• ベストアンサー

塩化水素と水

HClやH2O(2は下付き)がイオン結合でなく共有結合である理由は何でしょうか? 参考書には共有結合の特徴として融点が非常に高いこととありますがどちらも高くないです。そもそも高い低いというのは相対的な関係なので何を持って高いというのかよくわかりません。 H+とCl-、H+が2個とO2-が1個と見てはいけないのはなぜでしょうか(+、-、2-は上付き)?

noname#257638
noname#257638
  • 化学
  • 回答数5
  • ありがとう数5

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • koz7291
  • ベストアンサー率53% (96/179)
回答No.5

 こんばんは。whipwhopさんがこのような疑問を持たれるということは、化学の本質的・核心的なところに触れているからだと思います。真剣に勉強に取り組まれており、まじめな方だと感じます。 >HClやH2O(2は下付き)がイオン結合でなく共有結合である理由は何でしょうか?  「完全に共有結合である」のは、水素分子(H2)、酸素分子(O2)、塩素分子(Cl2)などのように、同じ種類の原子の間の共有結合のみです。塩化水素(HCl)などのように、異なる種類の原子の間の結合は、「共有結合性が何パーセント、イオン結合性が何パーセント」のように表します。以下をご参照ください。 http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E5%85%B1%E6%9C%89%E7%B5%90%E5%90%88 「共有結合 - 薬学用語解説 - 日本薬学会」 ----------------------------------- ある結合が共有結合性であるかイオン結合性であるかは結合にかかわる原子の性質による.水素分子や塩素分子は同一の原子から構成されており,電子は均等に共有されている.したがって完全に共有結合性である.しかし異なった原子,特に電気陰性度の差が大きい原子同士から成る分子では電子は均等に共有されておらず,結合が極性をもっている.したがって,そのような分子では共有結合とイオン結合の両者の性質をもつ結合となる.一般に電気陰性度の差が2.0 以上の場合,イオン結合とみなされるが,明確に分ける区切りというわけではない.たとえば,C-Mg 結合は共有結合性が65%,イオン結合性が35%というように表現される. -----------------------------------  上の記述では、炭素-マグネシウム結合(C-Mg結合)の場合を取り上げ、共有結合性の方がイオン結合性よりも大きくなっています。この結合は、グリニャール試薬(Grignard試薬)という有機化学でよく用いられる試薬の中に存在する結合で、大学の有機化学で出てくるのですが、大学の有機化学の教科書には、 “C-Mg+”(-、+は上付き) と書かれている場合がよくあります。これは、C-Mg結合のイオン結合性を強調した書き方ですが、「共有結合性の方が高い」という数字から言えば、「共有結合である」ということになります。しかし、大学の有機化学で上のように完全なイオン結合のように書かれているのは、有機化学で扱われるグリニャール試薬の反応(グリニャール反応)では、 「炭素がマイナスに、マグネシウムがプラスに」 帯電して、結合が切れる、という性質が重要だからです。  長々と脱線したようですが、それではご質問の、 「HClやH2O(2は下付き)がイオン結合でなく共有結合である理由は何でしょうか?」 に対する答えとしては、私は、 「イオン結合ではない」 というのは言い過ぎで、 「部分的にはイオン結合である」 と言ってもいいと思います。しかし、高校(大学受験)のレベルでHClやH2Oの結合が「共有結合である」とされている(そういう答えが求められている)のは、 ・分子を構成する(“HCl”や“H2O”など。対して、《地球表面の条件では》“NaCl”という分子は存在しない)。 ・結合に方向性がある(「水分子の結合角が109°48′」などということが分かっている)。 ということが、高校課程で重要なポイントであるからだ、と思います。 (上で、《地球表面の条件では》と書きましたが、例えば地球の中心部とか、宇宙のどこかの星の太陽の何倍もの大きな星の中心とか、圧力が何ギガパスカル、温度が何千度・何万度などというような条件下では、“NaCl分子”などというものが存在するのかもしれませんが、それは確認されていません) >参考書には共有結合の特徴として融点が非常に高いこととありますがどちらも高くないです。そもそも高い低いというのは相対的な関係なので何を持って高いというのかよくわかりません。  これは、whipwhopさんに誤解があります。「共有結合の特徴」ではなく、「共有結合結晶の特徴」なのです。「共有結合結晶」とは、「共有結合だけで構成された結晶」のことで、ダイヤモンドがそうですが、HClでは、H原子とCl原子の間の結合は共有結合ですが、HCl分子とHCl分子の間には強い結合が存在せず、分子間引力という弱い引力で引き合っているだけなので、融点が低いのです。これは、分子間引力の特徴が現れたものです。一方、ダイヤモンドは、「分子」という構成単位が存在せず、 (「巨大分子」と言われることもありますが) C-C結合のみでひたすらつながった物質だから、融点が高いのです。  上で述べましたが、「大学受験で求められる答え」というものもあり、つきつめて考えると教科書に書いてあることも、よーく考えるとおかしな、矛盾したことがある場合がありますが、「実はこういう事実があるのだが、ここではこういうことが重要で、こういう答えが求められているんだ」ととらえて、勉強を進めていってください。

noname#257638
質問者

お礼

その奥に何があるのか興味をかきたてる回答ありがとうございました。もっと勉強したくなりました。

その他の回答 (4)

