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熱源からの赤外線が減衰する理由

熱源からの赤外線により対象物(電子部品・人間など)がダメージを受けるのを避けるために、熱源と対象物の間に「何か冷たいもの(氷など)」をおくと、対象物のダメージが軽減されます。 これは、理論的にいうと、熱源から対象物に向かって飛んでいた赤外線のエネルギーが、「何か冷たいもの(氷など)」に当たって、熱交換で(?)熱エネルギーを奪われて、減衰した、ということでしょうか?

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  • kagakusuki
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回答No.3

 赤外線によるダメージという事は、熱源から発せられた赤外線が、対象物に到達しなければダメージが無い事になります。  透明プラスチック等の良く使われる(可視光領域では)透明な材質であっても、遠赤外線領域では不透明となるものが多く、水や氷などの場合は波長が1.4μm以上の中波長赤外線領域から不透明になる様です。  ですから、熱源と対象物との間に赤外線を透過し難い材質で出来た板を置きますと、その板が別に冷たくは無くとも熱源からの赤外線が遮蔽されて、ダメージの原因となる赤外線が対象物に届き難くなります。  尤も、熱源から発せられた赤外線が、装置の内壁や、装置内部にある他の物体等に反射して対象物に届いている分もありますから、遮蔽版だけで完全に遮蔽出来る訳ではないため、ダメージが完全になくなる事も無い訳です。  赤外線を遮蔽するには、間に置いた板で赤外線を吸収してしまうという場合と、赤外線を反射してしまう場合が考えられますが、赤外線を吸収する方式では赤外線を吸収した板の温度が上昇し、板自体が遠赤外線を発する様になります。(それでも、板の温度は熱源の温度よりも低いため、板が放射する赤外線によるダメージは、熱源が発する赤外線が直接対象物に到達する場合よりも弱くなります)  赤外線を吸収しやすい物質は、赤外線を放出しやすいという性質があります(熱エネルギーと電磁波エネルギーとの間の転換が起きやすい)から、板の裏面(対象物がある側)から発せられる赤外線も強くなります。  ですから、遮蔽板の材質として、赤外線を吸収する材質を使うよりも、赤外線を反射する材質を使って板の温度が上昇し難くなる様にした方が効果的ではないかと思います。  例えば、金は赤外線領域での反射率が大きく、吸収率が特に小さな物質で、しかも類似した性質を持つ銅などがすぐに表面が酸化されて吸収率が大きくなるのに対し、金の場合は酸化される心配があまりありません。  遮蔽板全体を金で作ったのでは非常に高価になりますが、遮蔽板に必要なのは赤外線を反射する事なのですから、遮蔽板を安価な材質で制作した上で、その表面を金でメッキすれば良い訳です。  その際、遮蔽板の裏面に冷却用の水冷チューブを這わせれば、板の温度上昇が無い分、更に効果が上がると思います。  尤も、そこまで高性能なものを必要としていない場合には、アルミ箔を1枚間に入れる程度でもかなりの遮蔽効果が得られると思います。  後、もし透明な材質である事が必要である場合には、空調の消費電力を抑えるために建物の窓用ガラスとして作られた「熱線反射ガラス」というものもあります。(金属板や鏡程の反射率は無いようですが)  下記の参考URLは一例に過ぎず、同様のガラスを製造しているガラスメーカーは他にもあります。 【参考URL】  ガラスワンダーランド > 熱吸・熱線反射ガラス   http://glass-wonderland.jp/shurui/hansha.html  平岡特殊硝子製作株式会社 > 熱反射ガラス   http://www.hiraoka-sg.co.jp/products/nessenhansha_glass.html  この様なガラスを少し間隔を開けて二重にし、そのガラスで挟まれた空間に冷却水を循環させれば、可視光線の透過性を保ったまま、ガラス表面のコーティング膜で熱源からの赤外線を反射し、反射し切れなかった赤外線をガラスと水で吸収し、赤外線を吸収する事によって発生する熱は冷却水が持ち去るため、遮蔽板の温度上昇も避ける事が出来、それでも残った赤外線も、対象物側のガラスのコーティング膜で反射する事で低減させる事が出来ます。(又、対象物側にも赤外線反射膜がある事により、万が一、遮蔽板の温度が上昇しても、赤外線の反射率が高い膜は、赤外線の放射率が低いため、遮蔽板自体からの赤外線放射を低減させる事が出来ます)

topitopia
質問者

お礼

詳細に、ありがとうございました。 >その際、遮蔽板の裏面に冷却用の水冷チューブを這わせれば、板の温度上昇が無い分、更に効果が上がると思います この記載から、いろいろ、分かってきました。

