- ベストアンサー
今更聞けない「PならばQ」の考え方
boisewebの回答
- boiseweb
- ベストアンサー率52% (57/109)
なんか, eclipse2maven さんと tknakamuri さんの議論が延々と平行線をたどりそうなので,打開のために介入します. まず,質問者さん(MagicianKuma さん)に確認です. 甥御さんのおおもとの質問では,記号「→」が使われた形で問いが(学習参考書などに)提示されていたのでしょうか.つまり, (A) 「P:x=3 Q:x^2=10 で P→Q の真偽を考える」 のように,あるいは 「x=3 → x^2=10」 のように,記号「→」を使って問題文が書かれていたのでしょうか.それとも, (B) 「P:x=3 Q:x^2=10 で P→Q の真偽を考える」 という文は,MagicianKuma さんがご自身の疑問を説明するために作文したものでしょうか. もし (B) であれば,MagicianKuma さんが質問のしかたを変えて,「P→Q」と書かずに「PならばQ」と書くことを強くすすめます.私の想像ですが,たぶん,高校教科書などでは「x=3 → x^2=10」のような「→」を使う書き方はしていないのではないかと思います. ======== 上述の立場の確認を前提として,#5補足の疑問を修正すると 高校数学の範囲で 「x=3 ならば x^2=10」の真偽は (1)偽 (x=3を真と仮定して) (2)偽 (任意のxを考えて、真とならないので) (3)不明 (xによって真になったり、偽になったりするので) のどれが正しいの? となります.それに対して, (1): MagicianKuma さんの当初の考え (2): tknakamuri さんが支持 (3): eclipse2maven さんが支持 というのが議論の現状ですよね. これについての私の意見は次のとおりです. 「数学の文脈における『ならば』という言葉の解釈の立場としては,(2)を支持,(3)を不支持」 「(1)は(2)と同じ結論を導くので,(2)と同じ立場と考えてよい」 「高校生にとっては(1)のほうが理解しやすく,また高校生が出会うであろう問題の範囲では(1)の理解で対応できるので,高校生への教え方としては(1)を用いてかまわない」 P,Q が「命題」であって,しかも,記号「→」を使って「P→Q」と書いた場合,それを「Pでないか,または,Qである」と解釈するのは,命題論理の規約です. しかし,P,Q が「変数 x についての述語(条件)」で,かつ,「→」でなく「ならば」を使って「PならばQ」と書いた場合に,命題論理の規約を杓子定規に当てはめて「Pでないか,または,Qである」で表される「変数 x についての述語」と解釈することに拘泥するのは,数学一般の文脈における「ならば」という言葉の使われ方から乖離した,あまりに狭量な立場です. 数学(特に高校数学教科書)における「ならば」という言葉の現実的な使われ方との整合を重視するなら,P,Q が変数 x についての述語であるときの「PならばQ」は,「すべての x について『Pでないか,または,Qである』」という「命題」と解釈するのが妥当なのです. (これが「ならば」でなく「→」だと,私もここまで強く言い切る気にはなれず, (3)の立場も一理あると言わざるを得なくなります.) ======== P,Q が変数 x についての述語であるときの「PならばQ」の解釈については,大学レベルの数学教科書でも明確に説明している教科書が少なく,(残念ながら)うやむやにされているのが現状です.それを「すべての x について『Pでないか,または,Qである』」という「命題」と解釈すべし,という立場を明示して書かれている大学生向けの数学教科書として, 嘉田勝「論理と集合から始める数学の基礎」(日本評論社) を紹介しておきます. 同様の立場で書かれた,ネット上で読めるテキストとしては 田崎晴明「数学:物理を学び楽しむために」 を紹介します(参考URL).32ページ以降に,述語についての「ならば」について記述があります.
関連するQ&A
- 「PならばQ」の真理関数表は言語とは無関係ですか?
