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『24人のビリー・ミリガン』についての疑問
よろしく お願いします。 タイトルの書籍を私は未読なんですが、今ちょっと調べていることがありまして、自分なりに多少 検索してみたものの、疑問点については不明のままですので、当該書籍を実際お読みになった かたに お聞きしたいのです。 この書籍は、近年実際に起きた事件を取材し、それを もとに書きあげられたノンフィクションなのだそうですね。 主人公は「多重人格障害」であるということで、精神分析ですとか心理分析の立場からは、「防衛機制」なる観点から、そういう現象も あり得るのだろうかな、というふうに、しろうとながら思っています。 目下の疑問は、 それぞれの人格は、髪や目の色、身長や体重までもが、表出人格によって、そのつど変化することが述べられているそうですが、髪や目の色までが、すっかり変化する、ということですと、これは、表出人格に合わせて髪を染めるなどのことでも しない限り、物理的に無理な話では ないかと、そのへんを調べたかったのですが、この点に関して述べているものが見つかりませんでした。 実際、当該書籍を読めば、その点についての言及は あるのでしょうか? あるいは、その点を めぐって言及しているものは ありますでしょうか。
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お礼
字数制限の関係で、補足欄も使用させていただきました。 再度の御回答、ありがとうございます。 念のための お断りについては承知いたしております。ですが、密な御示唆を いただいた おかげさまで、当初に比べ、がぜん考察が深まりました。 御紹介いただいたURLを、とりあえずサッと覗いてみました。とくに、ご本人が描いたものという絵と、筆跡の変遷、やはり興味深かったです。 のちほど あらためて全体をジックリ拝見させていただきます。 それにしても、絵柄と言いますか雰囲気やタッチなど、なるほど顕著な違いが あるとは感じましたが、結局、絵が上手であること そのものに変わりは ないのだな?と思いました。 筆跡の変化にしても、思ったほど極端ではないのかな、ふつうでも、筆跡というものは、たどたどしいレベルから始まって、年齢によって誰しも大なり小なり変化していくものですし、私自身、単に疲労度によっても、かなり変化してしまいます。 どうも一番 気にかかっておりますのは、補足中にも申し上げた >表現することを禁じられた本来の人格は、徐々に「空っぽ」になっていきます。 というところ、なんだか、花弁を守る萼部分が、花弁に とって代わったごとくに肥大する、という現象を連想しましたが、結局そうなってしまうと、 一般的な日常では、単に、諦めて手離して、どうでもよくなる、執着しなくなる、忘却、という現象で済ませられるということなのでしょうか、しかしMPDとも なりますと、忘却などでは おさまらず、その後も他人格を つくり続けるとしたら、その意味とは、はたして なんなのか、ということになりそうです。 あるいは、まさに「空っぽ」が目的なのであって、そうなるまでは、やむことがない、というわけでしょうか。 本人が納得できす、辛いまま、執着のなかに浸ったままでは、どんどん、「他人格」が増殖し続けるということなのかな?と思いました。 私が今、少々興味を起こして調べ始めたのは、MPDそのものという以上に、匿名インターネット世界に代表される場でのMPD的現象の、もはや流行的なまでの現れです。 時代や社会的な面と、個人のあいだで潜在的に ひそんでいる点が、おもてに出てきつつあるように感じています。 御意見を もとに、お薦めのものから読んでみたいと思ってます。 とても参考になりました。
補足
(字数制限の関係で、失礼ながら、部分的に抜粋させていただいてます。) >この人格障害は、繰り返しもたらされる強度の精神的苦痛が引き金になって引き起こされ、その苦痛から物理的に逃れられない状況で発生 >「苦痛を受けている自分」を本来の自分から切り離すことで、本来の自分を保とうとする >それが繰り返し引き起こされるごとに、「切り離された人格」が定着していくのでしょう。 「切り離された人格」が持つ記憶は、本来の自分には残されません。 自分が対処できない状況に代わりに対応してもらうために、自分の一部を切り離すので、記憶が残っていてはいけない そして、「私に起こるわけがない」状況を引き受けてくれる人格は、自分にあまり似ていない このあたりを伺って、ふと思い出した話が あります。 たとえば、ある人の子ども時分の回想ですが、親に厳しく叱られると、「どうして自分はカンガルーじゃないんだろう」などと思ったとかいうのがありました。私自身は、子どもの頃から、自分で そんなふうに思ったことは ないので、ちょっとオモシロい発想だなあと感じたのみだったのですが。 また、これは別の人の回想ですが、子どもの頃、朝起きると、父親が、「おとうさんの代わりに おトイレを済ませてきて、ついでに新聞を持ってきてくれるか」とか言われていたそうなんです。 こういうのも、私は子ども時代に親から このように言われたことが一度もありませんので、ちょっと興味深かったです。 >自分が表現できない怒りや恐れ、憧れといった感情を、そのキャラクターたちは持つでしょう。 表現することを禁じられた本来の人格は、徐々に「空っぽ」になっていきます。 このへんは、MPDというものでなくとも、日常で、一般の人にも存するものかも しれないと感じました。とくに、インターネットの匿名世界では、一般的な人でも、それが顕著に出てきやすいように思われます。 ちょっと気にかかるのは、 >本来の人格は、徐々に「空っぽ」に というところです。結局そうなってしまうと、はたして、他人格を つくり続ける意味とは なんなのか、ということになりそうです。 >異なる訛りを持っていたり出身地が外国だったりするケースもありますが、これもまた「こんなひどいことが起こるのは、私がここの家族ではないからだ」と信じたい心がそうさせているのでしょう。 不思議なのは、イギリス訛りやブルックリン訛りをどうやって習得したかということになりますが…。 なるほど。そのあたりは、私も多少 検索してみて、疑問点として とりあげているサイトなど見かけました。どうかすると、スピリチュアルだの、オカルトっぽい世界に入って行きかねないようでしたが。 実際、熱心なキリスト教信者の かたなどで、そういう感覚の受け止め方を しておられるのも見かけました。 もしかすると、宗教的なものに のめり込みやすい性向の人と、MPDとは、結びつきやすい点があるのかも しれないと思いました。そういえば、巫女の憑依現象みたいなことというものも ありますね。 また、一般に人格障害の範疇に入る人には、他から入ってきた あらゆる もの事に尋常ならず影響を受けやすい(良く作用すれば優等生でしょうが) 同時に、それらに、いわば淫したような状態のまま抜けられないでいる抜けたがらない、という特徴が あるようにも見受けております。 >それらの人格を引き起こす障害となった心理的外傷から解放された後、 ~条件反射的にその状況を処理するための人格を呼び出します。 苦痛を回避して現実にうまく対応するためであった人格乖離が、変化した現実にうまく対応できなくなるために、彼らは外の世界にうまく対応できなくなる フラッシュバックとかトラウマなる単語が出るところでしょうか、一般の人でも、日常生活のなかで、これと近いことは やっているように思うのですけど、いわゆるニートの問題とも絡んできそうに思えるところです。