三角方程式の解法と余分な解
- 三角方程式で求められる角θの値に余分な解が現れる現象について解説します。
- 三角方程式を解くための2つの方法を紹介しますが、一方の方法では余分な解が出現します。
- 結果として、sinθとcosθの統一の違いによって余分な解が生じることが分かります。
- ベストアンサー
三角方程式(数学I)
初歩的な質問で申し訳ないのですが, 以下の方程式でθの値が余分に出て来て困っております。 √3sinθ + cosθ = √3 (0 ≦ θ ≦ π) …… #1 (方法I) cosθ = √3 - √3sinθと変形して, sin^2(θ) + cos^2(θ) = 1に代入して, sin^2(θ) + 3(1 - sinθ)^2 = 1 4sin^2(θ) - 6sinθ + 2 = 0 2sin^2(θ) - 3sinθ + 1 = 0 (sinθ - 1)(2sinθ - 1) = 0 sinθ = 1, 1/2 ∴ θ = π/6, π/2, (5/6)π(∵0 ≦ θ ≦ π) (方法II) √3sinθ = √3 - cosθと変形して, 3sin^2(θ) + 3cos^2(θ) = 3に代入して, (√3 - cosθ)^2 + 3cos^2(θ) = 3 4cos^2(θ) - 2√3cosθ = 0 (cosθ)(2cosθ - √3) = 0 cosθ = 1, √3/2 ∴ θ = π/6, π/2 (∵0 ≦ θ ≦ π) 方法IIの答えは合っていますが, 方法Iだと(5/6)πが余計に出てきてしまいます。 勿論, (5/6)πが出てきた時点で#1に代入して 不適かどうかの確かめは出来ますが, それならば, 全ての問題で再度確認する必要が出てきてしまいます。 どうしてsinθとcosθの統一の違いによって 余分な解が出てきてしまうのか, どうか詳しい方御教授願います。 (答案中に不備が御座いましたら御指摘願います)
- rfiosrjf
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#3/#5です。 >(7/6)πは範囲外なので取り除いたとして、(5/6)πが解となってしまいます。 >これは#2を満たさないので解ではありません; >結局、2乗した時点でsinでもcosでも同値な変形ではないので常に十分性の確認が必要……だと思ってしまいます。 なるほど良い反例を見つけられましたね。 確かに、真の解 π/2(→無縁根:3π/2), 7π/6(→無縁根:5π/6)なのに、0 ≦ θ ≦ πを付加しても 無縁根:5π/6 は取り除けませんね。sinθを自乗しても、0 ≦ θ ≦ πの条件を追加すれば無縁根は取り除けると思い込んでいましたが、そうではないようで、私もそこまで考慮していませんでした。 混乱させてしまって、ごめんなさい。 さて、rfiosrjfさんが作られた三角方程式#2のケースを基に、改めて考え直させていただくと、次のようなことが言えるかと思います。 1) θの範囲が限定されていても、その範囲内に (左辺)=-(右辺) となるθが含まれる場合は、2乗した時点で十分性は破綻。 → あとで十分性の検証が必要。 2) 破綻する理由: 三角方程式の左辺をy1、右辺をy2とおきます。 このとき y1=y2 となるθが真の解です。 しかし、計算途中で三角方程式の両辺を2乗する操作を行いますが、この操作により y1=-y2 となるθも解になってしまいます。 (これが 無縁根が入り込む理由です。) ここで、与えられたθの範囲により、うまく y1=-y2 となることが回避できれば無縁根は生じませんが、そうでなければ無縁根が生じることになります。 2a) 三角方程式#2: sinθ = √3cosθ + 1 (0 ≦ θ ≦ π) の場合 y1=sinθ、y2=√3cosθ +1 とします。 与えられたθの範囲で、y1≧0ですが、y2は arccos(-1/√3) で符号が反転し、θ=5π/6 で y1=-y2 となってしまいますので、ここで無縁根が入り込みます。 2b) 三角方程式#1: cosθ = √3 - √3sinθ (0 ≦ θ ≦ π) の場合 y1=cosθ、y2= √3 - √3sinθ とします。 与えられたθの範囲で、y2≧0ですが、y1は π/2 で符号が反転し、θ=5π/6 で y1=-y2 となり 無縁根が入り込みます。 2c) 三角方程式#1: √3sinθ = √3 - cosθ (0 ≦ θ ≦ π) の場合 y1=√3sinθ 、y2= √3 - cosθ とします。 