その他の回答 (4)

noname#215107
noname#215107
回答No.5

氷の温度は関係ありません。 氷が冷たかろうが暖かろうが、透明度の高い氷なら減衰が少ないはずです。 冷やしたガラスでも温かいガラスでも同じです。 温かいガラスを通過する際に、赤外線が強くなることはありません。

topitopia
質問者

補足

>氷が冷たかろうが暖かろうが、透明度の高い氷なら減衰が少ないはずです。 > 冷やしたガラスでも温かいガラスでも同じです。 > 温かいガラスを通過する際に、赤外線が強くなることはありません。 ありがとうございました。 だいぶ、分かってきました。 1つだけ、「> 温かいガラスを通過する際に、赤外線が強くなることはありません」としても、「温かいガラスを通過する赤外線」と「温かいガラスそのものが発する赤外線」との両者が対象物に向かって飛ぶので、「温かいガラス」の場合は「冷たいガラス」の場合よりも、対象物の熱ダメージがより大きくなる、といってよいでしょうか?

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.4

>赤外線を遮蔽するのではなく、赤外線の通り道に、「小さな氷」をおくということです。 >その「小さな氷」の部分だけは赤外線が遮蔽されますが、それ以外の部分は赤外線は対象物に向かって飛んでいきます。 >その場合でも、対象物へのダメージは、「小さな氷」で遮蔽された赤外線の分以上に、赤外線の影響が少なくなると思うのです。 >その理論的な理由は何でしょうかというのが質問です。  「思うのです。」とはどの様な意味なのでしょうか? 質問者様がその様に思っているだけで、実際にダメージが少なくなっているとは限らないという事なのでしょうか?  もし、実際には遮蔽された分以上にはダメージが減った事が確認されていないのであれば、理論的な理由など存在していないので、その様な事にはなっていないという可能性もあり得る話だと思われますが、その辺りの事はどうなっているのでしょうか?

topitopia
質問者

補足

すみません。 確かに「私が思う」だけでしたが、そういう事実はないのでしょうね。

  • phosphole
  • ベストアンサー率55% (466/833)
回答No.2

赤外線は熱として感じられるので、質問者さんは熱交換か?とお考えになったものと思います。 ですが、赤外線は光のうちのある波長領域(数千~数百ウェーブナンバー)を特にそう呼んでいるだけです。 ですから、減衰したり反射したりというのも、理解の仕方は他の光と変わりません。 単に、波長によって光と相互作用するものが変わるだけです。 たとえば可視光線は無色透明なガラスをだいたい通過できますが、コンクリ壁は通過できません。 前者の構成成分(珪酸ナトリウムetc)とは可視光線はあまり相互作用しませんが、コンクリの構成成分では吸収されたり乱反射されたりして通過が難しくなります。 赤外線の場合、たとえば水なら水分子の伸縮振動によって吸収され、結果として熱となります。熱交換という場合、低温のものと高温のものの間で熱ENERGYがやりとりされますが、モノ自体(たとえばラジエターの水と空気など)は変化していません。光が吸収されたばあい、フォトンは消えます。保存されていませんので現象としては全く違います。 なお、可視光線と赤外線は波長領域としてはすぐおとなりなので、通過・遮断されるかどうかはわりあい似ているところもありますが、上記のガラスの場合など、全く違う点も多々あります。赤外線はたいがいのガラス・石英といった、可視光線にたいしてほとんど透明なものを通過しにくいです。これは、原子間の振動によって吸収されるためです。

  • shintaro-2
  • ベストアンサー率36% (2266/6244)
回答No.1

違います 赤外線が遮蔽されて、観察者に届かなくなっただけです。 冷たいものと仰いますが、 氷ではなくとも 例えばコンクリートの塊でも同じことです。 あるいは、コンクリートの熱源側にアルミ板等の熱を反射しやすいものを置いても良いでしょう。

topitopia
質問者

補足

ありがとうございました。 ただ、私の書き方が悪かったと思いますが・・・ 赤外線を遮蔽するのではなく、赤外線の通り道に、「小さな氷」をおくということです。 その「小さな氷」の部分だけは赤外線が遮蔽されますが、それ以外の部分は赤外線は対象物に向かって飛んでいきます。 その場合でも、対象物へのダメージは、「小さな氷」で遮蔽された赤外線の分以上に、赤外線の影響が少なくなると思うのです。 その理論的な理由は何でしょうかというのが質問です。

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