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日出没時の補正量が「経度1度あたり4分」とは微妙に異なる理由

 天文年鑑には、日本の各地における、日出没時と天文薄明継続時間の計算方法(東京との緯度経度差から値を補正する式と定数)が載っています。  2005年版の小型の奴なら70ページです。  日出没時の補正量(東京との差)について、経度が1度東に行くと4分早くなることは理解できるのですが、この「4分」が、3.9分だったり4.1分だったりすることがあります。その理由が理解できません。  これは何故なのか、教えて頂けますか。  また同様に、天文薄明継続時間も、経度1度につき0.1~0.3分の補正があります。これの理由も理解できませんので、教えて頂けますか。  なお、4分という時刻の差(から来る地球の位置の差)に伴う、日出没時刻の変化や、均時差の変化(例えば12月21日18:00と同日18:04との均時差の違い)は考えたのですが、それだけでは分量的に説明できそうにありません。

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  • takug
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回答No.15

No11 の続きです。 >「これが本当だったらやだな」という感じ まったくそうですね。 本当に No11 の如き手順を実際にたどって補正係数を決定することはあり得ない、と私も思うので、質問者様の「やだな」とのお気持ちはよく解かります。天文年鑑の編集者がそんないい加減な手順で補正係数を決定するはずはありません。 係数 a, b の「実際の」作成手順は別にあると思います。 いうなれば、No11 というのは係数 a に見られる 4.1 という奇妙な数字の解釈の方法だということです。 係数 a, b の実際の作成手順とは混同なさらないでください。 係数 a, b の実際の作成手順についてならばすでにご承知、あるいはほぼ推定されておられるものと思っておりました。 まず、天文年鑑P70は、「日本」国内の任意の緯度・経度の地点に対する日出入時の近似値を簡便な計算で与えようとするものです。決して厳密な計算を目指したものではありません。 特定の地点の厳密な計算結果についてならば、理科年表をひもとけば国内の約50個の地点について日出入時刻をその地点の経緯度と共に参照することができます。 これを利用して簡便な近似式を得るには T=T。+a(139°.7 -λ )+b(35°.7 -φ ) の式に理科年表から得た T, λ, φ のデータの組を代入し、最小二乗法で誤差が最小となる係数の組 a, b を求めることができます。多分、これが最も簡単な方法でしょう。 計算自体も困難なものではありませんので実際に行なっていただければ係数 (a, b) が (4.1, -3.0) のように得られることが実感できると思います。 なお、実際の計算ではサンプル地点の数をさらに多くとっているかもしれません。 しかし、ここで得られた係数 a, b はサンプル地点の分布を反映したものになっていることは当然で、サンプル地点から遠く離れた離島などではこの近似式での計算では誤差が大きくなります。また、那覇はサンプルに含まれていますが、サンプル群の中では地理的にひとつだけ飛び離れた地点なので、那覇についてこの近似式で計算をすると、かなり誤差の大きい結果が返ってきます。 つまり、この係数 a, b はサンプル地点の大多数やその近傍についてのみよい近似値を与える係数であるということです。日本列島の形状に「適応」しているのです。 No11 では「折れ線近似」という表現を使いましたが、実際の係数計算の過程では折れ線近似を使うというような意識は多分ないでしょう。単純かつ機械的に最小二乗法を適用して係数を求め、得られた係数を適用して計算した結果が大多数の地点で誤差の許容範囲以内に収まっていることを確認すればOKですね。 得られた結果の適用範囲が列島から離れたらダメという意識も多分ないでしょうね。列島だけでなく離島でも使えるように考慮するとすれば、離島をサンプル地点に追加するという手段をとるのではないでしょうか。 しかし、こうして得られた係数を見る側としては、4.1 という俄かには信じがたい奇妙な数値の生まれる理由を知りたいと思うわけで、単に最小二乗法の結果だよ、と言われても納得できないですよね。 ですから 4.1 という数値にもそれが生まれてくるための合理性と整合性があるんだよ、ということを後知恵のこじつけで解釈すれば No11 の如きストーリーになるのですね。 それにしても、日本の形状が偶然細長い折れ線型だったというのは 4.1 の出現に大きく寄与していると思います。 ユタ州のように正方形に近い形状の地域で同様の計算を行ったら、まず間違いなく経度差に対する係数としては 4.0 が得られるでしょう。緯度差に対する係数も一応のものがもちろん得られますが、そのままでは広い範囲を一次式で近似することになってしまいますので、地域によって誤差が要求精度より大きかったら、二次式にするなどの対応が必要になるのではないでしょうか。 なお、この問題を考えていたときに気づいた点をいくつか挙げておきます。 (1) グローバルな要因とローカルな要因 日出入時刻が経度差の1度あたり4分の割合で変化するというのは地球の自転に起因するものですから、地球上のどこでも同じファクターが適用されるという意味でグローバルです。4分からのズレの要因として、公転軌道の形状や軌道面の傾斜角を考慮するにしてもそれらもまたグローバルであると考えられます。 A.No4 さんもおっしゃるとおり、4分と4.1分の違いは地球を一周すれば蓄積して一昼夜で36分にもなります。四捨五入を考慮しても18分以上です。これは事実と反しますから4分という値はグローバルだが、4.1分という値はグローバルではあり得ないと考えざるを得ません。すると0.1分の部分の主要な要因はローカルでなければならず、グローバルな要因の中のどれかが影響しているとしても副次的な役割以上ではありません。 (2)  (4.1, -3) は近似式の係数の組である。 いくつかの地点の2005年1月1日の日の出時刻を調べてみました。いずれも同緯度です。 地点      緯度     経度   日の出時刻 東京      N35°.7   E139°.7   6:51 福井県小浜市  N35°.7   E135°.7   7:07 青島付近(中国) N35°.7   E119°.7   8:11 太平洋     N35°.7   E159°.7   5:31 (出典: USNO Sunrise/Sunset) 東京を基準として西に4度の小浜市で日の出が16分遅く、西に20度離れた青島では80分遅い日の出となります。 また、東に20度離れた太平洋上の地点では東京より80分早く太陽が昇ります。 天文年鑑の近似式に従って計算するならば、小浜市では日の出が16.4分遅くなるはずです。これは誤差の範囲内なので置いておくとして、東西に20度離れた地点では82分早まったり遅れたりするはずですが、そうはなっていません。 このことは、近似係数の 4.1 という数値に本質的な意味はなく、アドホックに得られた値であり、経度差に対する係数は 4.0 が本筋であることを示唆しています。 従って、4.1 などの、経度差に対する係数だけの単独数値に意味を見出そうとする試みは、成就しないだろうと思います。(USNO にチャレンジするのはあまりにも無謀すぎる) やはり、(4.1, -3) という近似式の係数の組として、まとめて理解するしかないのではないでしょうか。

