酸溶解におけるゼオライト・雲母の課題と解決方法

このQ&Aのポイント
  • ゼオライト・雲母の酸溶解についての課題と解決方法について解説します。
  • 酸溶解における酸化アルミニウムの不溶性と解決策について紹介します。
  • 常圧での酸化アルミニウムの溶解方法について、単純な道具を使用して解説します。
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ゼオライト・雲母の酸溶解について

私は現在環境中の微量元素(主に重金属)を分析する仕事をしております。 当初ゼオライトや雲母を、濃酸や混酸で溶解させようと思い、手始めに硝酸とフッ化水素、 過酸化水素水を用いてテフロンビーカー内で加熱溶解を行いました。 しかし溶解は完全ではなく、最終的に白色の粉状の物質が残ってしまいました。 私の経験上これは酸化アルミニウムであると考えています。 酸化アルミニウムの結晶構造には様々なバリエーションがありますが、(不純物の混合の 程度にもよる)、不導体を形成した酸化アルミニウムは酸に溶けにくいと言われています。 そこで質問なのですが、常圧で、しかも加熱融解を行わず酸化アルミニウムを 溶解させる方法は無いでしょうか? 私の研究室には硝酸、過塩素酸、フッ化水素等の一般的な酸とホットプレート等はありますが、 マイクロ波試料分解装置や加圧分解装置等の大掛かりな分析装置はありません。 可能な限り単純な道具で酸化アルミニウムを溶解させたいのです。 もしこの質問に対して良いアイデアを持っている方がいらっしゃいましたら、 ご助言の方どうぞ宜しくお願いいたします。

  • 化学
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  • ベストアンサー
  • hayasitti
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回答No.1

>そこで質問なのですが、常圧で、しかも加熱融解を行わず酸化アルミニウムを >溶解させる方法は無いでしょうか? 仮に酸化アルミ(特にアルミナのような強固なもの)として、 加熱融解にはアルカリ融解(アルカリ溶融とも)も含まれます? これなら電気炉(手法によるが~1000度まで)とるつぼが必要ですが、液体サンプル化は可能だと思いますが。 参考→http://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/kaisetsu200202.pdf (融解法の詳細については、土壌・岩石分析系の文献等をあたるのが確実です。) 電気炉などもないとなるとそのような環境では正直溶液化はお手上げなような気が。 蛍光X線といった固体分析の結果と重量から含有量を推察するとかくらいしか思いつかないです、私には。 >もしこの質問に対して良いアイデアを持っている方がいらっしゃいましたら、 >ご助言の方どうぞ宜しくお願いいたします。 まったく別のアプローチとして、「装置がないなら借りにいけばいいじゃない」という考え方があります。 具体的には、地域にある産業技術センター(都道府県によって名前が微妙に違います)のような公的機関を頼るという手段があると思います。 場所によって設備の度合いがちがうのですが、対応できるかもしれません。 最低でもアルカリ融解ができる電気炉は所有しているでしょう。 運がいいとマイクロ波試料分解装置を所有しているかもしれません。調べてみる価値はあります。 多少のお金はかかりますけど、ゼロから設備を整えるよりははるかに安上がりなはずです。 (多少の支出が伴う話であり、質問者の研究室上での立場が不明なので実行可能かどうかはわかりませんが。) 以上、いかがですか。

soilman911
質問者

お礼

迅速なご返答ありがとうございます。 hayasitti 様が参考にと紹介されているサイトは、実は私も利用させてもらっています。 >電気炉などもないとなるとそのような環境では正直溶液化はお手上げなような気が。 確かに酸化アルミニウムを常圧・試薬のみの条件で溶解させることは不可能かもしれませんね。アルカリ融解も今のところ使用できる可能性は低いです。 質問文の中に「分析の仕事をしています」と書きましたが、実は私は大学の研究室で 博士課程として在籍しています。ですから研究費が贅潤にある訳ではないのです。 高価な機材を購入できる余地は今のところございません、ご了承下さい。 hayasitti様も無機分析にはお詳しいと思うのですが、原始的な手法に限界があると 仰るのであれば、実際にそうなのでしょう。今後は完全な溶解は諦めるとしても、 「best effort」を目指して実験を続けたいと思います。 >公的機関を頼るという手段があると思います。 現在はまだ予備実験の段階ですが、研究が軌道に乗れば機材の借用も視野に入れることが 出来ると思います。今後次第と言うことになるでしょうか。 最後に、お忙しいところご返答頂きまして、感謝申し上げます。 大変助かりました。

その他の回答 (1)

  • hayasitti
  • ベストアンサー率69% (229/331)
回答No.2

No1です。 追記です。 手持ちの書籍にあった岩石分解法にはケイ酸塩岩石分解法として「硝酸、過塩素酸、フッ化水素酸」を用いると書かれています。 Al2O3などに対応可能と書かれています。 読む限り、質問者の望み通り、テフロンビーカーを用いた加熱乾固しか操作として用いられていません。 詳細を書く時間がないので、引用した書籍情報を記載しておきます。そちらをあたってください。 もしかしたらインターネットでこの手法を使った文献が見つかるかもしれません。 丸善出版 日本分析化学会編 「元素の分析」 ISBN:978-4-621-08451-9

soilman911
質問者

お礼

補足を追加して頂きまして、誠に感謝申し上げます。 この文献は初めて見ました、硝酸と過塩素酸とフッ化水素だけで良いのですね。 ただ、この濃酸の組み合わせは、既に試したことがあります。 それでもやはり白色の粉末は残留しました。 もしかしたらこの粉末はコランダムなのかもしれません。 私も酸化アルミニウムについて勉強不足なので、さらに調査を続けたいと思います。 しかし酸化アルミニウムというのは、自然界に普遍的に存在するのに 非常に扱いにくいものだと実感します。私にとってAl2O3は身近な強敵なのです。 文献の方は参考にさせて頂きます。心強いご助言をありがとうございました。

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