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資本コストの期待収益率(期待利回り)について

資本コストの期待収益率(期待利回り)についてよくわからないことがあります。 資本コストについて勉強しているのですが、よく言っている意味がわかりません。分かりやすくご説明お願いします。 例えば 資本コストのうち負債コストは 社債だったら、債券市場に社債を流して、 会社側:「社債を購入してくれたら5%の利息を支払います。」 社債権者:「10%の利息じゃなきゃ買わない」 会社側:「わかりました。10%にします」 これが社債の社債権者が要求する期待収益率ですか? 借入金も同様ですか? 株主資本コストだったら 会社側:「うちの株を買ってくれたら2%の配当を割り当てます」 社債権者:「5%の配当じゃなきゃ買わない」 会社側:「わかりました。5%にします」 これが社債の株主が要求する期待収益率ですか? 上記の通りならば、会社側は権利者の言いなりで、権利者の要求を飲んでくれるのでしょうか? そんなに金を貸したり、株を買わなくても飲んでくれるのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.2

「資本コスト」というのは、企業側から見た、資本を調達するに必要なコストです。 これに対して「期待収益率」というのは出資者側から見た、出資をするにあたって自分が得たい収益率です。 要するに、買値と売値です。ですから、「資本コストの期待収益率」ということはありませんよ。「買値の売値」なんてものはありませんよね。 企業は株式や債券を発行して、得た資金で新規設備を導入したり、あるいは工場を増築したりして利益を増やしたいと考えています。そのために株式や債券を発行するわけです。 しかし、得た資金を設備に投下したとして、どれだけの利益が得られるのでしょうか? 企業は自社製品の市場ニーズや競業他社の動向などから、どの程度の利益が得られるかを予想し、資本(調達)コストが、資金投下によって得られる利益の範囲内に収まるようにしようとします。ですから、株式にしろ社債にしろ、調達コストである資本コストには上限があります。 会社側:「社債を購入してくれたら5%の利息を支払います。」 投資家A:「10%の利息じゃなきゃ買わない」 会社側:「ではさようなら。Bさん、社債を購入してくれたら5%の利息を支払います。いかがですか?」 これが会社の資本コストです。ない袖は振れないのです。社債で資金を集めても、その資金を設備投資にまわして、たとえば7%しか利益が得られず、2%を将来のために内部留保しておく必要があるのなら、外部に払うことができるのは5%だけです。ある投資家が10%でなきゃいやだ、と言うのなら、別の投資家を探します。 ちなみに、この時点で投資家はまだ社債を買っていませんから、社債権者ではありません。 投資家の期待収益率は 会社側:「社債を購入してくれたら5%の利息を支払います。」 投資家A:「10%の利息じゃなきゃ買わない」 会社側:「ではさようなら。Bさん、社債を購入してくれたら5%の利息を支払います。いかがですか?」 投資家A:「P社さん、10%の利息を払うのなら、社債を買いますよ。」 これが投資家の期待収益率です。投資家Aさんは、老後のための資金を蓄える必要があり、そのためには10%の収益率が必要なのです。ですから、10%の利息を払ってくれる会社を探すのです。 ところで、企業が自社を拡大し利益を増やすために、どうしても設備投資をしなければならないような場合があります。今すぐに設備投資をして最新の設備を導入しないと、新型の製品を作れない、旧型の製品しか作れない。そして、競合他社が新型の製品を市場にどんどん導入してきているので、旧型は早晩売れなくなり、自社の売り上げは落ちて最悪の場合は倒産してしまう。倒産しないためには、今すぐに資金を調達して最新設備を導入しなければならない。という場合があります。 このとき、投資家の期待収益率が10%であるような場合、もちろんAさんだけでなく、BさんやCさん、Dさん・・・を時間をかけて探せば、「5%でもいいよ」という人はどこかにいるかもしれません。でも今すぐに設備投資をしたいのです。そうでないと倒産するかもしれないのです。そういう場合には、資本コスト10%で資金調達をしなければなりません。 と言っても、設備投資で7%しか利益が得られないのに10%で資金調達をしたら採算が取れません。やはり倒産してしまうでしょう。そこで、採算が取れるような設備投資方法、つまり、10%の利益が見込めるような設備投資方法がないか探すわけです。そして、考えられる複数の設備投資方法のうち、10%で割り引いた正味現在価値が正で最大になるような投資案件を採用するのです。 つまり、投資家の期待収益率を資本コストとしてキャッシュフローを割引き、正味現在価値法で設備投資の採算性を検討するわけです。

ihysghfagas
質問者

お礼

わかりやすい解説ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • jjj5433
  • ベストアンサー率40% (10/25)
回答No.1

会計事務所の者です。 資本コストという言葉を使わないので、ネットで今見てみました。なので、質問の意味をよく分かっていません。すみません。 投資者は、自分で運用するか、会社に投資して他者に運用してもらうかを決めることになると思いますので、当然リターンが多いほうを選ぶことになると思います。例えば、他者に投資して10%が得られるけど、自分で運用すれば15%得られるなら、自分で運用すると思います。 なので、「会社側は権利者の言いなりになる」ということは無いと思うのですが。

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