与えられたθの範囲で、y1≧0、y2>0で 符号が反転しません。 そのため、無縁根が入り込まず、そのまま真の解を得ることができました。 >無縁恨はどちらが不適か、というのはどうしたら分かるのでしょうか。 以上の考察から、次のように判別したらよいと思います。 (しかし、結局手間がかかるので、元の方程式に代入して確認した方が良いようです。) (1) 与えられたθの範囲で (左辺)=-(右辺) となる解があるかどうか ⇒ なければ そのまま 真の解 ⇒ あれば 無縁根が入り込んでいる可能性がある (2) 無縁根の見分け方 与えられた範囲で、(左辺)だけ または (右辺)だけ 符号が反転する範囲を求める。 得られた解がその範囲内にあれば 無縁根。 範囲外ならば 真の解。 (例) 三角方程式#2の場合: 与えられた範囲で、(左辺)だけ または (右辺)だけ 符号が反転する範囲は arccos(-1/√3)<θ<π θ=π/2は範囲外なので 真の解。 θ=5π/6は範囲なので 無縁根。 (3) 2乗しても無縁根が入らないようにする方法。 上記2c)のように、与えら得たθの範囲で (左辺)=(右辺)≧0 となるように式を変形すること。 ※ なお、これらの考え方は、θを一般角に拡張した場合でも通用します。 以上が私の考察の結果です。 いろいろと試行錯誤し、混乱させてしまってすみませんでした。
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- de_tteiu
- ベストアンサー率37% (71/189)
訂正 #3のものですが→#2のものですが
- de_tteiu
- ベストアンサー率37% (71/189)
#3のものですが… >sin^2(θ) = (√3cosθ + 1)^2 1 - cos^2(θ) = (√3cosθ + 1)^2 (cosθ)(2cosθ + √3) = 0 → 4cosθ(cosθ+√3/2)=0 cosθ = 0, -√3/2 ∴θ = (5/6)π, (7/6)π →θ=π/2 or 7/6π で、π/2の時 sinθ = √3cosθ + 1 の両辺は1になるので満たしています ちなみに一般角に拡張した場合はsin、cos両方とも同値変形できないのでその都度確かめなくてはなりません
お礼
態々有り難う御座います。 確かに、実際の解はθ=π/2 or 7/6πですが、 今回の質問は答えなどは気にしておりません; 問題なのは、当初は「sinθとcosθの統一の違いによって解が変わってしまう理由」でしたが、 皆様のご回答を拝見するに連れ、「十分性の確認は必要か」が的となってしまいました; 勿論、恐らく(こんな簡単な問題は)入試では出ないでしょうし、 普通は一般に拡張するに当たって三角関数の合成を使った方が良いでしょう。 唯、若しも(5/6)πが不適な理由を範囲で示せるならば、他の範囲外であった場合は必要十分となります。 自分で考えてもいるのですが、もっと詳しい方の意見を参考にしたくて質問させて頂いている次第です。 流れが不明瞭で大変申し訳ないです。 > ちなみに一般角に拡張した場合はsin、cos両方とも同値変形できないのでその都度確かめなくてはなりません そうですよね……; 一般は難しいですね。
- Mr_Holland
- ベストアンサー率56% (890/1576)
#3です。 ごめんなさい。せっかく納得してもらったのに大変恐縮ですが、三角関数の対称性と、2乗による無縁根の発生とを混同して考えていました。 #2さんの考え方が正しいです。 #3の回答は無視してください。 その上で、改めて書き直しますと、次のように整理されます。 (方法I) cosθの2乗を利用 → ±cosθの無縁根発生の可能性あり(θ=π/2で対称な無縁根が発生する可能性がある) ・・・・ この無縁根は、0≦θ≦π では取り除けない <必要条件> が導かれる。 (方法II) sinθの2乗を利用 → ±sinθの無縁根発生の可能性あり(θ=0で対称な無縁根が発生する可能性がある) ・・・・ この無縁根は、0≦θ≦π で取り除ける! <必要十分条件> が導かれる。 以上の訂正を前提に、ご質問にお答えしますと、次のようになります。 >仮に、範囲が0 ≦ θ≦ (4/3)πだったら、(2/3)π ≦ θ ≦ (4/3)πでθ = π (, 0)に就いて対称なので(この範囲では)十分性の確認が必要なのですね。 その通りだと思います。 >> (方法II)をとる場合、このときも元の方程式に代入して十分性の検証が必要かと思います。 >下のご回答の通り、sinθ ≧ 0 (0 ≦ θ ≦ π)なので恐らく必要十分だと思います。 >処で、範囲を拡張してθが一般角だとするとどうなるのでしょうか? >cosθの正負で場合分けするのが賢明でしょうか・・・。 「cosθの正負で場合分け」しても、θ=0 に対称な無縁根は取り除けないので、<必要条件> しか得られません。 そのため、手間ですが、元の式に代入して 十分性の確認 が必要になると思います。
