りん青銅板バネの熱処理と弾性について

このQ&Aのポイント
  • りん青銅(燐青銅、リン青銅)板バネの熱処理について問題が発生しています。
  • 製品のバネ性(弾性)がお客様の従来製品と比べて弱いため、解決策を探しています。
  • 材料メーカーに問い合わせた結果、C5210Hは熱処理の必要性がないとの回答がありました。
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りん青銅(燐青銅、リン青銅)板バネの熱処理

使用材料 C5210H 寸法 2x12.5Lx0.2T 製品が出来たのですがお客様の従来製品(他社製品)と比べバネ性(弾性)が弱いです。 お客様から頂いた図面には220から250度のテンパー処理を行う指示があったため、テンパー処理(電気炉?)を施しましたが思うような弾性は得られませんでした。 (結局60度から300度まで20度刻みで熱処理を加えましたが不可でした。) ちなみに材料メーカーに問い合わせるとC5210Hは熱処理の必要性が無いとの回答でした。 弾性を出すのに他の方法がございますでしょうか? よろしくお願い致します。

noname#230358
noname#230358
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noname#230359
noname#230359
回答No.4

C5210-Hに200度越えの熱処理をおこなったら特性は逆に低下します(当該熱処理はテンパー処理になりません)。 ご質問の記載にある「ばね性(弾性)が弱い」とは、?設計部品に必要とされる負荷応力に対して選定材料では耐力値が不足で塑性変形する(材料の選定不適切)?塑性変形は起こさないが現状の板厚、板幅では接点圧力はでない(設計が不適切)のいずれかです。 尚、ばね限界値はリレー用ばね材の様に曲げ加工がほとんどない部品でない限りあまり参考になる数値ではありません。 ユーザーが導電性ばね材料をあまりご存じない方だと思われるので、以下のいずれかの提案が必要です。 ?の場合は、 ?.部品の成型に支障が出ない範囲でりん青銅の質別を上げる   (PBS-EHか、可能ならPBS-SHにする)。価格は同価格程度。 ?.?の適用が難しい場合はミッドレンジ材を使用する。   電流値が低くてよいマイクロスイッチやコネクターなら   TiCu-MEH、電流値が高いリレーならBeCu7HTが適。   価格はPBSの1.5倍~2倍くらい、いずれも熱処理は不要。 ?.?でもだめならBeCu25時硬材。これは価格がPBSの4倍くらいで熱処理も    必要ですが、特性は申し分ありません。 ?の場合は 板厚をあげる。  ご存知のとおりばね圧は板厚の3乗に比例するので 0.2→0.23mm程度の  変更が許されればそれで解決する。価格は重量比例程度の上昇です。 ?.PBS-EH、PBS-SH とはC5210-EH,C5210-SHのことです。 ?.大電流が流れるならBeCu-HTが最適ですが、C5210-Hで設計できるレベル   の電流値なのでしょうから価格的に有利なBeCu-7HTのほうがよいでしょう。 追記の?、記載ミスです。  大電流が流れるなら「BeCu-HT」が最適ですが、→ 「BeCu-11HT」 >C5210Hで製作した今回の製品は後加工ではどの様にもこれ以上バネ製を持たすのは不可能でしょうか?  不可能です。ばね用りん青銅はプレス成型した時点でばね特性は決まります。熱処理をおこなってもばね特性が低下することはありこそすれ、向上することはありません。

noname#230358
質問者

お礼

ありがとうございます。 返事が遅くなり申し訳ございません。 電流の流れる部位ではないので、次回の製作ではC5210-EH,C5210-SHを検討したいと思います。 また?でご回答頂いた方法も考えてみたいと思います。 C5210Hで製作した今回の製品は後加工ではどの様にもこれ以上バネ製を持たすのは不可能でしょうか? 以上よろしくお願いいたします。 的確なご指摘ありがとうございました。 結果的にはベリリウム銅で、お客様には再オーダー再製作を提案いたしました。 今後ともよろしくお願い致します。

その他の回答 (3)

noname#230359
noname#230359
回答No.3

材質をベリリウム銅(C1720P-1/4H)に変更されてはどうでしょうか?ベリリウム銅の熱処理は加工後315度で2時間となります。 C5210Hより弾性は出るはずです。

noname#230358
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 現状ではコストに見合わないためベリリウム銅は考えておりません。 ただし、このままの状態が続けば視野に入れていく必要がでてくるでしょう。 的確なご指摘ありがとうございました。 結果的にはベリリウム銅でした。 お客様には再オーダー再製作を提案いたしました。 今後ともよろしくお願い致します。

noname#230359
noname#230359
回答No.2

C5210は非熱処理型合金なので冷間圧延によって機械的性質が 上昇します。 また、図面指示の220~250℃熱処理とは冷間圧延後の焼きな まし温度と思います。 文献の一例として、冷間圧延率50%のものを焼きなますと 250℃でばね限界値が最大になるデータが載っていました。 また、この前後の温度域でばね特性が良くなるようです。 熱処理で特性が変わらない又は、従来製品(他社製品)と比べ バネ性(弾性)が弱いのは冷間圧延率の違いではないでしょう か? 従来製品(他社製品)と組織や硬さを比較すれば違いが見られ ると思います。

noname#230358
質問者

お礼

返事が遅くなりまして申し訳ございません。 低温での熱処理を検討しています。 他社製品で試作を作りましたがほぼ同じ結果となりました。 ありがとうございました。

noname#230359
noname#230359
回答No.1

燐青銅は固溶体化を図るために、300シリーズステンレス鋼よりももっと速い 冷却速度で急冷されなければなりません。処理温度から直ちに水槽に投入する必要がありますが、その処置は採られましたか?

noname#230358
質問者

お礼

返事が遅くなり申し訳ございません。 電気炉からそのまま常温で戻しただけでしたので急冷することを検討してみます。 ありがとうございました。

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