• ベストアンサー

動物細胞の分化全能性

高校生物からの質問です。 生物の参考書のプロトプラストやカルス、クローンなどを学習する単元に「動物では植物のように個体の一個の細胞から新たに完全な個体を作り出すことは難しい」とありました。どうして人間では例えば皮膚の細胞からカルスをつくり、それを再分化させて完全な個体にすることができないのでしょうか? 宜しくお願いします。

  • i-tad
  • お礼率96% (676/701)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • owata-www
  • ベストアンサー率33% (645/1954)
回答No.1

植物からカルスを作製できるのは、植物細胞の場合は分化しても分化全能性を失わないために、いったん未分化の状態に戻せば(脱分化)、周囲の環境の調節しだいであらゆる方向へ再分化させることができます。 しかし、動物細胞の場合は受精卵から分化してしばらくすると全能性を失ってしまいます。だから、カルスのようなものを作製するすることはできません 植物細胞は分化全能性を保持したまま分化し、動物細胞は分化する分化全能性を失うのはなぜなのか?というのはまだ答えは出ていません

i-tad
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 >動物細胞は分化する分化全能性を失うのはなぜなのか?というのはまだ答えは出ていません 大変参考になりました。

その他の回答 (1)

  • lllbiolll
  • ベストアンサー率37% (6/16)
回答No.2

回答はNo.1の方がされたので僕は具体例を載せます。 ゲノムインプリンティングというものがあります。 男性と女性で封印されている遺伝子、されていない遺伝子が異なるのですが、それを行っている機構です。 例えば、Aという遺伝子とBという遺伝子があります。 AもBも男女両方とも持っていますが、男性はAは封印してBは使える状態にしておきます。 女性はAを使える状態にしておきBを封印します。 例えば胎盤はなぜか女性の遺伝子では封印されており、男性では使える状態になっています。(つまり、胎盤を作るのは男の遺伝子) 受精後もこの封印は受け継ぎ、その個体が減数分裂を始めたときに、その個体の性に合わせて封印されなおされます。 (個体は母からAダメBOKの染色体と父からAOKBダメな染色体をもらう。その個体が女性なら父のほうをAダメBOKにかえる。男なら母親のをかえる) さて、なぜこの機構があるのか? No.1のかたがおっしゃったとおりなぜ動物細胞では全能性が無いのか?というのはまだわかってません。 しかし、少なくともゲノムインプリンティングでは可能性だけは一応いわれています。 一応、一部の推測では、「男は男に不利な遺伝子をOFFにして男に有利な遺伝子をONにする。女は女に不利な遺伝子をOFFにして男に有利な遺伝子をONにする。」というものがあります。 つまり、オスには 「母親のエネルギーを保存さして、胎児にエネルギーを与えないような遺伝子は排除しないと子孫が残せない」 ということであり、メスには 「胎児にエネルギーをとられる遺伝子があると母体のエネルギーが減って早死にする恐れがある。そうなると、たくさんのオスと交配して子孫をたくさん残せなくなる」 ということです。 だから、胎盤なんかはオスが作らせて、メスは拒むのでは?という考えだそうです。 けど、生殖関係以外の遺伝子でもゲノムインプリンティングがたくさんあるので矛盾だらけの意見です。 だから、結局なっとくしきれる結論はまだないのです。

i-tad
質問者

お礼

詳しい解説ありがとうございます。 大変参考になりました。

関連するQ&A

  • ES細胞からの分化誘導成果の現状と完全個体への作成可能性

    ES細胞は万能細胞とも言われ、どんな細胞、組織にも分化できる能力を有していると聞いておりますが、動物実験ではどの段階まで進んでいるのでしょうか。 また、ES細胞から各種細胞への分化誘導は出来るものの、1つの完全な個体を作成することは出来ないとも聞きましたが、それはどんな理由からなのでしょうか。分子生物学的な知見からも教えて頂けますでしょうか。

  • 脱分化の際になぜ植物細胞が要求する植物ホルモンは植物の種類によって異なるのか

    植物細胞の脱分化の際になぜ植物細胞が要求する植物ホルモンは植物の種類によって異なるのか解りません。 現在ニンジンを使い、カルスを作ろうとしていますが2,4-Dだけでできるらしいのですが、サイトカイニン系のホルモンが必要ない理由が解りません。 ぜひ教えてください。

  • カルスと不定胚

    こんばんは。カルスと不定胚の違いは何でしょうか。 どちらも植物個体の細胞由来のもので似たようなものだとは思うのですが。カルスが未分化で不定胚は運命が決まった細胞の集まりということで理解してもいいのでしょうか。

  • 菌類の細胞には細胞壁があるか

    菌類の細胞には細胞壁はあるのでしょうか? 高校生物を勉強しているのですが、参考書等には、細胞壁は原核生物および植物細胞にはあり動物細胞にはない、と書いてありますが、では菌類はどうなのだろうと思いました。 また、原生生物においては、藻類にはあり、原生動物にはないのかな、と思うのですが、粘菌類や卵菌類にはあるのでしょうか? 詳しい方、教えていただけると助かります。 よろしくお願いします。