補足
お手数ををお掛けして申し訳ございません; 先ほど納得していたのですが、未だまだ理解が及ばなかったようです。 > (方法II) sinθの2乗を利用 → ±sinθの無縁根発生の可能性あり(θ=0で対称な無縁根が発生する可能性がある) ・・・・ この無縁根は、0≦θ≦π で取り除ける! > <必要十分条件> が導かれる。 ここなのですが、「この無縁根は、0≦θ≦π で取り除ける」かどうかが今一歩分かりません; 例えば、 sinθ = √3cosθ + 1 …… #2 を0≦θ≦πで解くとします。 この方程式はわざとθ = (7/6)πを持つように作ったのですが、 両辺を2乗して(範囲中では同値なはずです) sin^2(θ) = (√3cosθ + 1)^2 1 - cos^2(θ) = (√3cosθ + 1)^2 (cosθ)(2cosθ + √3) = 0 cosθ = 0, -√3/2 ∴θ = (5/6)π, (7/6)π (7/6)πは範囲外なので取り除いたとして、(5/6)πが解となってしまいます。 これは#2を満たさないので解ではありません; 結局、2乗した時点でsinでもcosでも同値な変形ではないので常に十分性の確認が必要……だと思ってしまいます。 然し、手元の参考書(実力教科問題集 数学IA[文英堂])の解答では確認は行っていません。 (勿論、三角関数の合成を使えばおしまいですが、この疑問は解決しないので……) 無縁恨はどちらが不適か、というのはどうしたら分かるのでしょうか。 これが解決しないと、de_tteiuさんの内容も誤りとなってしまいます; (同値な変形でないため) 長々となてしまって申し訳ございません;
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
No.1の者です。 >>>因みに、(t-1)(2t+1)は明らかに定数項が-1となって因数分解出来ていません。 とんだ考え違いをして申し訳ありませんでした。
お礼
いえいえ、間違えはよくあることですからお気になさらないで下さい^^;
- Mr_Holland
- ベストアンサー率56% (890/1576)
(方法I)では、 sinθの2次方程式で考えています。 sinθからθを求める場合、sinθの対称性から θ=π/2 に対して対称な解が出てきます。(例: θ=π/6 が一つの解 ならば θ=5π/6 も解です。) 与えられたθの範囲:0 ≦ θ ≦ π は この θ=π/2 に対して対称になっていますので、これだけでは消すことができません。 (無論、後述するように、これで消せたとしても十分性の検証が残っていますので、元の式に代入して確認しなければなりません。) 他方(方法II)では、cosθの2次方程式で考えています。 cosθからθを求める場合、cosθの対称性から θ=0 に対して対称な解が出てきます。 例: θ=π/6 が一つの解 ならば θ=-π/6 も解です。) しかし、与えられたθの範囲:0 ≦ θ ≦ π は θ=0 に対して非対称ですので、これだけで対称な解を消すことができたわけです。 ただし、計算途中で2乗を使っているので、(方法II)だけで必要十分な解が得られているかについては疑問が残ります。 (方法II)をとる場合、このときも元の方程式に代入して十分性の検証が必要かと思います。 ちなみに、以下のように2乗を使わない方法(三角関数の合成)をとりますと、常に必要十分性を確保して式変形ができますので、元の方程式に代入して検証する手間が省けます。 √3sinθ + cosθ = √3 ⇔√3/2 sinθ + 1/2 cosθ = √3/2 ⇔sin(θ+π/6) = sin(π/2 ± π/6) ⇔ θ+π/6 = 2nπ + π/2 ± π/6 (ただし、n:整数) ⇔ θ = 2nπ + π/3 ± π/6 ここでθの範囲:0 ≦ θ ≦ π を適用しますと、次の解が得られます。 ∴ θ=π/3 ± π/6 = π/2, π/6 よければ参考にしてください。
