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日本は人権先進国になれるか―個人通報制度と日本社会

sudacyuの回答

  • sudacyu
  • ベストアンサー率35% (687/1961)
回答No.2

<参考>  前回の質問で、質問者さんから追加の補足質問がありましたが、回答が終了していたので、この質問の場を借りて、追加させて頂きます。 『コスモポリタニズムが広まりつつある、現在の社会事情を考慮して、あなたの思う「市民権のあり方」とはどういったものでしょうか。』    規定された社会制度は、常に現実の後追いでしかなく、実際の社会変化の方が先に進んでいるにもかかわらず、適当な制度化された社会システムが存在しない状況は常に起こっています。  以下に、私が思いつく事例をいくつか挙げますが、質問者さんのコスモポリタニズム・・・もそのうちの一つです。 1、政治システムとしての民主主義 ・情報の高度化・高速化により社会変化も加速しているのに、政治決定に時間が掛っている。  極めて欠点が多く不十分、かつコストが掛る政治システムであるが、それよりましな政治システムが今のところ見つかっていないので、使い続けられている。 2、市民権は絶対のものか? ・国家主権を統括する「より上位の存在」が現在は存在しない。今のところ、概念的には200近い主権国家が対等の関係にあり、独立している。  コスモポリタリズムは、主権国家を超えた世界的な統一性を基盤としており、「市民権」をベースにした、つまり主権国家を最上位単位とする現行の国際政治とは根源的には両立しない。  国家主権を持つ国家それぞれにおいては、「国益」を最大限に主張する国民(=各国の民族主義支持派)が多数を占めるが、それぞれの国同士の国益は、互いに相反することが多く、各国の民族主義派は互いに独立したポリシーを持っている。  従って、コスモポリタリズム的考えを持つ人は、それぞれの国においては少数派にすぎないが、世界人口の中で見ると多分、最多数派ではないかと思われる。(人口で見ると、中国民族主義が相当大きいので、確定的ではないが・・・)  3、資本主義の限界  資本主義についての経済基礎理論において、『地球環境の限界』は組み込まれていない。  しかし、国際政治において、未だに「経済成長」を前提とした議論・概念が使われている。  地球環境の限界を前提とした経済理論が構築され、それが世界の共通認識とならないと、自然災害の増加・人口問題などの根本的問題の把握・解決に結びつかないのではないか。 4、ネット内における人権擁護と法的規制の効力  ネットにおける個人に対する法的規制は、国家の範囲でしか行使できない。  しかし、事実上、ネット内の情報に、国境は存在していない。 <附>  今回の質問については、他の方に対して、回答出来るレベルの知見はありません。  ただ、個人的な、意見を述べさせてもらうと・・・   バブル崩壊以後、日本は国際社会において、「他国が行っていない独自の道」を選ぶという政治的傾向が薄れ、諸外国と同一の方向に右へならえする傾向が濃くなっているように見えます。  つまり、 ・他国が既にやっていてやり方が確立し実績もある事例について、他国の後追いで行う。  =他国がやって国際社会で一般化するまで、アクションを取らない。 ・多くの国と同一歩調を取る。=目立たない。  官僚:自分達の責任で行う場合は、失敗のない政策を選ぶ。  政治家:世襲政治家が多くなり、政治的冒険をしなくなる傾向が強くなった。  と言うようなことではないかと、個人的に想像しています。

noname#222500
質問者

お礼

コメントありがとうございます。 日本社会のみならず、多くの社会において、「これからの社会事情にふさわしい、社会のルール」をつくることの苦心していることは事実だと思います。そして、さまざまな試行錯誤をすることは、とても有意義なことであると思います。 とりわけ、わたし自身をふくめて、多くの日本人にとって気になることは、いまの日本社会における、社会的排除の時代、ということだと思います。排外運動のみならず、刑罰の厳罰化という点においても、人々を包摂するのではなく、排除をすることで社会の持続性を保とうとするという動きについては、さまざまな考察があるものと思います。 わたしなりに危惧していることは、反知性主義、反知性主義的なものが、これからの社会において、主流的なものになるのでは、ということです。現代社会は、人間のみならず、モノ(もの)の関係が、とても複雑な関係にあると思います。それを、丁寧に、「分析」することが重要なのですが、そういったことを「放棄」することによって、社会の混乱を導くことが、現代社会を生きる人間の「意思」なのでしょうか・・・

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