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相対性と慣性系と等速直線運動について

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.7

蛇足です。 > 検出できなかった事によりA=Bとなりガリレオの相対性原理に反してしまう  いきなり「反してしまう」訳ではないけれど、「もしエーテル固有の慣性系が存在するならば、マイケルソンとモーレーが実験を行う時にはいつでも、彼らの実験室は丁度慣性系Aと一致する運動(A=B)をしていた」という、ちょっと信じられないような結論になります。そのために彼らは色々な時刻に実験を繰り返して、地球の回転によって彼らの実験室の局所慣性系が運動の方向を変えることで生じる、エーテルの風の強さの変化を検出しようと試みています。  で、検出できない。当時(少なくともポアンカレを除く)ほとんど誰でもガリレオの相対性原理は頭から信じていましたから、「だったらエーテルが何か奇天烈な性質を持っているんだ」と考えた。その固定観念をひっくり返して、ガリレオの相対性原理を修正したのがアインシュタインです。つまり考えようによっては、特殊相対性理論は、ガリレオの相対性原理を否定することでエーテルの概念を擁護したものだと言えます。 > 「相対性」と言った人が何故地球の周りを太陽が 動いているという事を否定するのかな  地動説とは「天こそが絶対静止系である」という(よく間違えられる)説ではありませんよね。そうではなく、「地球は絶対静止系だ」という先入観を破って、天に対して(相対的に)地球が運動していると見ることができる、という意味での「相対性」を導入したんですね。  回転運動している系は慣性系ではありません。だから地球が回転しているかいないか、というのは実験によって決めることが出来る(し、フーコーの振り子はまさにそのような実験です)。もし地球が実は回転しているんだとすれば、地球は絶対静止系ではありえない。つまり地球が動いている。  しかし、だからと言って「天こそが絶対静止している」とまでは言えませんし、ガリレオもそんな事は言っていないでしょう。 > 私は科学を頭っから盲目的に信じています。 ご謙遜でしょう。色々な疑問を問いかけられる姿勢は、盲目的ではなしにご自分で納得するまで追求しようとなさっていることの証拠であり、立派だと思います。かく言うstomachmanもしばしばアホな疑問をupしては、ご専門の先生方のお手を煩わせております。 > こういう事実からこういう理論ができた、という思考過程です。 朝永振一郎の「物理学とはなんだろうか」、あるいはポアンカレの著書などが良いと思います。ブルーバックスは古いものは名著揃いですが、だんだん玉石混淆としてきた感がありますね。 >「物理を否定するのか」「そんな事はもう証明されているんだよ」と言われている気が それは本意ではありません。ken007さんのご質問を見ると、非常に言語的、いわば哲学的に物事を捉える方であるように思われます。ところが力学は視覚的・幾何学的な観点で見る方が簡単です。なかなか旨く説明しきれないのも、視覚的なものを言語的概念にまとめるのに四苦八苦しているためかも知れません。

ken007
質問者

お礼

蛇足ではありません。また勉強させてもらいました。 というより、やっと理解できたかな、と思えました。 マイとモーの実験は場所を変え、時刻を変えて何度も行われた、と私も本で 読みました。なるほどこれは「地球の回転によって局所慣性系が運動の方向を 変えることで生じる、エーテルの風の強さの変化を検出しよう」という試み だったんですね。やはり「局所慣性系」か。stomachmanさんの前回のご説明、 「局所ごとの系を考えろ」をいただくまで地球ははたして慣性系か、との疑問 に凝り固まっていましたので読み違えました。なんか眼を開かされた思いです。 「近似的に慣性系」という意味、何故エーテルの「風」なのか、いろんな事が つながった気がします。stomachmanさんが手を変え品を変え、いろんな方向から 説明してくれたおかげです。 「考えようによっては相対性原理を否定することでエーテルの概念を擁護」と いうのがよく解らず何度も読み返し考えてみましたが、「光速度不変」と 言い切ったという事ですよね?(あれ?また読み違えているかな?) 「回転運動している系は慣性系ではない。だから回転しているかいないか実験に よって決めることが出来る」というのもガリレオの相対性原理ですよね。 また、つながりました。 やはり一人で本を読んでいると理解が一方的になって しまうというか、一方的にしか理解できないというか・・・。 ご指摘のように言語的に過ぎるのかも知れません。視覚的・幾何学的な観点こそ 力学的な思考には必要なんでしょうね。うーん、哲学的かぁ。言語的概念かぁ。 おっしゃるとおりのような気がします。いや、指摘されて始めて気づきましたが 確かに自分はそうだったと思います。 数学が解らず、数学を通さず物理を理解しようとする弊害でしょうか? stomachmanさんに「物理を否定するのか」と言われたとは思っていません。 こんな質問の仕方では「物理を否定するのか」と言われてもしょうがない、 という自覚が私にある、という事を言ってお詫びしたかったのです。 「物理学とはなんだろうか」やポアンカレの著書をさっそく読みます。 また、質問させてもらうと思います。その時もよろしくお願いします。 ありがとうございました。

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