回答No.4

HClやH2Oは分子の形で、一粒ずつの独立した粒子です。共有結合がどのような結合なのかを、教科書で確認してください。 HCl は電解質なので、水に入れるとイオンに分かれてしまいます。このことが HC lがイオン結合だとの勘違いの原因になっています。 NaCl などはイオン結合です。これは電気的に陰陽が同数のイオンが集合しているのですが、一粒ずつの粒子ではありません。個体の状態だと陰陽が交互に整列しているようです。

noname#257638
質問者

お礼

判断基準を示してくれてありがとうございました。

noname#257638
質問者

補足

HClが何結合かを知りたいのではなく、なぜHClが共有結合であると結論づけられるのかというのが質問の趣旨です。「一粒ずつの独立した粒子です。」のような文学的な理解の仕方をしたいわけではありません。

  • htms42
  • ベストアンサー率47% (1120/2361)
回答No.3

>参考書には共有結合の特徴として融点が非常に高いこととありますがどちらも高くないです。 参考書にそんなことが書いてありますか。 よく読んでみてください。 融点というのは物質の性質です。 結合の性質ではありません。 物質を作る原子がすべて共有結合で結びついているのであれば全体はものすごく丈夫なものになりますから少々加熱しても簡単にはバラバラになってくれません。でも一部の結合が共有結合であるというだけであれば全体としては少しの加熱ですぐにバラバラになります。 〇-〇-〇-〇-〇-〇-〇-〇-〇-〇-〇-〇  (A) 〇-〇 〇-〇 〇-〇 〇-〇 〇-〇 〇-〇  (B) 〇は原子、-は共有結合を表しているとしてください。 (A)と(B)とは違いますね。 共有結合でつながった原子のまとまりが分子です。まとまり方が異なっていれば別の分子です。 分子は簡単には壊れません。 融点、沸点が存在するということは固体、液体、気体を通じて同じまとまりが存在しているということです。 違うのはその集合状態です。H2Oのまとまりは固体、液体、気体において存在しています。水蒸気を加熱してもH2Oはそのままです。加熱だけではH2Oはほとんど壊れません。1000℃でもほとんどそのままです。 電子の共有で分子ができるというのは授業でやっているはずですね。 水はH2OであってH3Oではないというのはどうしてかというのもやっているはずです。ある水分子と隣の水分子の間には共有結合は存在しないのです。ただ集まることができるというのは何らかの力が働くからだということも言えますが弱いです。気化熱というのは分子の集合体をバラバラの分子のに必要なエネルギーです。H2OのHとOを切り離すのに必要なエネルギーではありません。 全体が共有結合でつながってできている物質の例としてダイヤモンドが教科書に載っているはずです。参考書にも載っているでしょう。

noname#257638
質問者

お礼

もっと勉強します。 ありがとうございました。

noname#257638
質問者

補足

まとまり方というのは何ですか?NaClは上、HClやH2Oは下ということですか?なぜそう分類されるということがわかるのですか? H2Oが壊れないという説明の部分は2番の人の説明と違うようにみえますがどちらが本当なのでしょうか? 融点が存在するというのはどういうことでしょうか? 参考書には以下の内容が表になっています。 種類 イオン結晶 分子結晶 共有結合の結晶 金属結晶 主な成分元素 金属元素非金属元素 非金属元素 非金属元素(C,Si,O) 金属元素 硬さや状態 硬い、もろい やわらかいもろい 非常に硬い 展性・延性に富む、光沢 融点 高い 低い 非常に高い 高いものも低いものもある 電気伝導性 結晶にはない加熱融解である ない ない ある 例 NaCl,CaO,KI CO2,I2,C12H22O11 C,Si,SiO2 Na,Fe,Al,Cu 電子の共有で分子ができるというのがそもそも理解できません。Na+とCl-の場合とH2Oの場合とで何が違うのかわかりません。電子を共有するという表現自体が言葉の遊びにしかみえないのですが何が違うのでしょうか? ダイヤモンドは載っていますがダイヤモンドとHClやH2Oは別物なのでダイヤモンドが共有結合だからといってHCLやH2Oが共有結合という結論はそこからだけでは導けないのではないでしょうか。