hal-9000
質問者

お礼

 sunspot_numberさん、takugさん、ご回答ありがとうございます。 >東西に20度離れた地点でも80分  単純に経度だけ考えると、係数は4.0なんですね。 >最小二乗法で誤差が最小となる係数の組 a, b を求める >ここで得られた係数 a, b はサンプル地点の分布を反映したもの  ははぁ、わかって来ました。  サンプルは、おそらく、列島の形に沿った場所から、たくさん選択されているはずですね。少なくとも、各都道府県庁所在地を選択すると、そうなります。そうすると、折れ線近似をしたのに近い値になってくるのではないでしょうか。  もし、東京を中心とした四角形(ユタ州みたいな形 ^^;) の中から、ランダムに(あるいは1度間隔とかで均等に)サンプルを選んだら、係数は4.0になったのでしょう。  折れ線近似を意図的に行なったのではなくても、結果的に、それに近い値が得られたってことで。  puni2さん、如何でしょうか。  あと、アメリカでの時刻計算に応用するには、4.0で大丈夫ということで間違いなさそうですね。実はそこが、一番切実な問題でしたので(^^;)。  薄明継続時間も、同じ理屈でしょうか。  すみません、今日は天文年鑑を会社に置いてきてしまいましたので、数字を確認できません(^^;)。

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その他の回答 (22)

  • sanpin-cha
  • ベストアンサー率48% (533/1095)
回答No.2

トーシローです。 測地系による誤差ではないでしょうか。 最近まで(まだ使用している場合が多い)「Tokyo Datum」という日本独自の緯度経度を使用してました。 世界標準としては「WGS84」が使用されている。 もともと地球が真円ではないのと、地図による軽度の誤差を補正しているのではないでしょうか? Tokyo Datum と WGS84 の地図では同じ緯度経度で最大500m位の誤差があるそうです。 また、WGS84正しいとも言い切れません。

参考URL:
http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/tky2jgd/download/what.html
hal-9000
質問者

お礼

 アドバイスありがとうございます。  puni2さんも言われているように、測地系によるものでは無さそうですが、どうも私の質問での説明が不十分だったようですみません。  もし、地球が真円ではないことの補正だとすると、理解が難しそうで嫌ですね(^^;)。  今後ともよろしくお願い致します。

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  • poohron
  • ベストアンサー率59% (574/971)
回答No.1

大気差や眼高差による補正ではないでしょうか。 大気状態により光の屈折が起き、実際は地平線よりも 下にあるはずの太陽が観測点から見える状態になりますし、 経度が等しくても観測点の高度が高ければ早く日の出が観測されますし。 大気差については、ラドーの換算式が有名です。 標準大気における高度ごとの補正量は理科年表にも載っていますので、 ご興味があればご覧になってみてはいかがでしょうか。

hal-9000
質問者

お礼

 アドバイスありがとうございます。  puni2さんも言われているように、大気差や眼高差(眼高差って言葉は初めて知りました。)によるものでは無さそうですが、どうも私の質問での説明が不十分だったようですみません。今後もよろしくお願い致します。

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DCP-J557Nで印刷できない
このQ&Aのポイント
  • docomo光からJ-COM)(ケーブルテレビ回線)に変更した。モデム、Wi-FiルーターもJ-COMからの支給品に変更した。無線LANでDCP-J557Nが印刷できなくなった。プリンターはwi-Fiルーターを認識している。
  • パソコンもしくはスマートフォンのOSはWindows10で、接続は無線LANです。Wi-Fiルーターの機種名は【HUMAX wireless cable modem:SVC-3700(wi-Fiルーター)】です。
  • 電話回線はJ-COM(ケーブルテレビ回線)です。
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