたことであるということが(あたりまえだけど) すごくおもしろいです。勿論実際はかなり!難解なんだろうけど… それとも「正解」がないから難解になるのかな…? ま、それはそれとして。。。 あまり大学に期待しすぎるのは良くない、と経験済みながらも、 やっぱり楽しみにしてしまいそうです。受験がんばらなきゃ☆ ありがとうございました!