  • ORUKA1951
  • ベストアンサー率45% (5062/11036)
回答No.2

>参考書には共有結合の特徴として融点が非常に高いこととありますが  塩化水素や水が共有結合の固体を作ってないですよ。!!!!分子間力による結晶です。  なお、水は他の分子間結晶よりも際立って融点は高いですよ。0℃になるまで溶けない。  もう一度最初から、参考書なり教科書をしっかり読みましょう。 ・周期表で(典型元素は)族によってよく似た性質を持つのはなぜか ・金属元素と非金属元素は何が違うのか ・金属元素どおしは、固体を作るとき何結合か・・そのときの性質は?   液体のときは? ・非金属元素と金属元素は、固体を作るとき何結合か・・そのときの性質は?   液体のときは? ・非金属元素どおしは、何結合で結びつくか?   そのとき、ダイヤモンドのように結びつくときと分子を作るときがある。 ・分子が固体や液体になるときは、どんな力が働くか??  もう一度、最初から「物質の成り立ち」を復習してください。上の各項目が説明できるようになったら、貴方の疑問は解消するでしょう。   

noname#257638
質問者

お礼

水は他の分子間結晶よりも際立って融点は高いですよとありますが、なぜ0度は高いと考えるのでしょうか?高い低いは相対的なものであって比較対象がなければ意味のない表現と思います。

noname#257638
質問者

補足

塩化水素や水が共有結合の固体を作ってないというのはどうやってわかるのでしょうか? 参考書を最初からじっくり読んでいてわからないので質問しています。それでじっくり読みましょうといわれても困ります。 それ以下のお答えの部分には今はまだ触れたくありません。今はイオン結合と共有結合の違いを理解したいです。

  • NiPdPt
  • ベストアンサー率51% (383/745)
回答No.1

イオン結合というのはイオン結晶の中でのみ見られる結合です。 たとえば、NaClの結晶などがそうですけど、そこでNa+は1個のCl-と結合しているわけではありません。6個のCl-に囲まれていて、それらと等価な結合を形成しています。それがイオン結合です。水溶液中ではそれはなくなります。 HClや水を冷やせば固体になりますが、個々の分子はH-ClとかH-Oとかの共有結合を形成していますが、それ以外は分子間力(水素結合を含む)でつながっています。Clと結合しているHは1個だけであり、Oと結合しているHは2個だけです。 たとえば、NaClとH2Oの結晶構造の図を比較してみると、前者ではNaClが構成単位になっておらず、後者ではH2Oが構成単位になっていてH2Oの分子構造がわかります。

noname#257638
質問者

お礼

ありがとうございました。

noname#257638
質問者

補足

なぜNaClは結晶でHClやH2Oは結晶ではないのでしょうか? 共有結合と分子間力の区別はどうやってつけるのでしょうか? 構成単位とは何でしょうか?NaClは構成単位でないのでしょうか?

関連するQ&A

  • 塩化水素HClの結合性について

    高校ではHCl間の結合は共有結合だというふうに教わりましたが、最近これはイオン結合ではないかという疑問が浮かんできました。 なぜならば (1)水にとけるとイオンに容易に解離する。共有結合性の物質には見られない特徴である (2)HとClはHSAB理論で考えるとHがHARDなACID,ClがHなBASEとして考えることができ、これからイオン結合していると考えられる (3)なぜ塩化ナトリウムなどのイオン結晶ではなく気体かというと、HとClの半径の差が大きすぎて、結晶を作ることができない 以上です。実際の所どうなのでしょうか?

  • 化学反応式について

    金属と非金属間の結合はイオン結合、 非金属間の結合は共有結合、 金属間の結合は金属結合、というように教わりました。 よってHClは上記から共有結合ということは分かるのですが、 H+とCl-のイオン結合と考えることはできないのでしょうか? またH2OもH+とOH-の結合と教わったのですが、これは共有結合 なんでしょうか?共有結合であれば、なぜ結合前の物質が それぞれイオンなんでしょうか?H+とOH-の結合ならイオン同士の 結合であるからイオン結合ではないでしょうか? さらに2H+とO2-の結合と考えることはできないのでしょうか。 また左辺に反応物、右辺に生成物を記す化学反応式において、 反応物から生成物を求めよという問題ならば、どのようにして 求めればよいのでしょうか。 今まで習ったことでは、左辺の反応物をイオンに分けて以前と異なる 組み合わせにして、生成物を求めるということなのですが、 この際、左辺がイオン結合でできた反応物だけならば、 イオンに分解して組み合わせを変えることは納得がいくのですが、 共有結合や金属結合でできたものが左辺にある場合、それをイオンに 分解して組み合わせを変えることで右辺の生成物を求めるのは しっくりきません。 例を挙げると  NaOH(イオン結合)+HCl(共有結合)⇒? 右辺を求めるには  Na+ + OH- + H+ + Cl-⇒ というようにイオンに分解し組み合わせを変えて   NaCl+H2O とすると思います。 しかし左辺にHClという共有結合の物質があるにもかかわらず それをイオンに分解してしまっています。 共有結合の物質をイオンに分解して本当にいいのでしょうか。 そこのところを詳しくお願いいたします。 長文になりましたが初投稿ということもありご容赦ください。

