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ラプラス変換とフーリエ変換

ラプラス変換とフーリエ変換はそれぞれ何を求めるものなのでしょうか? 基本的なことで申し訳ありませんが宜しければ教えて下さい。

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  • stomachman
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回答No.3

 ラプラス変換は、元はと言えば線形微分方程式を解くテクニックとして発達し、これがあんまり旨く行くもんだからきちんと研究して理論体系ができた、という経緯を持っています。 線形微分方程式てのは関数f(t)をtでn回微分したものをf^(n)(t)と書くとき、係数a[i]を掛けて a[n] f^(n)(t) + a[n-1] f^(n-1)(t)+......+ a[0] f(t)=g(t) という形に表される微分方程式です。 f(t)のラプラス変換をF(s)としますと、「fをtで微分したもの」はsF(s)となります。「微分する」を掛け算に変換できるから、微分方程式がただの多項式の方程式に変換されてしまう訳です。この多項式の方程式を解いて、答えを逆変換すればf(t)が得られます。  このように、ラプラス変換の結果を直接利用するのではなく、変換して問題を解き、その答を逆変換で元の世界に引き戻す、という使い方が主です。  また、f(t)はt>0の部分だけ考ます。tは時間を表すと解釈される事が多く、信号処理の分野で大いに使われます。なお、ラプラス変換のデジタル版はz変換と言います。  フーリエ変換は、元はと言えば、伝熱方程式を解く方法として開発された。伝熱方程式は熱が伝わるさまを表す偏微分方程式です。(しかし、これでどうやって伝熱方程式を解くのか、すぐには分からないだろうと思います。)フーリエ変換はラプラス変換の一種と言っても良いぐらいよく似た変換であり、ラプラス変換と同様、変換して問題を解き、その答を逆変換で元の世界に引き戻す、という使い方ができます。  しかし、周期関数をフーリエ変換することは、周波数成分への分解(フーリエ級数展開)という、分かりやすい意味を持っており、これは丁度、光をプリズムで成分に分解することと同じです。  フーリエ変換のデジタル版はDFT(デジタルフーリエ変換)と言います。DFTを計算する早いアルゴリズムFFT(高速フーリエ変換)がとても有名なので、フーリエ変換、DFT、FFTを混同する方がしばしばいらっしゃいますけれども、これらは別の概念です。  ラプラス変換とフーリエ変換、両方に共通する重要な性質として、コンボルーション定理があります。  コンボルーション(convolution、重畳積分、畳み込み)とは  h(t)=∫f(t-x)g(x) dx (積分は定積分) によって二つの関数f,gを組み合わせる操作です。電気回路で入力信号f(t)にフィルターg(t)を作用させて出力信号h(t)を作り出すことはこの式で表されます。(この場合、積分はx=0~∞もしくはx=-∞~∞)。また、画像f(p,q)にフィルターg(p,q)を作用させて平滑化や先鋭化を行うのも同じ式で表されます。(この場合、積分はp,qそれぞれについて-∞~∞の範囲の定積分となります。)  f,g,hをそれぞれラプラス変換、あるいはフーリエ変換したものをF,G,Hと書くとき、 H(s)=F(s)G(s) が成り立つ、というのがコンボルーション定理です。コンボルーションが単なる掛け算に変換できるので、計算しやすくなる、ということの他に、  F(s) = H(s)/G(s) によって、フィルターgで変化させられた信号hから元の信号fを再現するのにも利用できます。  これらの変換によって、微分・積分・コンボルーションなどを簡単な演算に置き換えて取り扱える、という性質は、「演算子法」という分野と密接な関係にあります。また、超関数論と密接な関係があり、これによってf(x)=x^2のような、普通の意味ではラプラス変換やフーリエ変換ができない関数にまで対象を広げることができ、これらの変換をとてもすっきりと整理して理解できます。

その他の回答 (3)

  • stomachman
  • ベストアンサー率57% (1014/1775)
回答No.4

うっかり滑りました。訂正: DFTは「デジタルフーリエ変換」ではなくて、離散フーリエ変換(discrete Fourier transform)です。

回答No.2

何がしたいの?! って思われている方(僕がそうでした。) だと考え一言で説明します。 要は、アナログ信号をデジタル信号に変換するためのものなんです。 そんくらい知ってるよ!! な感じでしたらすみません。。

  • googoo900
  • ベストアンサー率44% (82/184)
回答No.1

フーリエ変換とは、ある任意の時間信号が周波数領域でどうなるかを式で表したものです。 ラプラス変換とは、物理的には通常「1入力・1出力で、線形、時不変なシステム」 の伝達関数(システム関数)を表現するのに使います。 くわしくは、下記URLを参考にしてください。

参考URL:
http://www.gem.hi-ho.ne.jp/katsu-san/audio/ft_lt.htm

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