  • 動物細胞の液胞について

    高校生物I教科書では「液胞は動物細胞にもまれに見られるが植物細胞で大きく発達している。」という記述がありますが、動物細胞に見られる液胞は 1.どのような動物で 2.どのような時期に見られるのでしょうか?自分なりに検索してみたところ、1.動物細胞には液胞はない 2.動物細胞の液胞はリソソームのようなもの 3.ゾウリムシの食胞にあたる と様々です。ご存知の方、宜しく御教授願います。

  • DNA、カルス培養について

    【生物】カルス培養(細胞培養)について、私なりにまとめるという課題が出ました。 「植物から切り取った細胞」と「種(タネ)から増やす」を入れなくてはいけませんが、どこに入れたら良いのか教えてください。 〈カルス培養の説明〉 ① 1個の細胞、または少数の細胞から、栄養分(培養基)も使いながら細胞数を増やし、元の生物を再現する。 ② 植物では「カルス培養」という言葉をよく使い、苗を作るときなどに使う。 ③ 動物では細胞培養ということばを使う。 哺乳類など大型の動物では元の生物を、増やした細胞の集団からは作れない。 ④ 植物の細胞は1個からでも元の植物体を再現できる「万能性」を持つが、動物の体の細胞には特殊な細胞を除いて「万能性」はない。 ⇒ 「万能性」を持っているのは 受精卵と受精卵が分裂した初期の細胞の集団である。

  • 葉緑体をもった動物は可能?

    素人の考えですみません。 クローンの作成には、確か核を別の核を抜いた細胞に入れると思ったのですが、このとき、動物細胞ではなく植物細胞入れたとしたら、葉緑体をもった生物ができたりするんでしょうか?

  • STAP細胞がなぜ歴史を愚弄すると酷評されたか

    STAP細胞がなぜ歴史を愚弄すると酷評されたか〈週刊朝日〉 dot. 2月26日(水)16時5分配信 小保方晴子(おぼかたはるこ)氏が開発した万能細胞「STAP細胞」の論文が酷評され、掲載を却下されていたことについて、早稲田大学国際教養学部教授で生物学者の池田清彦氏は理由をこう説明する。 * * * 小保方さんが最初にSTAP細胞の論文を英科学誌「ネイチャー」に投稿した際に、レフリーから「過去何百年の細胞生物学の歴史を愚弄するものだ」と評されて、論文がリジェクトされた話は巷間に伝わっていて、知っている人も多いだろうが、なぜ、細胞生物学の歴史を愚弄するとまで酷評されたのかは、事情を知らない人には理解できないだろう。 哺乳類の分化した細胞(及びその中の核)は極めて安定していて、他の種類の細胞に変化しないというのが、1996年までの細胞生物学の常識であった。これを覆したのはクローン羊のドリーで、分化した細胞の核を、核を除去した未受精卵に導入することで、ここから完全な個体を作ることに成功したのだ。分化した細胞の核は未受精卵の中で全能性を発揮できることがわかり、全世界の生物学者に衝撃を与えたのだ。でもこの衝撃は想定の範囲内であった。分化した細胞の核は、未受精卵という環境が与えられてはじめて全能性を発揮できるのは、それほど奇想天外なことではなかったのだ。 次に現れたのはiPS細胞。これはES細胞で発現している遺伝子をいくつか導入することで、分化した細胞の核の遺伝子たちの働き方をES 細胞に近づけることができるという話で、多くの生物学者はそういうこともできるだろうと納得したのだ。 STAP細胞は全く違う。これは分化した細胞の細胞内部や核に人為的な操作を全く加えないで、外部からの刺激だけで万能細胞に変化させてしまうという話だからだ。ゲーテが愛したハカラメという植物がある。葉を土の上に置いておくと、そこから根が出て、芽が出て、一個の植物が育つ。葉という分化した細胞が万能細胞として働くのだ。挿し木などでも知られるように、植物ではよく見られる現象だ。あるいは昭和天皇が研究したヒドラは出芽で繁殖することが知られる。体の一部から芽が出て、子の身体ができてくるのだ。ハカラメもヒドラも分化した細胞が、そのまま万能細胞に変化することが可能なのだ。STAP細胞は哺乳類でも同様なことが起きることを実証したのである。 原理的にはヒトの腕から芽が出て、子供に育つことも不可能ではないという話なのだから、最初にこの話を聞いた学者が、細胞生物学の歴史を愚弄するのか、と怒ったのも無理はないのだ。非常識極まる実験だったのだ。でも自然科学のいい所は、どんなに非常識でも、実証されれば受け容れざるを得ないことだ。 応援しましょう!

  • 免疫記憶細胞について

    高校の体液性免疫のところなんですが、僕は免疫記憶細胞(記憶細胞)はB細胞から(正確にはB細胞から分化した抗体産生細胞)一部が分化して二次免疫応答で活躍すると思っていたのですが、問題をやっていると「T細胞やB細胞から分化した」とありました。疑問に思ったので資料集を確認したのですが、やはり図を見た限りでは、抗体産生細胞からしか分化していませんでした。しかし小さめの生物辞典には記憶細胞は「T細胞やB細胞から分化した」とありました。 どっちなんでしょうか?詳しい方、どうか教えてください。

  • 皮膚細胞・ES細胞

    >人の皮膚細胞に遺伝子操作を加え、万能性を持つ胚(はい)性幹細胞(ES細胞) クローンはつくることが可能ですか? 科学的見地からいえば、技術的に人間同士の受精の必要はなくなりますか?