  • 次亜塩素酸について

    次亜塩素酸の配位結合について Cl2+H2O→HCl+HClO となるとおもうのですが HーO^-のO周りに8個の最外殻電子対があってCl^-にも最外殻電子対が8個あるので次亜塩素酸の構造式はH-O=Clとならないで なぜ構造式がH-O-Clとなるのでしょうか

  • 水素結合 フッ化水素と水

    水素結合についての質問なのですが、 水素結合は、HとF,O,Nのような電気陰性度の差が大きい結合において Hの電子(共有電子対)が強くF,O,N側に引っ張られるために、 Hの陽子がむき出し状態になり、それが、F,O,Nの非共有電子対と引きあうものですよね? それで、水分子は2組の非共有電子対で水素結合するらしいのですが、 フッ化水素は3組の非共有電子対があるのに、 Hのむき出しになった陽子は、なぜ1つの非共有電子対にしか、水素結合しないのですか? 極性が関係あるのですか? 極性が原因だとしたら、それはなぜなのですか? 良くわかりません。教えてください。お願いします。

  • イオン結合と共有結合

    イオン結合の定義は陰イオンと陽イオンとの静電気力によって引き合って出来る結合で、 共有結合は電子対を共有して出来る結合とかいてます。 でも共有結合の例のようなところでHClが用いられている。 塩化水素はH+とCl-とイオン結合ではないんですか? それを考えると、塩化水素は共有結合とイオン結合の両方に適用するんではないんですか?? この辺の詳しいところをぜひ教えてください。

  • イオン結合と共有結合

    NaClはNa+とCl-になるのでがイオン結合, H2は電子を出し合うのでが共有結合なのは何となく納得できます。 しかし,HClもH+Cl-になってイオン結合しそうですが,実際は共有結合。 どうも納得がいかないのですが,ある物質がイオン結合なのか共有結合なのか,どうやって判断すればいいのでしょうか。 (金属結合や水素結合等は,この際無視して下さい)

  • NaOH + H2O --> ?

    HCl + H2O --> H3O(+) + Cl(-) ですが、 NaOH + H2O --> ? どのような状態になるのでしょうか。 OH(-)が全てNa(+)と分離していなくてはならないことを考えると、 Na(+)がH2Oとくっつくのではないかと考えているのですが…

  • 電離について

    例えば、HClを電離すると HCl + H2O→H3O+ + Cl- となるんですが、 HCl + H2O→H2Cl+ + OH- とならないのはなぜなんでしょうか? 気になるので教えてもらいたいです。 お願いします。

  • 酸化剤MnO2,還元剤HCl

    硫酸酸性下で、MnO2にHClを加えて加熱した時の酸化還元反応がわからないので質問します。 ()で、イオンの正負と大きさを表します。お願いします。 酸化剤 MnO2+4H(+)+2e(-) → Mn(2+)+2H2O。 還元剤 2HCl→2H(+)+Cl2+2e(-) 電子e(-)を消して、H(+)を左辺にまとめると、MnO2+2H(+)+2HCl→Mn(2+)+2H2O+Cl2 ここでインターネットで調べたところ両辺に2Cl(-)を加えているのがわからないところです。 硫酸酸性下だと他の酸化還元反応の式をつくる際は、電子を消去したあと、SO4(2-)を加えているのでわからなくなりました。どなたか両辺に2Cl(-)を加える理由を教えてください、お願いします。 反応式の正解は、MnO2+4HCl→MnCl2+Cl2+2H2Oでした。

  • 塩化水素と塩酸どちらが酸

    テキストには水溶液にしたとき、電離して水素イオン(H+)を生じる物質を酸という。とあり塩化水素 (HCl)という気体が酸だとおもいましたが、その後の例で HCl  →(H+)  +   (Cl-) 塩酸  水素イオン   塩化物イオン となっていまして他の例からみても塩酸を酸としているようです。  塩酸とは塩化水素が溶けた液体だとおもいますが液体が酸なのでしょうか? ひょっとすると上の例の塩酸(HCl)とは塩化水素の俗名みたいなものでしょうか? 中3です教えてください