数列の数学的帰納法の基本的な問題:不等式の証明
- 数列a1,a2,...,an,...の各項が1より小さい正の数であるとき、次の不等式が成り立つことを証明します。
- 不等式(1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<n>) > 1-(a<1>+a<2>+...+a<n>)について、証明の流れを説明します。
- 解答の意味と説明を詳しく説明します。
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数列の数学的帰納法の基本的な問題です。
数列a1,a2,...,an,...の各項が1より小さい正の数であるとき、次の不等式が成り立つことを証明せよ。 ただし、n≧2とする。 (1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<n>) > 1-(a<1>+a<2>+...+a<n>) という問題で、 (1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<k>)(1-a<k+1>) >{1-(a<1>+a<2>+...+a<k>)}(1-a<k+1>) =1-(a<1>+a<2>+...+a<k>+a<k+1>)+(a<1>+a<2>+...+a<k>)a<k+1> (a<1>+a<2>+...+a<k>)a<k+1> > 0であるから (1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<k+1>) > 1-(a<1>+a<2>+...+a<k+1>) という解答であったのですが、 この解答の意味がよくわかりません。そこで解答の説明をよろしくお願いします。 ※< >は数列の項数を意味します。小さい数字が出なかったので< >を付けました。
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こんばんわ。 数列の添え字は a[n]で表すことにしますね。 ・n= kのときに成り立つと仮定して、n= k+1でも成り立つことを示します。 ・n= kのとき成り立つ不等式の両辺に、( 1- a[k+1] )をかけます。 すると、左辺は n= k+1の不等式の左辺の形になっています。 ・右辺は、そのまま ( 1- a[k+1] )がかけられた形になっていますが、 それを展開していくと (n= k+1のときの右辺)+(正の数) という形に変形できます。 最後の「・・・>0であるから」の部分は、余剰となっている項が(正の数)であることを示しています。 この式は当然、(n= k+1のときの右辺)+(正の数)> (n= k+1のときの右辺)となるので、 n= k+1のときも不等式が成り立つことが示されます。 帰納法を用いた不等式の証明は、 まず n= k+1の形へ持っていきつつ、余剰となる項の正負を用いる ことが多いと思います。 慣れるのは少し大変かもしれませんが、いろいろと問題にあたってみてください。^^
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- alice_44
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式だけズラズラ書かれている、その帰納法の漸化ステップを 言葉で補足してみましょう。 (1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<n>) > 1-(a<1>+a<2>+...+a<n>) ←(*1) が n=k で成り立つと仮定すると、 (1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<k>) > 1-(a<1>+a<2>+...+a<k>) ←(*2) と書ける。 数列 a<1>, a<2>, … の各項は1より小さいから、1-a<k+1> > 0 である。 (*2) の両辺に 1-a<k+1> を掛けると、 (1-a<1>)(1-a<2>)…(1-a<k>)(1-a<k+1>) > { 1-(a<1>+a<2>+...+a<k>) }(1-a<k+1>) ←(*3) となる。 右辺の括弧を展開すると = 1 - (a<1>+a<2>+...+a<k>) - a<k+1> + (a<1>+a<2>+...+a<k>)a<k+1> だが、 a<1>, a<2>, … の各項が正であることより (a<1>+a<2>+...+a<k>)a<k+1> > 0 だから、 (*3)は、結局 (1-a<1>)(1-a<2>)...(1-a<k+1>) > 1 - (a<1>+a<2>+a<k>) - a<k+1> となる。 この式は、(*1)を n=k+1 としたものである。 (そもそも帰納法が何であるかは、教科書を読んでください。 1問すらっと解説して身につくような分量の話ではありません。)
お礼
解答ありがとうございました。解決できました。やはり、分量をこなすことが大切のようですね。夏休みに復習をしっかりしたいと思います。
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