箔検電器、親切な物理問題56(1)の解説と理解について

このQ&Aのポイント
  • 箔検電器の問題について2点質問があります。
  • 問題1: 箔検電器の金属板の帯電により、なぜ特定の状態になるのかを説明してください。
  • 問題2: 正に帯電した棒を使用した箔検電器の問題について、接地をやめた後に起こる現象について説明してください。
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箔検電器、親切な物理問題56(1)がわかりません

箔検電器の問題について2点質問します。 まずaのように負に帯電した金属板があります。それを帯電していない箔検電器に近づけます。するとb,d,eのようにはならず、cのようになります。bにならないのは箔検電器の金属板の正電荷に負電荷が引かれるから。問題はなぜd,eのようにならないかの理由です。私は次のように考えました。金属板の上面とアース、金属箔とアースのあいだにコンデンサーが形成されている。アースの電位を0Vとして、金属箔の電位は負、検電器の金属板はそれと等電位、さらに上の金属板はそれより電位が低い。そこでdやeだとアースとの電位のつじつまが合わない。よってcが正しい。としたのですが、1点目の質問はこんなコンデンサー説を引っ張り出さなくても、うまくcであることを説明できないかというものです。これはできないならできないでもいいです。問題は次です。 fのように正に帯電した棒で金属板A1を静電誘導した上でアースする。図がまずくて箔が開いてますが、実際は閉じています。そこで、接地をやめたあと、帯電棒を遠ざけます。するとどうなるかという問題です。これは『親切な物理(下)』問題56の1の(3)です。答えはdでした。 私は先のコンデンサー論と同様に考えてcだと思ったのです。帯電棒を遠ざけるということによって、A1の上面とアースの間にコンデンサーが形成されるのと異なった状態が現れるのでしょうか?よくわかりません。 解答の解説には、「地面から離し、帯電棒を遠ざけると、A1のマイナスは自由になり、A1の下面にも移る。すると静電誘導でA2の上面にプラスの電荷が集まり、またそれに引かれてA1の負電荷は全部下面に移る(A1,A2の板は広く、間隔がせまいから)。」とあります。 これを読んでもいまひとつ納得いきません。 どうも数式計算で割り出せる定量的な問題なら比較的スムーズに理解できるのですが、箔検電器のような定性的な問題は苦手です。 どなたか物理の得意な方、よろしくお願いします。

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  • kagakusuki
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回答No.1

 コンデンサー説については良く理解出来なかったのですが、アースとの間にコンデンサーが形成される事が重要だとしますと、もしかしますと、箔検電器を上下逆にした上で、金属板A1を下から接近させた場合、地球の重力の効果が無視出来るとした場合であっても、検電器の箔が下で、金属板が上の場合と比べて、異なる結果となるのでしょうか?  それと、金属板A1を帯電させた後で、A1を宇宙空間に移動させた上で箔検電器に接近させた場合に関しても、地上とは異なる結果となるというのでしょうか?(或いは、宇宙空間において、外部から金属板A1に電子ビームを照射して帯電させる事も考えられます)  そんなややこしい考え方をしなくとも、次の様に考えれば宜しいのではないかと思います。  帯電している物体の周囲には電場が形成されます。  そして、電場の強さは帯電している物体からの距離が遠いほど弱くなります。   金属板A1は負に帯電しているのですから、その周囲において電場の強い場所ほど電位が低いという事になりますから、金属板A1に近い場所ほど電位が低くなります。  金属板A1を、箔検電器の金属板の部分に近づけた場合、箔検電器の周囲の空間の電位は(金属板A1の電場によって)低くなりますが、金属板A1との間の距離が離れている箔検電器の箔の部分の電位の低下する程度は小さく、金属板A1との間の距離が近い箔検電器の金属板の部分の電位の低下する程度は大きくなります。  電子は、電位差が存在する場所では、電位の低い方から高い方へ向うように力を受けますから、箔検電器の金属板の部分に存在している自由電子は、箔の方に向かって移動し始めます。  そのため、箔検電器は金属板の部分が正に、箔の部分が負に帯電する事になる訳ですが、箔検電器内に電荷の偏りが存在するという事は、その電荷の偏りによっても電位差が生じる事になります。  そして、その電荷の偏りによって生じる電位差は、金属板A1の電場によって生じる電位差とは逆向きになりますから、箔検電器の電荷の偏りによって生じる電位差と、金属板A1の電場によって生じる電位差が、丁度釣り合う様になった処で箔検電器内の電子の移動は止まる事になります。  金属板A1の電場によって生じる負電位の強さは、金属板A1からの距離が離れるほど弱くなりますから、(距離が0ではない以上、)箔検電器の金属板部分の位置における負電位の強さは、金属板A1自体の負電位の強さよりは弱くなります。  そのため、箔検電器の金属板部分の正電荷の量が、金属板A1の負電荷の量に達する前に、金属板A1の電場によって生じる電位差を、箔検電器の電荷の偏りによって生じる電位差が釣り合って、箔検電器内の電子の移動は止まる事になりますので、箔検電器の金属板部分の正電荷の量は金属板A1の負電荷の量よりも少なくなります。  箔検電器の金属板の部分が正に帯電するという事は、その周囲に電場が生じる事になります。  その箔検電器の金属板の部分の正電荷によって生じる電場(と箔検電器の箔の部分の負電荷によって生じる電場)によって、金属板A1の上側と下側との間には電位差が生じますが、金属板A1と箔検電器の金属板の部分との間の距離が0ではない事と、箔検電器の電荷の偏りによって生じる電場の強さが弱い事、金属板A1の上側と下側とでは箔検電器の金属板の部分との間の距離の差が小さい事、等の理由により、金属板A1の上側と下側との間の電位差は大きなものとはなりませんので、箔検電器に近い下側の方に負電荷が偏る事になるものの、その偏りが大きくなる前に、その偏りによって生じる電位差が、箔検電器の電荷の偏りから生じた電場によって生じる電位差と釣り合う事になるため、金属板A1の負電荷の一部しか下側に移動しない訳です。

L_PRISONER
質問者

お礼

kagakusuki様 ようやく納得いきました。 最初、極板の両側に電荷が分布している場合、片側にできる電場は片側の電荷だけがつくると考えていたので、kagakusuki様の説明ではつじつまが合わないと悩んでいました。片側の電場も両側の電荷がつくったものだと気づいて、やっと理解できました。 この考えだと、極板の面積が十分に大きく、極板間の距離が十分に小さい場合、A1の電場が一様になり、極板距離より極板と箔の距離が十分に大きいとすれば、A1の電荷がすべて下に移動すると説明できます。 お礼が遅くなりましたがありがとうございました。

L_PRISONER
質問者

補足

kagakusuki様、ご回答ありがとうございます。 箔検電器をコンデンサーとして説明するのは広島大学の入試で出題されたことがあります。『難問題の系統とその解き方』『親切な物理(下)』などに掲載されています。かなり古い問題で有名な問題のようです。わたしの考えでは、宇宙空間では無限遠とコンデンサーを形成していると考えればよいのでは、と思っています。 あと、kagakusuki様のご回答の内容をいろいろ考えていますが、まだ納得いくところまでいっていません。もう少し検討してから、また補足したいと思います。 よろしくお願いします。

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