P→Qの真偽について下のように定義すると言われます。 P Q P→Q 【1】真 真 真 【2】真 偽 偽 【3】偽 真 真 【4】偽 偽 真 これは日常の言語(命題)の真偽とは無関係に定義した、形式的なパズルのようなもの、と理解してよいのでしょうか? 日常言語に対応させると、おかしなことが生じるようです。 たとえば、Pを4の倍数として、Qを2の倍数とすると、 ------------------ 【1】4の倍数ならば、2の倍数である。 ・・・これは全面的に真 【2】4の倍数ならば、2の倍数でない。 ・・・これは全面的に偽 【3】4の倍数でないならば、2の倍数である。 ・・・これは部分的に真かつ部分的に偽。2、3、5、6、7、9、10などは2の倍数の時もあるし、2の倍数でない時もある。 【4】4の倍数でないならば、2の倍数でない。 ・・・これも部分的に真かつ部分的に偽。2、3、5、6、7、9、10などは2の倍数の時もあるし、2の倍数でない時もある。 ---------------------- 【1】が真で、【2】が偽であることは分かります。分からないのは【3】と【4】です。 もし【3】が真な命題なのであるとしたら、【3の対偶】も真であるはずです。 ------------------- 【3の対偶】2の倍数でないならば、4の倍数である。 ・・・これは明らかに間違っていて、偽です。 ------------------- 日常言語と関係させるのがそもそもの間違いなのでしょうか? 真理関数表は日常の言語(命題)の真偽とは無関係に定義した、形式的なパズルのようなもの、と理解してよいのでしょうか?
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 命題「PならばQ」でPが偽ならば、命題は真?
命題「PならばQ」で、Pが偽のとき、Qの真偽に関わらず 「PならばQ」が真になるのが、納得できません。 よい説明がありましたらお願いします。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- P=T、Q=Fの時 P∩T=F の意味を教えてださい。
初めて質問いたします。 金融工学を勉強しようと思い、その基礎として数学を勉強し始めたのですが、 数理論理学と言うのでしょうか? その考え方が全くイメージできずに困っています。(初歩的な質問で申し訳ございません。) (1)P=TでQ=Fの時 P∩T=F?(PでありかつTであることは偽?) どう考えたらよいのでしょうか? また、 (2)P=F Q=Tの時 P→Q=F?(PならばQは偽?) これもどういうことなのでしょう? 集合と同じように考えて、Pが全部真であり、Qが全部偽であり、その重なっている部分が偽? そもそも重なることはないのでは? ひょっとして「Pであり、なおかつQである」命題はあり得ないと言う意味で偽なのでしょうか? (2)も同様に考えて 命題「PならばQ」はそもそもPが偽なので、Qが真であることはあり得ない、だから偽と考えるのでしょう? 本当に初歩的で済みません。 どなたか、丁寧にその考え方やイメージを具体的にお教え願えますでしょうか? 宜しくお願い致します。
- 締切済み
- 数学・算数
- 「p→q」 と 「"pの否定"∨q」
「p→q」 と 「"pの否定"∨q」 (1)「p→q」 と (2)「"pの否定"∨q」 は何故同じ意味なのでしょうか? 真理値表を書くと上記2つは等しくなることは解るのですが, p及びqを以下の様にすると,(1)と(2)が同じ意味にならない気がして, 混乱しております.ご教授願います. p : 2は偶数である q : x^2≧0である この様にp及びqを定義すると,(2)の真理値は1になると思うのですが, (1)の真理値が1にはならない気がします.なぜなら,pという仮定から qを導くことができないからです.
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 真理表っておかしくないですか?
pが偽、qが真か偽のとき、p→qは真となる話です。 ある本に「給料をもらったら、プレゼントを渡す。」とすると、 給料をもらっていない時、プレゼントを渡そうが渡さなかろうが、約束を破っていないので真だ。と書いてあります。 なぜでしょう?給料をもらった時の話はしてませんよね?なのに真?命題というものが真偽の判定が出来るものであり、偽ではない、だから真?命題として不完全なだけでは? いくら考えても答えが出ません... 上の話を真にさせる決定的ものはなんなのでしょうか?
