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多変数関数の最小値

多変数関数の最小値を最急降下法で求めようとする場合、大域的な最小ではなく、局所的極小値につかまってしまう場合があることは良く知られています。しかし量子力学ではトンネル効果で壁を通り抜けて必ずポテンシャルエネルギー最小の状態にいくはずだから、これを利用して最小値が求められそうに思います。多変数のWKB法は難しいそうですが、これにより多変数関数の最小値は求められるのでしょうか。

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  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.2

問題の関数をポテンシャルとして, その中にある粒子を量子力学で考えるということでしょうか. すぐに思いつくのは次の2点ですね. (A) 量子力学的に考えるなら,全エネルギーが最小になるような状態を探すことになります. これがポテンシャルの最小付近に局在した状態とは限りません. 簡単に1次元にして,2つのポテンシャル極小を (1)  (k_1/2)(x-x_1)^2 + V_1 (2)  (k_2/2)(x-x_2)^2 + V_2 で近似します. そのあたりに局在した状態の最低エネルギーはそれぞれ (3)  E_1 = V_1 + (1/2)(hbar)ω_1 (4)  E_2 = V_2 + (1/2)(hbar)ω_2 程度ですから (ω=√(k/m),m は粒子質量, hbar はプランク定数を2πで割ったもの), V_1 < V_2 であっても E_1 > E_2 という状況は十分に可能です. つまり,最小値が付近のポテンシャルが狭くて深くなっていれば, そこに局在した状態がエネルギー最小とは限りません. (B) 真の最小でない極小付近に局在してしまった状態から 量子ゆらぎで脱出するのに要する時間も問題にしないといけないでしょう. ちょっと峠の高さが高いと宇宙の年齢など目じゃないほど時間がかかったりします. WKB 法の例題に, 車が小山(古典的には乗り越えられない)を量子力学的に「すり抜ける」確率を求める, なんていうのがありますが,とんでもない小さな確率になります. 質量 m を小さくすれば確率は大きくなりますが, そうすると(A)の方で具合が悪くなります. でも,この回答じゃ grothendieck さんには釈迦に説法ですよね.

grothendieck
質問者

お礼

ご解答ありがとうございます。お礼が遅くなって申し訳ございませんでした。私の考えではボルツマンマシンならばポテンシャルの狭い谷には入りにくいのではないか。それに対し量子力学では最小となる谷を探し出せるのではないかというものでしたが、ご指摘のとおり、谷が狭いと量子力学でも入りにくくなります。  Takatsuka K. et al;Physics Reports 322(1999),347 にあるようなTunneling Path に沿って積分することで、最小値の候補に到達できるのではないかと考えているのですが、まず1次元でやってみようと思います。

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その他の回答 (3)

  • moumougoo
  • ベストアンサー率38% (35/90)
回答No.4

ibm_111さんがおっしゃっているのはA(t)を規格化定数として A(t)*exp[-Ht]|基底状態を含む適当な状態> → |基底状態> ということになると思います。 このとき考えるのは”1粒子の運動でよい”ので (減衰項をどういれるかという問題はありますが確率力学 http://wwwndc.tokai.jaeri.go.jp/JNDC/ND-news/pdf76/No76-08.pdf を使えば量子力学と等価な議論ができると思います。 逆にいうとibm_111さんのおっしゃっていることになってしまうかと・・・ 私にはよくわかりませんが、たとえば 数理科学 1995年2月号 No.380 小谷眞一「大偏差原理とはなにか」の最後に出てくる Kacの問題でL=-Δ/2+V(ハミルトニアン)の最小固有値問題 <基底状態|lim_{t→∞} t^(-1) exp[-Lt]|基底状態を含む適当な状態> = -(基底エネルギー) を確率論的示すという話がのっています。 それに対してgrothendieckさんがイメージされているのは 別冊数理科学 現代の数理物理 江口徹「Wittenの仕事をめぐって」 に出てくる超対称量子力学を利用したモース理論の再構成(Wittenの仕事)のようなものなのではないでしょうか?その後の発展ってどうなったんでしょうか・・・

grothendieck
質問者

お礼

御回答ありがとうございます。私の理解(間違っているかもしれません)ではボルツマンマシンはVをポテンシャルエネルギーとして  dxi/dt = -∂V/∂xi の右辺に温度に依存するランダムな変位を付け加えるようなものです。するとボルツマンマシンではポテンシャルの広い谷からは飛び出しにくいが、谷が深いからといって飛び出しにくいわけではないことになると思います。もちろん、一般に谷が深いと∂V/∂xiが大きくなりますので谷底の方へ引っ張ろうとする力が働きますが、必ずしも深い谷にいる確率を大きくするのに十分でないと考えます。それに対し量子力学の波束は深い谷からは出にくいことになると思います。また、ランダムに動かす、または汎関数積分ですべての経路について和をとっていたのでは計算が非常に非効率的だと思います。半古典近似で透過確率を計算するとモース=マスロフ指数で表されますので、ご指摘のようにモース理論と関係あるのかも知れませんが、よく分かりません。

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noname#108554
noname#108554
回答No.3

>ボルツマンマシンとは別のものを考えているつもりです。 具体的にどう違うのでしょうか? >ご存知と思いますが、量子力学ではトンネル効果で >古典的には乗り越えられないポテンシャルの山を >乗り越えてよりポテンシャルエネルギーの低い状態に >移ることができます。 そりゃあ知ってますが、ボルツマンマシンでも、 温度Tのもとでマックスウェル分布に従いますから ある確率でポテンシャルの山を乗り越える粒子があるでしょう。 私には量子力学と熱伝導の違いは、 複素数が出てくるかどうかしか思い当たらないのですが、 どうでしょうか。 特に今回の、「多変数関数の最小値」を求める という問題に限ると、その違いは本質的ではないですし。

grothendieck
質問者

お礼

「遠隔力とは、電磁気力、重力のような何かを介さなくても伝わる力」 これはどこが間違っているか分かりますか。

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noname#108554
noname#108554
回答No.1

なんかよくわかりませんが、本質的に http://mars.elcom.nitech.ac.jp/java-cai/neuro/bz1.html のことでしょうか。

grothendieck
質問者

お礼

ご解答ありがとうございます。ご存知と思いますが、量子力学ではトンネル効果で古典的には乗り越えられないポテンシャルの山を乗り越えてよりポテンシャルエネルギーの低い状態に移ることができます。ボルツマンマシンとは別のものを考えているつもりです。

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