周期的な磁場中における電子の運動について
- 周期的な磁場中において、電子の運動に関する式について悩んでいます。
- 電子は周期的な磁場内を通過する際に、磁場と同じ周期の正弦波状の軌道を描きます。
- 式展開に関して、曲率半径や曲率を磁場と電子のエネルギーでどのように記述するのかわかりません。
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周期的な磁場中における電子の運動について
周期的な磁場中における電子の運動に関する式について悩んでいます。以下に式の内容を示します。 「z軸方向に進行している電子が、周期的な磁場 By = B0sin(2πz/λu) (B0:振幅, λu:周期長) 内を通過するとき、電子は磁場と同じ周期長をもつ正弦波状の軌道を描く。(図を参照) z軸に対する電子軌道の最大の傾き角ψ0は、振幅が周期長に比べて十分小さいとき、次式で与えられる。 ψ0 = ∫(0 から λu/4 まで) dz/ρ(z) ・・・(1) = 0.0477・B0・λu/E [T・m/GeV] ・・・(2) (ρ(z):電子軌道の曲率半径, E:電子のもつエネルギー)」 式(1)から(2)へ、どのような式展開をするのかが分かりません。 曲率半径ないしは曲率を、どのように磁場と電子のエネルギーで記述するのか・・・。 お分かりになる方がいらっしゃいましたら教えてください。 よろしくお願いいたします。 図の引用元:日本物理学会編,シンクロトロン放射,培風館
- lmo33
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>曲率半径ないしは曲率を、どのように磁場と電子のエネルギーで記述するのか・・・。 計算がどうしても合いませんので,この部分についてだけ私の考えを紹介します。すでにこの考察はされているかもしれませんが,参考になれば幸いです。 電子が磁場から受ける力は速度に常に垂直ですので,磁場は電子に対して仕事をすることがありません。運動方程式を立ててもわかりますが古典的な範囲では, E=1/2・mv^2=1/2・m(v_x^2+v_z^2)=一定 となります。また,曲率半径方向の運動方程式は mv^2/ρ=evB となり, ρ=mv/(eB) を得ます。以上により,曲率半径を磁場と電子のエネルギーで記述することができたことになります。さらには,エネルギーの単位が[eV]になっていることを考慮すべきなのはいうまでもありません。残念ながら計算結果は与えられているようにはなりませんでした。
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- yokkun831
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運動方程式はγ=1/√(1-β^2),β=|v|/cとおいて, d/dt(γmv)=-ev×B ただし,ここでv,Bはベクトルとします。しかるに|v|=一定ですので γm・dv/dt = -ev×B ここでサイクロトロン運動の角速度ベクトルωcとして,E=γmc^2を用いると, dv/dt = ωc×v , ωc = e/(γm)・B = ec^2/E・B サイクロトロン運動の半径ρは, ρ= |v|/|ωc| = βE/(ce|B|) ここで「電子の速さ≒光の速さ」によりβ=1と近似したようですね。 結果的にψ0の結果は, ψ0 = ceB0λu/(2πE) となり,[eV]単位ではE→eEと置き換えて ψ0 = c/(2π)・B0λu/E を得ます。これで結果が合ったようです。
お礼
返事が遅れてしまい申し訳ありません。 おかげさまで疑問が氷解しました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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お礼
ご回答ありがとうございます。 ローレンツ力の式から導出できるのだろうと踏んではいたのですが >mv^2/ρ=evB この式を失念しておりました。確かにこの式で曲率半径と磁場が結びつきます。 助かりました。ありがとうございます。
補足
エネルギーについてなのですが、すみません、質問文に載せ忘れていました。 ここでは「電子の速さ≒光の速さ」という仮定があり、相対論的な式を用いると思います。 追加で質問させてください。 yokkun831様から教えていただいた式 1/ρ=eB/mvを(1)のように積分し、mvを E=mc^2 m=m0/{1-(v/c)^2}^1/2 (m0:電子の静止質量) 1 [J]=6.24x10^9 [GeV], e=1.6x10^-19 [C], m0=9.11x10^-31 [kg], c=3.0x10^8 [m/sec] などの式でE [GeV]に置き換えると(2)になる・・・と思うのですが、 積分はできるものの、mv ⇒ E へ置き換える計算がうまくいきません。 計算過程、また、使う式自体が間違っていれば正しい式をご教示願えないでしょうか?