- 締切済み
- 数学・算数
- 背理法の定理を排中律から証明できません。
よろしくお願い致します。 先ず、 Pを命題とし、「→」は含意を表す。 Pが真→¬Pは偽 Pが偽→¬Pは真 Pが否定の否定が真ならばPは真 Pが否定の否定が偽ならばPは偽 Pが真であるか,またはPの否定が真であるかのいずれかである. が成立しているとします。 これらから背理法が正しい事を証明したくと思ってます。 先ず、「矛盾」の定義はP∧¬Pが真となる事です。 ですから P→Qが と (P→¬Q)∧¬(P→¬Q) の真偽が等しくならなければ背理法が正しい証明法とはいえません。 つまり、 P→Qを示したい((P→Q)=true)時、代わりに ((P→¬Q)∧¬(P→¬Q))=true を示す事である。 しかし、 ((P→¬Q)∧¬(P→¬Q))は (¬P)∨(¬Q)∧¬(¬P∨¬Q)と書け、更に ¬(P∧Q)∧(P∧Q) でこれは自動的に恒偽命題となってしまい、 P→Qと真偽が一致しません。 とい事はP→Qを示すのに背理法 ((P→¬Q)∧¬(P→¬Q))=trueが使えなくなってしまいます。 一体、何処を勘違いしていますでしょうか?
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 論理式について
変数の範囲を自然数とし,p(x,y)を「xはyの約数」とする.このとき,次の論理式のそれぞれについて,その意味と真偽の組み合わせで最も適切なものを選択肢から選びなさい. ∀x∃y p(x,y) ∀y∃x p(x,y) ∃x∀y p(x,y) ∃y∀x p(x,y) 【選択肢】 (1)任意の自然数を割り切る数がある. 真 (2)任意の自然数を割り切る数がある. 偽 (3)すべての自然数には少なくとも1つの倍数がある. 真 (4)すべての自然数には少なくとも1つの倍数がある. 偽 (5)任意の自然数には約数が存在する. 真 (6)任意の自然数には約数が存在する. 偽 (7)すべての自然数で割り切られる数がある. 真 (8)すべての自然数で割り切られる数がある. 偽 自分でやってみて、上から順に(8)(3)(5)(1)となったのですが、どうでしょうか?
- 締切済み
- 数学・算数
お礼
回答ありがとうございます。思わぬ反響で戸惑っています。 >私の想像ですが,たぶん,高校教科書などでは「x=3 → x^2=10」のような「→」を使う書き方はしていないのではないかと思います. 正確には → ではなく ⇒ がはっきりと使われております。教科書数学A 集合と論理のなかで。 命題 正しいか正しくないかがはっきりと定まる文や式を命題という。命題が正しいことを真、正しくないことを偽という。 「pならばq」という表現で表される命題は、記号で「p⇒q」と表され、pを仮定、qを結論という。 命題と集合 条件p,qを満たす集合をそれぞれP,Qとするとき、 p⇒q ならば P⊂Q 必要条件、十分条件 「p⇒q」が真の時、pはqであるための十分条件、qはpであるための必要条件であるという。 問題集などの例では前置きなく 以下の命題の真偽をいいなさい。 x>3 ⇒ x^2>9 答え 真 とかでてきます。 また、ドモルガンの法則もでています。 ただし、集合記号の∈,∩,∪,φ,⊂,⊃, ̄はでてきますが、、 論地記号の¬, ∧, ∨は出てきません。否定、かつ、またはという言葉ででてきます。 ただし、⇒は出てきます。(上で述べたように) 真理値表もでてきません。 ただ、多くの参考書で論理記号・真理値表はでてきます。