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地学について

asterの回答

  • aster
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回答No.6

  この質問の趣旨は: >高校や大学受験で地学はなぜこんなにも扱いが他の3科目に >比べて悪いんでしょうか? > >理科の1領域であるなら物理、化学、生物と同等に扱っても >いいと思うのですが。 このようなことだと考えています。この場合、何故、物理、化学、生物と同等に扱ってもらえないのか、という質問に対する回答は、大学の受験科目が減らされて行ったとき、地学は、まず削られたのだとか、また、高校が理科の教科を選択するとき、受験用学科を考えて、そのとき、地学が削られたのだ、というのは、地学は「他の3科目に比べて扱いが悪い」という事実を述べているだけで、なぜ、地学はこんな風に受験科目からも、高校の履修科目からも外されたのかという説明にはなっていないのです。 なぜ、地学が避けられたのかというと、物理、化学、生物の方が、元々学科として有利であったというのが理由なのです。有利というのは幾つかの意味でそうなのですが、例えば、もっとも基本的には、物理や化学は、工学や技術分野において、その二つのどちらか、また時には両方が、必修の基本理論を提供しているという意味で、いわば、理工系学問や技術での「普遍的基礎知識の学科」という位置があるのです。 物理や化学の「体系性」ということを述べたのは、これらは、応用対象や分野とはある程度距離を置いた、基礎学問的性質を持ち、それら自身、実際に、かなりな体系性を持って、まとまっているという事実に基づいているのです。 大学における研究分野の学科や教室の分け方の問題もあるかも知れませんが、それ以前に、物理や化学は、理工系学問・技術・工学等の基礎理論・知識を体系的に提供するという意味で、どの大学でも、理工系学部を持つ大学では、必須になるのです。 生物や地学は、自然界の階層構造のなかの、特定の階層に属する現象についての理論や知識を扱っているのだとも言えます。物理や化学は、階層構造に囚われていない普遍性を持つ基礎学問・知識という内容を持つのです。 自然界の階層構造は、大きなところからは、宇宙、銀河集団、銀河、星群、恒星、太陽、惑星系、惑星、地球、大気現象、海洋現象、地質現象……という風に段階を持っています。大気や海洋や地質・地球などのなかで、更に、雪とか氷、海水に溶けているイオン、大地を構成する岩石や、岩石を構成する鉱物、また大気や海洋や河川などは、「流体」ですから、流体についての理論や知識などという風に、階層が細かく分かれて行きます。 鉱物や、分子、イオンなどよりも更に下の階層となると、分子、原子、素粒子などになるのですが、こう言った基礎階層は、化学や物理がその理論をカバーしているのです。物質科学というか、自然科学は、要素還元的な理論構成を持っていて、それは、原子や分子や素粒子の理論があると、そこから上位の階層の現象は説明できるというような学問構造なのです。 それゆえ、理工系の普遍的基礎学問学科として,物理と化学は必須になるのです。そして、自然の階層の階層ごとに特徴のある色々な現象を扱う個別学問が、例えば、宇宙物理学や、銀河天文学や、天体力学や、惑星学や、気象学や、海洋学、地質学、地球物理学、鉱物学などになり、また時間的な自然階層の展開では、恒星の進化や、惑星の生成と進化、大陸や海洋や、山脈、火山、海底地質などの生成や展開の自然歴史などに分かれ、「地学」は、結局、これらの階層的な現象についての理論や知識を「寄せ集めて」できているとも言えるのです。 基礎学問や基礎理論としての性格が地学は希薄なのであり、具体的な現象の説明に関係する話や知識や多いというのが地学の特徴なのです。言いかえれば、物理や化学は、普遍基礎学問・理論の立場を持つに対し、地学は、自然の階層分野での応用科学の面を持っているのです。それも、複数の、以上に挙げた例からわかるように、分子以上の大きさの自然階層それぞれに固有な応用科学の知識などを、全体の体系性などは別に、知識として集めたというのが、高校の地学の特徴になるのです。 生物学は、これはまた自然の特定の特殊な階層を扱っているのですが、生物・生命という観点からは、自然は、生物界と無生物界の二つの大きな分野・領域に分けられるとも言え、生物は、この生物界の基礎学問・普遍知識として、独特の地位を持っているのです。分子生物学や有機・無機化学などが、生物学の更に基礎理論と考えることも可能ですが、これらの要素還元によっては、生命現象・生物現象は説明できないというか、理解できない面があり、結局、自然の階層の生物界については、高校で学ぶ生物の延長にある,広義の生物学が、生物現象の基礎理論・基礎知識になるのです。 地学は、生物界と無生物界の境界も、その扱う内容では越えている訳で、化石や古生物を地学で扱うのは、高校生物のなかに古生物を持ちこむと、話が錯綜して分からなくなるので、生物から外しているので、それを扱うため、地球歴史学の一部として地史と並んで古生物の知識などが、地学で扱われているのです。 高校地学が扱っている内容は、自然の階層に応じた現象の研究理論や説明や知識で、それは生物界と無生物界の境界も越えているということは、高校地学で扱う内容を学問的に扱おうとすると、非常に多数の自然階層に応じた個別自然科学へと内容が分化して行ってしまうのです。 地学が扱うのは、自然現象を通底する一般理論・普遍的基礎理論ではなく、階層的な自然の現象の説明理論や、現象についての知見・知識などとなるのです。それだけ「抽象性」が少なく身近で、興味深い対象を扱っているのですが、これを学問として見ると、一旦、基礎学問である物理学、化学、生物学などの基礎を習得してから、個別分科学問へと展開して行くという形を取り、地学がそのまま、天文学や地質学や気象学などに直結しないのです。 そういう意味で、高校地学に対する受け皿は、大学にはないのですし、宇宙物理学や地球物理学、鉱物学、古生物学などに関心があって勉強したいという学生は、まず、大学で、物理や化学、生物を基礎学問として履修し、それから個別的階層現象の学問へと進むので、高校の物理や化学や生物は、無論、大学のそれらの学問と直結はしませんが、それでも、地学よりは、ずっと連続性が大きいのです。 こういう事情があって、確かに身近な現象を扱い、興味深く、面白いともいえる地学が、大学では、まとまったその位置をもたず、それゆえ、受験科目で、物理、化学などと,地学でどう選ぶかとなると、地学が削られ、また、高校の履修科目としての、選択があると、地学が削られてしまうという事態になるのです。 決して,大学などにおけり学科や教室の分け方が、地学に不利になっているのではなく、元々、地学は、基礎理論の上に立って、研究される,応用科学、階層科学の面があるのです。 また、高校でこそ、「地学の先生」というのは、教える分野があるのですが、大学などでは、地学は、基礎理論学問と応用分野学問に分かれて、地学に対応する学問は、たくさんの階層別の学問に分化して、地学というまとまった単位はないので、地学の先生は、高校では立場があるが(それもなくなって来ているようですが)、大学などになると、立場がないと述べたのです。  

redstar5555
質問者

補足

それなら化学(物理化学、有機化学というように)や他の科目も 同じことが言えますね

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