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ブラウン運動について

高校化学からの質問です。 1.「ブラウン運動の観察では、粒子そのものを見ているのではなく、粒子が反射している光を見ている」と何かで読んだのですが、これは本当でしょうか?コロイドのそのものは光学顕微鏡で観察できるほど大きくはないのでしょうか? 2.Fe(OH)3はコロイドとなっていますが、化学式を見る限り、デンプンなんかに比べたらはるかに小さい気がします。そんなに大きな粒子なのでしょうか?また、分子式から判断すれば、Fe(OH)3なんかよりもずっとサイズが大きいと思えるスクロースの水溶液(砂糖水)はなぜコロイド溶液とはならないのでしょうか。 以上、宜しくお願いします。

  • i-tad
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  • 化学
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  • htms42
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回答No.4

高等学校の化学でコロイドを扱うのは溶解と溶液についての理解を深めるためだろうと考えています。 「溶けている」、「溶けていない」の中間の状態としての位置づけです。 普通に溶解を考える場合、「溶けている」とは溶質がその基本構成粒子のレベルにまでバラバラになって溶媒の中に分散している状態だとしています。食塩を水に溶かせば成分のNa+とCl-にまで分かれて水の中に散らばっている状態です。砂糖であれば砂糖の分子1つまでバラバラになって散らばっている状態です。 Na+が100個、Cl-が100個で出来た塊が水の中にあれば「溶けていない」状態です。小さな固体の粒が水の中に分散している状態です。この小さな固体の粒はもう少し時間が経てば溶けてしまうはずだと考えています。溶ける限界を超えてこういう小さな粒がたくさんあるのであればくっついて沈殿を生じるだろうと考えます。「溶けていない」場合は浮くか沈むかで分離が起こるだろうと考えるのです。溶解度と沈殿の問題は全てこの考え方が前提になっています。 分子やイオンの大きさは光の波長に比べてかなり小さいですから溶けていることは目で見ても分かりません。色がついていることはあっても透明です。 濁っていれば光が通過するのを邪魔するだけの大きさの粒が存在しているということですから「溶けていない」ということになります。しばらく時間をかければ沈んでくるはずだと考えます。 ところが溶液によっては時間をかけても濁りが取れないものがあります。「溶けていない」のに分離してこないのです。 ・・・(A) 濁りが無ければ溶けているのでしょうか。 見かけは透明で「溶けている」溶液(真溶液)と変わりがないのに強い光を当てると散乱光が見られるというものもあります。かなりの大きさの粒で存在しているということが分かります。・・・(B) これらの状態は上で見た「溶けている」状態、「溶けていない」状態の中間です。溶けていないにもかかわらず沈殿してこないのです。この状態をコロイド状態と呼んでいます。 牛乳は(A)の例です。たんぱく質の膜に包まれた脂肪の塊が分散しています。水酸化鉄のコロイドは(B)の例です。小さな固体の粒が分散しています。 分離してくるはずなのに分離してこないというのは粒の大きさがある程度以上に成長しないような仕組みがあるからです。その仕組みを壊せば分離してくるだろうと考えられます。 理化学辞典の定義では「普通の光学顕微鏡では認められないが原子や低分子よりは大きい粒子として存在する状態」となっています。教科書に載っている1~500nmというコロイド粒子の大きさはこの定義に当てはまるものです。可視光線の波長程度以下という大きさです。牛乳のように白く濁って見えるコロイド粒子は可視光線の波長よりも大きいです。牛乳をコロイド粒子の例から外して「乳濁液」として別扱いしているものもありますが私の考えているコロイドでは別に区別する必要はありません。 教科書にはペンキ、マヨネーズ、雲、寒天、・・・の例が載っていることがありますが乳濁液とコロイドを区別する立場では例として妥当かどうかが問題になります。日常で見ることのできるこのようなコロイドの例はほとんど粒の大きいもの((A)のコロイド)です。 真溶液と見た目の変わらないコロイド溶液は日常で問題になることが少ないのです。 牛乳を水で薄めていくと白く見えていたものが紫がかってきます。 白く見えていた大きな粒の間に小さい粒がたくさん分散していたのです。大きさが可視光線の程度になってくると波長の短い青い光の散乱の方が赤い光よりも強く散乱されるということが起こるからです。 教科書に載っているブラウン運動はチンダル現象との関連で書かれています。強い光を当てると散乱光が観察されるということではじめて存在が分かるというコロイドは(B)のコロイドです。

i-tad
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  • drmuraberg
  • ベストアンサー率71% (847/1183)
回答No.3

<ちなみにブラウン運動の発見者ブラウンは水に浮かんだ 花粉の動きを顕微鏡で観察してブラウン運動についての 研究をしたといいます。> は誤りです。 花粉はブラウン運動をするには大きすぎます。この大きさでは、花粉に 当たる水分子の数は極めて多く、その運動による力は相殺され 結果として花粉は「ブラウン運動」しません。 何が観察されたかに付いては、下記URLの資料をご覧ください。

参考URL:
http://www.ne.jp/asahi/kibono/sumika/ugo/yasuda/braun.htm
i-tad
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 大変参考になりました。

  • tagawakao
  • ベストアンサー率46% (7/15)
回答No.2

ブラウン粒子の大きさは10^-6程度の大きさなので眼(可視光)で見ることのできる範囲の大きさです。 面白いサイトがあったのではっときます。 http://k-5050-web.hp.infoseek.co.jp/movie.html ちなみにブラウン運動の発見者ブラウンは水に浮かんだ花粉の動きを顕微鏡で観察してブラウン運動についての研究をしたといいます。花粉の大きさがコロイド粒子とみなせる大きさかどうかは別として、ブラウン運動は眼でみることができるものだ、ということはある意味とても重要なことです。

i-tad
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 大変参考になりました。

回答No.1

1.ブラウン運動に限らず、自分で光を出す物質以外は反射光を見ているわけですが? (透過光の場合もあるけど) 2.Fe(OH)3がたくさんくっつきあってコロイド粒子のサイズになっています。

i-tad
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 コロイド粒子そのものは見えないのでしょうか?

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