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熱交換計算について

noname#57316の回答

noname#57316
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回答No.2

冷却水配管の入り口から、x-Δx から x の微小長さの部分における 時刻 t における熱流束、冷却水の温度変化を考えます。 冷却水温度を Θ(x,t)、容器内の水の温度を T(t) とし、冷却水の温度が、 冷却水の流れる方向に測った配管の長さ x と、時刻 t によって表わされる とします。 一方、容器内の水の温度は、攪拌されているものとし、配管の長手方向の 距離 x にはよらず、時刻 t のみで表わされるとします。 配管の外径を R、内径を r とすれば、t における熱流速は h・(2πR・Δx)・{T(t)-Θ(x,t)} です。 Θ(x,t) が、Θ(x,t)=Θ_x(x)・Θ_t(t) と表わせるとすると h・(2πR・Δx)・{T(t)-Θ_x(x)・Θ_t(t)} となります。 ここで、h は、配管の内外にできる境膜の熱伝達係数、h_in、及び h_out、そして、配管の熱伝導度 λ から定まる総括熱伝達係数で、 1/h=(1/h_out)+(1/λ)+(1/h_in) として求められる係数です。 冷却配管の全長(これを L とします)に亘り x で積分すると、 h・(2πR)・[{L・T(t)-Θ_t(t)}・∫[x=0→L]Θ_x(x)dx] となり、単位時間に冷却配管全長に亘り、入熱される熱量を表わす量と なります。これは、容器内の水が単位時間に配管に渡した全熱量、 -c・ρ・V・{dT(t)/dt} に等しいことが分かります。 次に、水の熱容量を c、密度をρ、冷却水の配管内の流速を u とし、 考えている配管の微小部分への単位時間当たりの熱の流入、流出量を 求めると、 流入量、c・ρ・(πr^2・u)・Θ(x-Δx,t) 流出量、c・ρ・(πr^2・u)・Θ(x,t) で、熱の移動量は、これの差を取り、 c・ρ・(πr^2・u)・Θ(x,t)-c・ρ・(πr^2・u)・Θ(x-Δx,t) =c・ρ・(πr^2・u)・{Θ(x,t)-Θ(x-Δx,t)} =c・ρ・(πr^2・u)・{∂Θ(x,t)/∂x}Δx =c・ρ・(πr^2・u)・Θ_t(t)・{dΘ_x(x)/dx}Δx この熱量を、冷却配管全長に亘り積分したものは、配管の長手方向に 熱が伝わった全量を示すものとなり、これも、容器内の水が単位時間に 配管に渡した全熱量、 -c・ρ・V・{dT(t)/dt} に等しいことが分かります。 従って、 h・(2πR)・[{L・T(t)-Θ_t(t)}・∫[x=0→L]Θ_x(x)dx] =c・ρ・(πr^2・u)・Θ_t(t)・∫[x=0→L]{dΘ_x(x)/dx}dx 右辺は、 c・ρ・(πr^2・u)・Θ_t(t)・{Θ_x(L)-Θ_x(0)} と簡単化でき、結局、 h・(2πR)・[{L・T(t)-Θ_t(t)}・∫[x=0→L]Θ_x(x)dx] =c・ρ・(πr^2・u)・Θ_t(t)・{Θ_x(L)-Θ_x(0)} (1) ここでは、 h・(2πR)・[{L・T(t)-Θ_t(t)}・∫[x=0→L]Θ_x(x)dx] =-c・ρ・V・{dT(t)/dt} =c・ρ・(πr^2・u)・Θ_t(t)・{∂Θ_x(x)/∂x}Δx として、容器の水の熱量の減少を仲立ちして、(1)式を得ましたが、 この関係は、このような方法によらずとも得られる関係なので、 積分せず、以下のような微分方程式を得て、冷却水温度の、 長手方向分布を得ることができます。 それは、 h・(2πR・Δx)・{T(t)-Θ_x(x)・Θ_t(t)} =c・ρ・(πr^2・u)・Θ_t(t)・{dΘ_x(x)/dx}Δx で、簡単化すると、{h・(2R)/(c・ρ・u・r^2)}=α として、 α・[-{T(t)/Θ_t(t)}+Θ_x(x)]+{dΘ_x(x)/dx}=0 {dΘ_x(x)/dx}+α・Θ_x(x)=α・{T(t)/Θ_t(t)} 左辺は x のみの函数、右辺は t のみの函数であるから、 βを定数として、 {dΘ_x(x)/dx}+α・Θ_x(x)=β (2) α・{T(t)/Θ_t(t)}=β (3) でなければなりません。 (2)より、Θ_x(x)=Θ_x(0)・e^(-αx)+(β/α){1-e^(-αx)} Θ_x(0) は、熱の遣り取りがない時の配管入り口温度と、容器内の 水の温度の差と見なして良いでしょう。つまり、0 です。 従って、Θ_x(x)=(β/α){1-e^(-αx)} (4) 一方、(3)式からは、Θ_t(t)=(α/β)・T(t) が得られます。 Θ_t(t) は、関係、(4)を拡大するファクターと考えられるでしょう。 時刻 t_1 における分布が、時刻 t_2 においては(t_1<t_2)、 Θ_t(t_2)/Θ_t(t_1) 倍に拡がることを意味しています。 これは一見、奇妙に思えるかもしれません。 というのは、容器の水は熱を放出するのであるから、温度が下がり、 配管内の温度は上昇するので、その比であるβは下がるように 思えるからです。しかし、今のようなモデルを考えている限り、 Θ_t(t) が大きい時は、T(t) も大きく、Θ_t(t) が小さい時は、 T(t) も小さくなり、その割合が一定であるということに帰結 するのです。 提示された数値を用いた計算をしませんでしたが、モデルの確認後、 数値を入れて計算なさって下さい。

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