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脳死というものができた背景(なぜ脳死ができたのか)を教えてください。
kamekame58の回答
「脳死」は、ごく当たり前のことと受けとめてしまっており、その「背景」を考えたことは私もなく、興味があったので少々調べてみました。 「脳と神経」という専門雑誌の54巻(2002年)7号のP557に竹内一夫先生が以下のような文章を書かれています。 以下、引用です。 近代医学の落し児ともいわれる脳死の状態は,すでに19世紀半ば頃から記載されはじめている。そして19世紀末から20世紀の初頭にかけてHors1ey,Duckworth,Cushingらの先達によって,いっそう詳細に観察されている。しかし医学的にも,また社会的にもひろく注目されはじめたのは,1967年のBarnardによる最初の心臓移植以後である。そして翌年には今日まで米国のみならず各国の脳死の判定基準の基本とされているHarvard基準が発表された。わが国でも同じ年に日本脳波学会の委員会が脳死の定義を発表し,1974年には脳死の判定基準も作られた。その後早くも1975年には脳死研究の草分けとも言えるWalkerは,脳死の自然歴(natural history)については,これ以上検討の会地はないと述べている。臨床経験の豊富な神経系の専門医であれば,この見解は当然理解できることである。 新しい免疫抑制剤が導入され,臓器移植が再び盛んになりはじめた1980年代になると,各国からヒトの死とか脳死状態に対する公的な見解や法律が発表されるようになった。なかでも米国大統領委員会による「死の判定ガイドライン」や,英国医師会による「脳幹死のABC」はもっとも有名である。わが国では少し遅れて1985年に厚生省研究班により脳死の判定基準(いわゆる竹内基準)が作られた。その後約10年間,紆余曲折を経て1997年に漸く「臓器の移植に関する法律(平成9年法律第104号)」が成立した。そしてこの法律の施行規則(厚生省令第78号)にも,脳死の判定はこの基準に沿って規定されている。 以上、引用終了。 やはり、臓器移植と深く関わっているようですね。
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