お礼
ご回答ありがとうございました! 論理的に考察して頂き、大変参考になりました。 (与式を2乗したので)対称性からsinθはθ = π/2に対称な解が出て来る、というのに大変納得しました。 同様に、cosθはθ = 0 (, π)で(完全に)非対称で必要十分な解が得られたのですね。 仮に、範囲が0 ≦ θ≦ (4/3)πだったら、 (2/3)π ≦ θ ≦ (4/3)πでθ = π (, 0)に就いて対称なので (この範囲では)十分性の確認が必要なのですね。 > (方法II)をとる場合、このときも元の方程式に代入して十分性の検証が必要かと思います。 下のご回答の通り、sinθ ≧ 0 (0 ≦ θ ≦ π)なので恐らく必要十分だと思います。 処で、範囲を拡張してθが一般角だとするとどうなるのでしょうか? cosθの正負で場合分けするのが賢明でしょうか・・・。
- de_tteiu
- ベストアンサー率37% (71/189)
0≦θ≦πの時 sinθ = (√3 - cosθ)/√3⇔sin^2θ = {(√3 - cosθ)/√3}^2 ですが cosθ = √3 - √3sinθ⇔cos^2θ = (√3 - √3sinθ)^2 ではありません(cos^2θ = (√3 - √3sinθ)^2の時、cosθ=±(√3 - √3sinθ)となるから) ですから、この範囲の時はcosθを2乗して消すと場合分けが必要になります まあ、普通は三角関数の合成で解くと思うんですけどね
お礼
ご回答ありがとうございました。 成程、方法Iではcosθを2乗して同値でない変形を行ったため、 必要十分な解がでなかったのですか。 一方、方法IIではsinθを2乗したので同値な変形が出来たと言う事ですね。 本当にありがとうございました! 大変初歩的な質問で申し訳なかったです;; > まあ、普通は三角関数の合成で解くと思うんですけどね 合成でも出来ますが、いろいろな解法を試した方がいいと思いまして^^;
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
こんばんは。 この問題の場合には、ちょっとしたコツがあります。 0≦θ≦π の領域で、±符号が常に一定なのは sin でしょうか cos でしょうか? ・・・sin ですよね? ですから、t=sinθ と置いて、最後に、「0≦t≦1なので」という限定をすればよいのです。 ・√3sinθ + cosθ = √3 ・sin^2θ + cos^2θ = 1 ・0 ≦ θ ≦ π t = sinθ と置いて、 ・√3・t + cosθ = √3 cosθ = √3 - √3・t = √3(1-t) ・t^2 + cos^2θ = 1 ・0≦t≦1 t^2 + 3(1-t)^2 = 1 t^2 + 3(1-2t+t^2) = 1 4t^2 - 6t + 2 = 0 2t^2 - 3t + 1 = 0 (t-1)(2t+1)=0 t=1 または t=-1/2 (暫定) (ご質問文にある 2sin^2(θ) - 3sinθ + 1 = 0 (sinθ - 1)(2sinθ - 1) = 0 は、ミスですね。) しかし、0≦t≦1 なので、 t=1 t = sinθ = 1 よって、θ=π/2 私も計算に自信がないので、検算してください。
お礼
ご回答有り難う御座いました。 唯、答えは合っていますが、質問の内容は「統一の仕方によって解が異なる理由」なのです;; 分かりにくい文章で申し訳御座いませんでした;; > 2t^2 - 3t + 1 = 0 > (t-1)(2t+1)=0 因みに、(t-1)(2t+1)は明らかに定数項が-1となって因数分解出来ていません。
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お礼
もうなんとお礼を言ってよいか…… 本当にありがとうございました。 原点に戻って、 > ここで、与えられたθの範囲により、うまく y1=-y2 となることが回避できれば無縁根は生じませんが、そうでなければ無縁根が生じることになります。 これが原因で、それを元に-y2のないような解の範囲を探ることが重要だったのですね。 実用的、非実用的を問わずまた理解を深めることが出来て大変嬉しく思っております。 > いろいろと試行錯誤し、混乱させてしまってすみませんでした。 いえいえ、大切なのは結果だけでなく過程もなので感謝しております。